15.5閑話休題
カノンが村を出て2年。学園試験まで、残り1年。
レオンはただひたすらに、がむしゃらな訓練を積み重ねていた。レベル上げ、剣術の反復、幻獣召喚の研究。やるべきことは尽きない。
「あと1年……チーム戦術を意識して、みんなをバランスよく育てていかないと」
そう呟き、いつものように呼び寄せる。
光の中から現れるのは、頼れる相棒たち
ポチタ(犬)、ルナ(狐)、ピースケ(小鳥)
すでに召喚したことのある幻獣は召喚でなく呼び寄せているだけなので魔力消費はしない
一番レベルが高いのはポチタだった。ミニポチをだけを戦わせても、群れのリーダーであるポチタに経験値が入るからだ。しかし、レベル50に到達してから成長が止まっている。
「……進化?」
昨日、幻獣召喚がレベル2に上がった時、不思議な直感を覚えた。
試しに「進化」と唱えてみるが、何も起こらない。そこでルナに魔力強化を頼み、再び唱える。
瞬間、ポチタの周囲に魔法陣が浮かび、白光があふれ出す。
次に姿を現したのは、ポチタの面影を残しつつも、鋭い瞳と引き締まった体躯を持つ1匹の狼だった。
「……おぉ! 来た!! 進化したぞ!!」
胸を熱くする興奮が込み上げ、レオンはこの世界に来て初めて心の底から叫んだ。
進化の代償として、ポチタのレベルは1に戻っていた。しかし、能力やスキルは確かに上昇している。
さらに試すと、白い光から犬のポチと狼のポチタを同時に召喚することも可能だった。
「街では犬の姿が便利だな……戦場なら狼。なるほど、使い分けができる」
ーー
魔力を使い果たしたので日を改翌日また同じ草原に来ていた。
今日は久々に新しく仲間を呼ぼうか…幻獣召喚
そう呟いた
すると体高1.5メートルの熊が召喚される。自分よりも大きな幻獣が現れたのは初めてだった。
「おお……これは……ベーさん、だな」
その巨体と威圧感。盾役として、まさに理想の仲間が加わった瞬間だった。
考えていた理想のメンバーが揃った。
次は生存率を高めるために、支援系の2体も着実に育てていく必要がある。
ピースケとルナは攻撃力では他に劣るものの、支援能力や索敵に優れている。
「経験値の分配は感覚的にわかる……攻撃参加しなくても関わっていれば0じゃない。やっぱり時間はかかる。けど、絶対に無駄にはならない」
あと1年。限界まで、仲間たちと共に強くなるために。




