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22.七不思議4

さっきほどまで幻影と思われた扉を開けるとそこには上への階段があるだけの部屋だった。

階段を登り辿り着いた“25階”。

存在するはずのない場所に、確かに黒い扉がそびえていた。


「……ここが、25階……」

俺が呟くと、誰もが喉を鳴らして頷いた。


扉を押し開ける。


ひやりとした風が吹き抜け、炎のような揺らめきが視界に広がった。

だがそれは松明ではない。壁一面に無数の蝋燭が並び、赤黒い炎を小さく燃やしている。

床には円形の紋章。血で描かれたような文様が光を吸い込み、微かに蠢いて見えた。


「気味悪ぃ……」マルコが思わず吐き捨てる。


その時だった。


――ようこそ、求道者たち。

――ここを越えるには、我らの問いに答えよ。


声とも呻きともつかぬ囁きが、四方から響く。


ユリウスが目を細めて呟いた。

「……試練だな。七不思議の核心かもしれん」


俺たちが構えるより早く、床の紋章が赤々と輝いた。


第一の問い


時を示せ。一日に、夜はいつ訪れる?


目の前に浮かんだのは、血で描かれた大きな時計。針は止まり、俺たちを試すように揺れている。


「……夜が訪れる時刻、か」リカルドが眉を寄せる。

「だがここは現実の学園じゃない。常識は通じないかもしれない」


マルコが焦ったように言った。

「とりあえず“日が沈む時”って答えればいいんじゃ――」


その瞬間、壁の隙間から無数の槍が飛び出した!


「伏せろっ!!」


鋭い鉄の穂先が四方から襲いかかり、髪をかすめる。床に火花が散った。


「……違ったら攻撃が来るってわけか」俺は冷や汗を拭った。


ユリウスが剣を構え直す。

「正解は――“一日の終わり、零時”だ」


すると時計の針がカチリと動き、赤い炎がふっと消えた。


第ニの問い


――おまえたちの隠す秘密は、なんだ?


囁き声が、一斉に耳を食い破るほど響いた。

脳内に直接流れ込むような声が、次々に俺たちの心を抉る。


『裏切ったことがあるだろう』

『恐れているのは仲間の死か』

『おまえは偽りの勇気で隠している』


「くっ……頭に響く……!」

マルコが膝をつき、耳を押さえる。


壁から伸びる黒い手が、今度は掴むのではなく、体を壁の中へ引きずり込もうとする。


俺は必死に声を張り上げた。

「秘密なんて――ない! 全部さらけ出してここまで来た!」


リカルドが追い打ちをかけるように叫ぶ。

「隠す秘密がないことこそ、俺たちの答えだ!」


すると、囁き声はぴたりと止まり、黒い手も溶けるように消え去った。


第三の問い


【声に出してはならぬ。沈黙こそが答え】


石板が赤く脈打つ。

広間に、息を殺した静寂が落ちる。


――その時、誰かが小さく声を漏らしかけた。


「……」


すぐに横から低い囁きが飛ぶ。


「黙れ。死ぬぞ」

その一言で場が凍りつき、全員が口を閉ざした。


長い、長い時間――。


すると蝋燭の炎が一斉に吹き消され、重苦しい闇が訪れる。

その奥に、左右に並ぶ二つの巨大な扉。

片方は白く輝き、片方は黒い影を滴らせている。

その前に、二人の男が無表情で立っていた。


「まだ続くのか…」


最後の問い


【どちらかが真実を語り、どちらかが嘘をつく】

扉の上に刻まれた文が、淡く光りながら浮かび上がる。

「質問は一度だけ。」

「一度きりで真実を見抜け。」


声は二人同時だった。

同じトーンで、同じ言葉。

まるで鏡合わせのように。


レオンは静かに番人の前に立った。


「一つだけ聞く。」

声が広間に反響する。


「――お前が“もう一人”に聞いたら、どちらの扉を指す?」

すると黒い扉を指差した


レオンたちはもう一方の白の扉に入った。


ーー

扉に入るとそこは雲の上にあるような。

そんな風景の空間だった


「最後のはなんだったんだ?」


マルコが聞いてきた。

単純話だ、あの質問が真実を話す方に聞いたとする。

するともう一方は嘘を言うので、間違った扉を指すだろう。

嘘を話す方に聞いたら、もう一方は真実を言うことになる。だから嘘をついて間違った扉を指すだろう。


「へぇー」


マルコは気のない返事をする。

それは前にアウロロ=ゴールドの幻影が出てきたからだろう

俺は念の為に臨戦体制をとる…リカルドとユリウスも警戒を緩めない体制だ


「そんなに警戒しなくてもいいよ。もう試練は終わってる。楽しんでくれたかな?これはメッセージじゃない。ただの時間潰しだ。優秀な君たちにはただ学園生活を送るのは退屈だろうと思ってさ。もしこのまま道を進むならまた会う機会もあるかもねその時はじっくり話せたらいいな」


警戒は解いていないが、話を聞いているとなぜか少しづつ意識が遠のいていく…

そして気がつくと学園の噴水広場にいた

まるで夢だったかのようなそんな気分だった。

俺たちは顔を見合わせてお疲れと言い合い帰路に着いた

ここまで読んでいただいてありがとうござます!

評価もしていただいて嬉しいです!


七不思議編は今までと少し違うイメージで書いてかなりの時間を要しました。ので投稿少し休みます

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