表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

744/750

姉、向かい入れる


大慌てで身支度を整える、

寝巻きから生成色のワンピースに、

髪に櫛を通し、ざっくりと真ん中で

分け耳の後ろ辺りでリボン結び、

化粧はせず、ドレッサーに映る

上半身だけを確認し、


「うん。大丈夫」


自分自身に言い聞かせ、飴色の

ドアの外で待っている顔馴染みの

メイドさんに会う為に、小走りで

部屋を移動し、扉を開けると、


親やかに微笑んだ、懐かしい表情と

共に


「おはようございます、エスメ様」


朝の挨拶をくれた。


2年程前だというのに、懐かしくて


「おはようございます。ボニーさん」


前の様に挨拶と共に名前を呼んで

しまい、謝罪をしようと口を動かす


「覚えていてくださり、

ありがとうございます」


ボニーさんからのお礼に謝罪の言葉は

消え、


「当たり前です。沢山お世話になり

ましたから」


即座に言葉を返すと、はつりを

瞬きをしたのち、


「そう言っていただけると思っておらず、

大変光栄です」


嬉しそうに微笑んてくれた後、


「旦那様も、奥様もお待ちです。

参りましょう」


食堂へ移動するように告げられ、

案内をする様に歩き出したボニーさん

の2歩程後ろを開けて歩き出した。


食堂に入り、お祖父様とお祖母様に

遅れた事を謝罪したものの笑顔で

気にしていないと告げられ、

椅子に座る様に促され腰を下ろすと

朝食が始まった。


お祖父様とお祖母様と今日の予定を

確認し合い、食後の紅茶をいただいた

のち、


お祖父様もお祖母様も仕事があるので

別れ自室へと向かう途中


「エスメ様」


テアさんから呼び止められ、足を止め

ると、


「ミランダさんとコナーさんが

お見えになっております」


予定では自分から出向くはずだったが

何かあったのたのかと、思いつつ


「向かいます」


頷き、返事を返すと


「案内いたします」


その言葉に従い着いていくとリビングの

一室に案内され、扉が開いた先には


部屋の真ん中で立って迎えてくれる

ミランダとコナーさんがおり、


「朝早くからの訪問し申し訳ありません」


ゆっくりと頭を下げるミランダと

コナーさんの行動に友人ではなく仕事の

要件で来たのだと悟り、


「気にしないで。もう少ししたら工房へ

お邪魔する所だったの。入れ違いに

ならず良かったわ」


歓迎の意を込め伝えると、ミランダも

コナーさんも、体が強張ってたのか、

安堵の息をこぼしたのを見て、


報告書には問題になりそうな事は

書かれていなかった。


急遽、話合いを持たなければならない

事ができたのだろうと、考え


「ますはソファに」


立ち話で済むものではないと判断し

ソファに座巣ように促し、自分も

奥の1人がけのソファに座り、

コナーさんに紅茶を頼み、

3人のみとなった部屋で一呼吸の間を

置いてから、


「実はご相談をしたい事がありまして」


ミランダの言葉に頷き、続きを促すと


「現在の紙刺繍の販売と生産を鑑みて

デザイナーを雇っても良いのでは

ないかと思っております」


ミランダから告げられた言葉に、


「私も、同じ事を考えていました」


同意だと返事をしたのち、昨夜考えた

作品のコンペティションを伝えれば


「良いお考えかと。まずは工房内で

働くのみを条件をし図案の募集と

参加を募るのがよろしいではない

でしょうか」


コナーさんが深く頷き、提案も

加えてくれ


「そうね。工房で働く人達ならば図案も

考えやすいものね」


賛成だと頷き伝えると、


「近日中に、いえ、明日の朝礼で伝え、

告知を出し出しますわ」


ミランダの言葉に


「お願い。選ばれた人には作品の販売と

希望があれば継続的にデザインを手がけて

もらえる様に話して」


できれば継続と雇用の契約変更を、

を伝えると


「かしこまりした」


しつかりと頷いてくれたので心配は無いと

思いつつも


「賃金が下がる事は絶対にしないでね」


あえて言葉にし確認すると


「勿論です。このコンペティションは

年に1回の開催をしたいと思っているの

ですがよろしいですか?」


「勿論。継続できるように対応を

お願いします」


細かな打ち合わせをしなくても、

考えが伝わる事へ安堵し、ミランダと

コナーさんを見つめると


互いに視線を合わせ安堵した表情に


昨日考えておて良かった。


自分の行動に安堵の息を溢しつつ、

ボニーさんが淹れてくれた紅茶に

手を伸ばし、一口飲んだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ