姉、会話を楽しむ楽しむ
甘いミルクの香りが立ち
部屋に広がると、
「ここまでにしますわ」
アメリアの言葉に、
「ありがとうございます」
軽く頭を下げお礼を伝える
マリー
壁側に控えていたルイが動き出し
テーブルと椅子を設置し直し、
アメリアとマリーの前に置き
ルイが増設してくれたテーブルに
ルイと自分が飲む紅茶、
そして全員で食べるティーフード
を置き全員が着席すると、
「今日も良い香りね」
ティーカップをアメリア持ち、
感想の後、ゆっくりと口をつけたので
「本当に。甘くて優しい香りがします」
マリーの柔らかい声の感想に嬉しく
思いつつ、ルイと共に紅茶を一口
いただき、
全員でホッと体から力を抜き、
「そろそろ、卒業式の準備に取り掛かる
時期ですが、皆様、進んでおりますの?」
アメリアから始まった話に、
「今日、教授からお話を聞きました」
マリーが返事を返すと、
「まぁ。そうでしたのね。
マリーさんは、どうなさるの?」
メイド服と一緒の紺色のワンピースで
できか、
それとも、貴族クラスの生徒と一緒で
ドレスで参加をするか、
その問いかけに
「制服で参加をするつもりです」
嬉しそうに微笑みながらの言葉に
「そうですのね」
アメリアは納得したと頷きと共に
返事を返しつつ、
「エスメさんは、いかがなさいますの?」
自分に話が回り、
「私も、制服で参加するつもりよ」
マリーと同じ様に考えている事を
伝えると、
「まぁ、どんな刺繍が刺されるか
楽しみにしておりますわね」
楽しみだと微笑みながら伝えてくれた
アメリアに、お礼を伝えると
「素敵なリーフですわね。
新芽かしら?色味も若々しくて良いわ」
袖や襟に刺されている刺繍の
感想に
「ありがとう。今日は刺繍は
私の小さな親友が刺してくれたのよ」
少し誇らしげに伝えると、ルイは
驚いて様に目を見開いたがすぐに
表情を直し、
「あら、以前お聞きした、
従者に恋をしている女の子かしら?」
アメリアは微笑ましそうに、
伝えてくれた言葉に頷き返すと
マリーは興味を惹かれた様で、
名前を伏せて、話をすると
「微笑ましいわね」
「本当に」
アメリアとマリーの感想に
ルイは興味はないと態度で示しつつ
しっかり話を聞いているので、
気にはなっていた様でだった。
賑やかで楽し話はあっという間に
時間が来てしまい、
「名残惜しいわ」
アメリアの言葉にマリーも頷き
返すも、帰らなければならない
ので、帰りの準備をしつつ、
その間に、使用したティーセット
をまとめる。
のち、アメリアからお願いされた
寮のキッチンメイドさんが片付けて
くれるのでその場に置き、
テーブルを拭いていると
「ありがとう」
アメリアから耳元で告げられた
言葉に理解ができないものの、
秘密めいた言葉と雰囲気に
反応をせずにいると
「あのお水、爽快でしたわ」
告げに告げられた言葉に
小さく頷き返すと、
アメリアは自分から離れ
「明日もお待ちしてますわ」
何も無かった様に告げられた
言葉に、1礼をし返事を返した。




