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四話 天正三年七月二日 現状の把握2

 排水管を地中から掘り当て排水が逆流しない対策を終えて寺坊達を連れて家に入りエアコンの冷房を入れて、寺坊達が何を飲むか尋ねると。

 「佐藤様は何を飲まれるので?」

 「缶ビールですかね、汗もかいたので」

 「缶ビールとは何ですか?」

 「大麦から作った酒ですね、家の周りにあるのは六条大麦ですが違う品種に二条大麦といって粒の大きな大麦があるのでそれを原料に作ったラガービールです」

 「酒は戒律で禁じられているので、昨日と同じ麦湯をもらえますか」


 今日は彼らをダイニングテーブルの椅子に座らせ、彼らの前に冷蔵庫から冷えた麦茶を入れて出し大輔の前には冷えた缶ビールが出されていた。缶ビールを開けて1口つけてから話だす。

 「このあたりを豊かにするには私は知っている範囲で皆さんに知識を差し出しますが、この時代のことをあまり知らない私には難しい点もあると思います。皆さんにはそういった点で協力してほしいと思います。手始めにパソコンの使い方から覚えてもらいます。理由としてはパソコンには私がいた時代の地図が入っているので、地図には土地の高さや水路の位置が載っているのでそれを参考にすればこのあたりに水路を作れるのも早くなると思います」

 「そのぱそこんというのを覚えるのは難しいのでしょうか?」

 「難しくはないと思います。簡単な使い方だけであれば四半刻(30分)程度で十分使えるようになると思います。少し待っていてくださいパソコンを取ってきますので」


 2階に上がり自分の部屋にある普段は使っていないノートパソコンを取り出し、電源ケーブルや必要なものを持ってダイニングに向かう。

 ダイニングテーブルの上にノートパソコンを置きケーブル関係を繋いでいき、説明をしながらパソコンを立ち上げていきダウンロードしているデータを表示すると。

 「これがこのあたりの地図ですか?」「なんと精巧な」

 「この地図を見ながら水色の部分が水のあるところで線上になっているのが水路だと思います。これを紙か何かに写せば地図として十分に使えると思います」

 彼らに使い方を説明していくと全員に教え終わるまでに半刻(1時間)だったのであとは自由に使って良いと言い残して、この家に使えそうな物が無いか探し始めることにする。


 2階の自分の部屋から調べ始めるが普段使っているデスクトップパソコンや大量の漫画とライトノベルに歴史関する本や仕事の資格試験の本ぐらいが目に入り、タンスには私服に作業服やツナギがあった。

 (本は何か使える知識があるかもしれないからいいとして、服は何かに使えるんだろうか?)


 両親の部屋に入りいろいろと物色するが目ぼしいものといえば、父親はデジカメぐらいで母親は安っぽそうな真珠のネックレスぐらいだった。

 (ろくなものがないな)


 1階に降りて風呂場に向かうと、洗面台と風呂場に鏡が1枚ずつとT字剃刀や歯ブラシやボディソープにシャンプーや洗剤といったところであった。

 (鏡は使えそうだな、作り方は水銀と銀か錫が手に入れば板ガラスがあれば簡単に作れる。T字剃刀は替刃が手に入らないから普通の剃刀を手に入れないとダメだな。ボディソープなんかの石鹸類は灰と油が手に入れば作れるから時間がかかるから早めに作る必要があるな。シャンプーは石鹸に油を混ぜ合わせれば作れるから石鹸が作れれば簡単だな)


 次に向かったのはトイレットペーパーや塩素系洗剤があるトイレ。

 (トイレットがなくなると木べらや葉っぱで拭く必要があるから、紙の量産も急がないとダメだな。塩素系洗剤かなるほどこいつが一番重要になりそうだな)


 台所に向かい冷蔵庫を上から順番に調べていくと、ビール缶や調味料ものから、野菜はミニトマト、冷凍庫にはイースト菌と保冷剤しか入ってなかった。

 (酒しか入ってないし、調味料は普通の物だけだな。プチトマトは種を取り出せばすぐに栽培できそうだな。イースト菌があれば酒が造れるけど、保冷剤は使い道が難しいな)


 キッチンにある棚などを開けてみていくと、鰹節やインスタントラーメンなどの乾物や塩と、醬油やオリーブオイルやゴマ油などのペットボトルに入った調味料。

 (塩や鰹節はこの時代でも手に入るとして、インスタントラーメンはもう手に入らないからこれで最後だな、醤油は和歌山の湯浅で作っているけど他の地域でも作っている可能性があったよな。油類はオリーブは難しいとしても他は手に入るから優先度はそれ程高くないよな)


 そして大輔は彼にとって一番重要な酒類はネット動画で見てから買うようになった業務用ウィスキー5Lと紙パックやガラス瓶に入った焼酎が数本と青いボトルの日本酒。自家製の梅酒が大量に、タイムスリップが起きなければ梅酒を作ろうとしていたので青梅と六月は毎週梅酒を作ろうとしていたので大量の氷砂糖と黒砂糖があった。

 (ウィスキーや焼酎は日光に当てずに保管すれば長持ちするから大事にするとして、封を開けている瓶や紙パックは優先的に消費する必要があるとして、日本酒は長期保管は向かないがいつ飲むかだよな。この時代の梅の品質がわからないからこの青梅はどこで栽培して増やす必要があるとして、砂糖はどうしようか)


 日本で砂糖が作られていなかった時代は砂糖は高級品だったというのは有名ない話だが、実はこの時代は日本国内では白砂糖よりも黒砂糖のほうが高かった。

 この時代の黒砂糖はポルトガルの南蛮船が長崎に売りに来た時は1kgが銀1匁(3.75g)が相場で、白砂糖は銀七分厘地中から掘り当て排水が逆流しない対策を終えて寺坊達を連れて家に入りエアコンの冷房を入れて、寺坊達が何を飲むか尋ねると。

 「佐藤様は何を飲まれるので?」

 「缶ビールですかね、汗もかいたので」

 「缶ビールとは何ですか?」

 「大麦から作った酒ですね、家の周りにあるのは六条大麦ですが違う品種に二条大麦といって粒の大きな大麦があるのでそれを原料に作ったラガービールです」

 「酒は戒律で禁じられているので、昨日と同じ麦湯をもらえますか」


 今日は彼らをダイニングテーブルの椅子に座らせ、彼らの前に冷蔵庫から冷えた麦茶を入れて出し大輔の前には冷えた缶ビールが出されていた。缶ビールを開けて1口つけてから話だす。

 「このあたりを豊かにするには私は知っている範囲で皆さんに知識を差し出しますが、この時代のことをあまり知らない私には難しい点もあると思います。皆さんにはそういった点で協力してほしいと思います。手始めにパソコンの使い方から覚えてもらいます。理由としてはパソコンには私がいた時代の地図が入っているので、地図には土地の高さや水路の位置が載っているのでそれを参考にすればこのあたりに水路を作れるのも早くなると思います」

 「そのぱそこんというのを覚えるのは難しいのでしょうか?」

 「難しくはないと思います。簡単な使い方だけであれば四半刻(30分)程度で十分使えるようになると思います。少し待っていてくださいパソコンを取ってきますので」


 二階に上がり自分の部屋にある普段は使っていないノートパソコンを取り出し、電源ケーブルや必要なものを持ってダイニングに向かう。

 ダイニングテーブルの上にノートパソコンを置きケーブル関係を繋いでいき、説明をしながらパソコンを立ち上げていきダウンロードしているデータを表示すると。

 「これがこのあたりの地図ですか?」「なんと精巧な」

 「この地図を見ながら水色の部分が水のあるところで線上になっているのが水路だと思います。これを紙か何かに写せば地図として十分に使えると思います」

 彼らに使い方を説明していくと全員に教え終わるまでに半刻(1時間)だったのであとは自由に使って良いと言い残して、この家に使えそうな物が無いか探し始めることにする。


 2階の自分の部屋から調べ始めるが普段使っているデスクトップパソコンや大量の漫画とライトノベルに歴史関する本や仕事の資格試験の本ぐらいが目に入り、タンスには私服に作業服やツナギがあった。

 (本は何か使える知識があるかもしれないからいいとして、服は何かに使えるんだろうか?)


 両親の部屋に入りいろいろと物色するが目ぼしいものといえば、父親はデジカメぐらいで母親は安っぽそうな真珠のネックレスぐらいだった。

 (ろくなものがないな)


 一階に降りて風呂場に向かうと、洗面台と風呂場に鏡が1枚ずつとT字剃刀や歯ブラシやボディソープにシャンプーや洗剤といったところであった。

 (鏡は使えそうだな、作り方は水銀と銀か錫が手に入れば板ガラスがあれば簡単に作れる。T字剃刀は替刃が手に入らないから普通の剃刀を手に入れないとダメだな。ボディソープなんかの石鹸類は灰と油が手に入れば作れるから時間がかかるから早めに作る必要があるな。シャンプーは石鹸に油を混ぜ合わせれば作れるから石鹸が作れれば簡単だな)


 次に向かったのはトイレットペーパーや塩素系洗剤があるトイレ。

 (トイレットがなくなると木べらや葉っぱで拭く必要があるから、紙の量産も急がないとダメだな。塩素系洗剤かなるほどこいつが一番重要になりそうだな)


 台所に向かい冷蔵庫を上から順番に調べていくと、ビール缶や調味料ものから、野菜はミニトマト、冷凍庫にはイースト菌と保冷剤しか入ってなかった。

 (酒しか入ってないし、調味料は普通の物だけだな。プチトマトは種を取り出せばすぐに栽培できそうだな。イースト菌があれば酒が造れるけど、保冷剤は使い道が難しいな)


 キッチンにある棚などを開けてみていくと、鰹節やインスタントラーメンなどの乾物や塩と、醬油やオリーブオイルやゴマ油などのペットボトルに入った調味料。

 (塩や鰹節はこの時代でも手に入るとして、インスタントラーメンはもう手に入らないからこれで最後だな、醤油は和歌山の湯浅で作っているけど他の地域でも作っている可能性があったよな。油類はオリーブは難しいとしても他は手に入るから優先度はそれ程高くないよな)


 

 そして大輔は彼にとって一番重要な酒類はネット動画で見てから買うようになった業務用ウィスキー5Lと紙パックやガラス瓶に入った焼酎が数本と青いボトルの日本酒。自家製の梅酒が大量に、タイムスリップが起きなければ梅酒を作ろうとしていたので青梅と六月は毎週梅酒を作ろうとしていたので大量の氷砂糖と黒砂糖があった。

 (ウィスキーや焼酎は日光に当てずに保管すれば長持ちするから大事にするとして、封を開けている瓶や紙パックは優先的に消費する必要があるとして、日本酒は長期保管は向かないがいつ飲むかだよな。この時代の梅の品質がわからないからこの青梅はどこで栽培して増やす必要があるとして、砂糖はどうしようか)


 日本で砂糖が作られていなかった時代は砂糖は高級品だったというのは有名ない話だが、実はこの時代は日本国内では白砂糖よりも黒砂糖のほうが高かった。

 この時代の黒砂糖はポルトガルの南蛮船が長崎に売りに来た時は1kgが銀1匁(3.75g)で、白砂糖は銀7分5厘(2.8g)が相場だった。


 砂糖に関してはどうするかは保留として家の周りも探索することにして物置に向かった。物置には朝使ったショベルや鋸や金槌などのDIY道具や釘が数本に空気入れや釣り竿などが入っていた。

 (物置の物は十分使えるとして釣竿は爺ちゃんの形見だったな次は)


 父親の電動自転車や深井戸ポンプが目に入る。

 深井戸ポンプは普通のポンプが浅井戸と言われ7mほどの深さからしか揚水できないのに対して、ジェットといわれる装置を入れることによって深い位置からの用水が可能になっていた。

 稲美町は近年は個人の家に井戸がついていることは少なくなったが、水の少ないこの辺りは個人の家に井戸多かった。

 (井戸は機械が壊れるまで使えるから長持ちできるように大事にしなとな、電動自転車は移動には便利だが路面状況次第だから一度行ったことのある場所で使うべきだな)


 冷蔵庫で保管しない馬鈴薯ジャガイモと玉ねぎと椎茸を置いて考え込んでいた。

 玉ねぎは淡路産で土に埋めれば育てられるだろうと考え、問題は馬鈴薯と椎茸だった。

 (馬鈴薯は反収は多く雨の少ないこのあたりの土地では非常に有用な植物だが、種や種芋からどれだけ作物が収穫できるかという収穫倍率では小さく、普通に育てれば10倍程度なんだよな。密集して埋めれば小さな芋が多くつくから収穫倍率は高くなるがそれでも30倍程度。花が受粉して種から育てると食用出来ないほど小さな芋しかできないから二年程度は食用できとして、馬鈴薯は数を増やさないとどうにもならないからとりあえず3年は密集して栽培するのと、種からも育てる必要あるな)

 (椎茸は栽培するとして今日から傘を下に向けて胞子を回収して、おが屑集めて培養する必要があるな。原木はまだ8月の夏だから伐採は早いとして、秋になったら木を伐採して原木になる木を用意する必要があるからとりあえずはおが屑だけあればいいな)


 家にある物や今後の方針を考えていきある程度方向性が決まったところで、窓を見ると日が暮れいていることに気付いた。

 (もうこんな時間か、坊さんたちはまだ熱中しているな)

 寺坊達はパソコンに夢中で地図の画面を見て「ここの水路を早く作ればいいのでは」「そちらよりもこちらを優先すべきだ」「今そこに作っても水量が足りないぞ」といった感じで日が暮れていることに気付いていなかった。

 「皆さんもう日が暮れいるので、今日はこのぐらいにしましょう」

 「おぉいつの間にやら日が暮れていました、この部屋明るいのでつい時間を忘れてしまいますな」

 「そうですな今日はこのあたりで失礼いたしましょう。明日もお伺いしてもよろしいですかな?」

 「すみません。明日はいろいろとやろうと思うので申し訳ありません」

 断りを入れると彼らは遅くまですみませんでしたと言い、帰っていった。


近世初期の南蛮貿易の輸出入品について セビーリャ・インド文書館所蔵資料の分析から 岡 美穂子

ここで砂糖などを含めた南蛮貿易の価格が載っています。

1タエルというのが日本では銀10匁のことで、ピコはアジア圏で使われていたピクルのことで開運なんかで基準となる単位で1ピコは約60kgです。

砂糖の価格は1ピコがマカオで白砂糖が1.5タエルで黒砂糖が0.4~0.6タエル、日本では白砂糖が3~4.5タエルで黒砂糖が4~6タエルで逆転します。


椎茸に使う原木は秋から春にかけて伐採して葉っぱを付けたまま置いておくと水分が抜けて、夏に伐採したものを使うと水分が抜けず雑菌が繁殖して椎茸の菌糸が付かなかったりします。

調べた範囲での最短は秋に切って冬に菌を植えると早ければ秋には収穫できるらしいす。検証した論文はページ忘れました。



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