嘲笑の君
ころころころころころころころ、ころ。
ガリッ
口の中で飴玉を転がしながら、俺は友達なんていらねーぞ。と言った。
「あと一年、あと一年我慢すればいいだけの話だし」
「やいぼっち。一年間ぼっちなんて寂しい話じゃないかい。
こういう時は、素直になって友達よろしくとか、なんかあるでしょうが。
反抗期なんてカッコよくないんだよ? 宮本くん」
「強がってなんか、ねぇし」
強がるのは、もう飽きたし。
心の内でもぼそっと呟いてみた。
おぉ、今巷で大流行のツンデレだ、とか赤石が楽しそうに言う。
「ふむ、まあとにかく友人は必要としてない。ということだね?
いやはや僕としては友達になってほしいところなんだけれど、君が拒絶するなら仕方ないね。
残念、至極残念」
腕を組み非常に残念そうな顔をしながら赤石はぺらぺらと喋り続ける。
いったい、どうやったらそこまで話のネタが尽きることなく話すことができるのか、教えてほしい程だ。
「ちょっと待てい」
今度は俺の番だ、とでも言わんばかりに右手をすっと上げると赤石の言葉がぴたっ、と止んだ。
飴を舐め終わってもなおすっぱい味のする口の中の息をふー、と吐き出して話し始める。
「友達になりたいって、どういうことだよ?」
「そのままの意味故に僕から話すことはないよ。
強いて言えば、宮本くんといれば面白いことがある! と直感できゅぴーん、ときたからだよ。
あの感覚は初恋にも似ていた気がするね。好きです!」
「そりゃどうも」
そんなことはどうでもいいんだよ。
へらへらと笑っている赤石を睨みつけると、むすっと膨れた。
可愛くねぇ。
「それで? そんなどっかで聞いたセリフ代用して俺の事、心の中で笑ってんじゃねぇの?」
どうせ、なんとも思っていないんだろうなぁ。