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24.生物研究クラブ

 生物研究クラブの部屋には、薬草や小さな魔物の標本が無造作に並べられていた。

 アーレンは白衣のポケットから瓶を取り出し、机に置く。中には、透明なスライムが小さく跳ねていた。


「さて、次はこの子を使って再生の過程を観察する。セリア、やってみろ」

「はい」

セリアが前に出る。

彼女の手のひらから淡い光が広がり、スライムを包み込む。

以前見たときと同じ、けれど今ははっきりとわかる。

治しているというより…構造を“作り直して”いる。


「…やっぱり、そうか」

「レオン、何か言った?」

「いや、ちょっとさっきも見たから。そのときも同じ感じだった」


アーレンが面白そうに顎を撫でる。

「“再構成”か。君、なかなか珍しいね。普通の回復魔法なら壊れた部分だけを修復するが、これは一度魔力の流れをリセットしている」

セリアは小首をかしげた。

「そんなつもりはないんですけど…」

「それが面白いんだよ」


アーレンが今度はレオンに視線を向けた。

「さて、君のほうも少し見せてくれないか? “召喚系”の力だろう?」

「…気づいてましたか」

「当たり前だ。ここは“生物”を研究するクラブだからね。隠し事はもったいない」


レオンはため息をついて、静かに右手を前へ出した。

 光が浮かび、魔力が形を取っていく。

 淡く輝く小さな幻獣――ルナが姿を現した。

空気が揺らぎ、ルナの鳴き声が部屋に広がる。


「……わぁ」

セリアが息を呑む。

ルナは静かにレオンの足に擦り寄った。

「これは召喚じゃない。私の魔力から“生まれている”存在です」

 アーレンが深く頷く。

「創造系、いや、“生命媒介型”の幻獣か。珍しい……いや、素晴らしい。まさかこんな実例が見られるとはな」


 セリアはしばらく黙って見つめていた。

「……なんか、不思議ですね。怖くもないし、あったかい」

 ルナが小さく体を揺らして答える。


 アーレンが笑いながら言った。

「いい組み合わせじゃないか。“再構成”と“創造”。 どちらも命を“繋ぐ”力だ」


アーレンは嬉しそうに机を叩いた。

「いやぁ、面白い。本当に面白い!……よし、せっかくだから“召喚”というものの本質を説明してやろう」

レオンとセリアが顔を見合わせる。どうやら、いつもの講義が始まったようだ。


「まず一般的な召喚士、いわゆる“契約召喚士”というのはだな」

アーレンは黒板に魔法陣の図を描きながら続ける。

「異界の存在と契約を結び、必要な時だけこの世界へ“呼び出す”者たちのことだ。呼び出された存在は、元の世界に“帰る”ことを前提としている。つまり借り物だ」


チョークがカツンと止まる。

「だが“ネクロマンサー”は違う。あれは死者を呼び出す。失われた魂を無理やりこの世界に“縛り付ける”。呼び出すのではなく、“引きずり戻す”術式だ。だから危険なんだ」

セリアが小さく眉を寄せる。

「……魂を、無理やり?」

「そうだ。本人の意志とは関係なく、器だけをこの世に再構成する。生と死の境界を壊す、そう言う性質から呼び出せたら成功とはならず、暴走する可能性も高い」


アーレンは次に、レオンの方へ視線を移した。

「そして――君のそれだ」

「俺の?」

「君の“創造召喚”は、どちらでもない。借りても、縛ってもいない。無から“生み出す”。これは本来、召喚士の領域ではなく――神学と錬金術の交わる“原初の術式”に近い」


セリアが思わず息を呑む。

「原初……?」

「そう、“生命の模倣”だ。普通は神の所業とされ、理論上しか存在しないはずなのに、君は実際にやっている。しかも安定している」


アーレンはチョークを投げ捨てて笑った。

「いやぁ、最高だな!召喚士でもネクロマンサーでもない、第三の召喚体系――“生誕召喚ジェネシス”とでも呼ぼうか!」

「勝手に名前つけないでください……」

「いいじゃないか、歴史に残るぞ!」


セリアは苦笑しながらも、ルナをじっと見つめていた。

ルナは小さく体を揺らし、光を瞬かせた。


俺は説明を聞いて疑問に思ったことを質問した

「アーレン先生召喚士の契約獣がやられたらどうなりますか?あと召喚する生物はどのように選択されるのですか?」


「ふむ。契約獣がやられる場合は死を意味する。例えばその召喚獣との絆が深かったりすると兄弟などが次に召喚できるようになるだろう。そうでなければ最初と同じ条件だ」

「さて、ではその召喚獣はどのようにして選ばれるかだが、それは召喚する者の願いになって大まかな種類が決定され魔力と召喚士としてのレベルによってランクが決まる」


「数は?」


「それも魔力と召喚士としてのレベルによるだろうが今までに記録されているもので言うと契約者と言われた大召喚士が10が最大だな。普通は2.3体能力がかなり高くて5.6体だ」


歴史に残るような召喚士で10体であれば自分自身もそれなりに戦えるようでないと1人での戦闘は難しいだろうな…


「難しい顔をしてるな。召喚士と聞けば戦力が増えるため1人でも戦えそうに聞こえるが、そういう者の戦闘力は高くない。ので例外もいたがパーティーを組むことが必須だろうな」


ガラガラ

「あれ?誰か来てるの?あら、見ない顔ね新入生かしら?」


入ってきたのは上級生と関わりの少ない俺たちの世代でもでも知っている人物。

この国の第一王女ミカエラ=オールウェル様だ

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