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でいばいyouth  作者: TOKIAME
00 「超人は傍観的な態度で見つめよう」
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敵前逃亡

赤石くん登場。

彼の性格が年の割りに大人びてるのは仕様です;;

「君に(なび)くつもりなんて、毛頭も無いよ」

「うへぇ」



 小学二年生になった頃の事。



 俺が上位の存在となっても靡かないやつは、当然だけれど学年の中でも数人はいた。

 そいつらも態度では反抗心が俺に向いているのはよく分かるが、(じか)に面と向かって言ってきたのはこいつがお初だった。

 初めまして。

 だからびっくりしちゃって、うへぇ。


 こいつはニヤニヤとした笑みを浮かべてこそいるが、剣呑な目付きをしていた。

 剣呑、というよりも下等な生物を見下すような目。

 ……ムカつくなぁ。


「あぁ、そう。ムカつく? そりゃそうだよねぇ。

 今までこうやって言われたこと無いだろ?

 言わなくても別に分かるんだよ。裸の王様、宮本龍紀くん。

 君のその、表情とか分かりやすいんだよ?」


 その話し方と口調でムカついた。

 その物言いでさらにムカついた。うざい。

 なんで反抗してくんだよ。何様だよてめぇ。燃やすぞ。


 頭の中でぐるぐると、黒い考えや罵倒の言葉が色々と()ぎる()ぎる()ぎる。

 俺がそいつの目を見据えながらただ黙りこくっていると、そいつはへらっと笑い、赤石瀬七(せな)、と言った。


「憶えといてね宮本くん。僕の名前。

 それともこんなやつの名前憶える価値も無いってかな?

 憶えといて損は無いよー、きっと。

 それじゃまた、お邪魔しに行くよ。君の無意味な行動の邪魔を、ね。

 って言っても、同じクラスだけどね!!」


 ははは、とそいつ――赤石瀬七、と言うやつは、身を(ひるがえ)し笑いながら去っていった。


 ていうか、あれ? あんなやつ同じクラスだったっけ?

 ていうか、居た? という感じ。

 まあいいや。後でそこら辺のやつに聞いてみよう。



 頭をわしわしと掻きながら、赤石と正反対の方向に歩いて行く。

 本当にイライラするなぁ。後で目に物見せてやる。


 そう思いつつ、こんなことも思った。



 それにしても、胡散臭(うさんくさ)い。

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