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姉、反省会に参加する


無事と表現をして良いのか


それとも


問題無く。


この言葉が良いのか、


「そろそろ」


殿下のその言葉にディランをはじめ

最高位貴族の方々が立ち上がり、


「楽しいお茶会だったよ。

ありがとう」


主催者は生徒会で感謝を述べている

人物なので、お礼の言葉は給餌を

している自分達、平民クラスに向け

られているのを察し、


メイドとして腰を折り一礼をし

返事として返す。


その後は高い爵位順から退出をし

最後の人物を見送り、扉を閉めると


どこからともなく安堵の息を溢す

音と、緊張した、上手くできて良かった

など、各々の感想をこぼしつつも、

担当となったテーブルの片付けに

入る。



と、言っても食器はキッチンメイドさん

や見習いのクックさん達が引き受けて

くれるので、


使用した食器にテーブルクロスなどの

片付け、机と椅子は指示を貰い倉庫へ

移動させれば、


「お疲れ様でした」


講師の言葉で全てが終了した。


そのまま教室に戻り、帰りになる。


それぞれが今日の感想と別れの挨拶を

言葉にしながら教室から出て行くのを

見送り、


メリーの淑女教育があるので、

自分の席である椅子には座りある程度

教室で待機をする。


「無事に終わって良かったです」


マリーの言葉に


「そうね。一時はどうなるかと思ったけど

無事に終わって良かったわ」


頷きと共に同意する。


問題と言う程大きな事は無かったが

噂の女性生徒が聞いていた様な人物

では無い様で、


噂で視界を雲してしたのも分かった

から良かったわ。


言葉にできない感想に苦く笑い

お茶会でのやり取りを思い出す。


揉めていたというよりは


一方的に責められていた。


この表現が正解。


女性生徒の周りにいる男性の

婚約者かもしれないし、親しき仲

なのかもしれない。


当人を目に前にして感情が抑えきれず

詰め寄ってしまい、


軽くあしらわれ、さらに感情が

膨れ上がり、言葉と態度に出てしまった。


それを煽る言葉で返した女性生徒の

気持ちも理解できる。


他人である私に気を使い、

無関係であることを示したくれたのは

気遣いであり、優しさなのかも。


毎日、廊下を歩く度に視線を感じて

居心地は悪かったけど、


自分が考えていた視線の意味とは

違うのかもしれない。


そう考えていると


「そろそろ、行くか」


ルイの言葉にマリーと頷き椅子から

立ち上がり、教室を移動する。


扉の前でルイがノックをし扉を開け

数歩前に進んだマリーが淑女の礼をし


「ようこそ。お待ちしておりましたわ」


アメリアは微笑みと共に出迎えてくれた。


今日は先程のお茶会の反省会


アメリアは紅茶もティーフード食べて

いるが、自分達に合わせ紅茶を飲みつつ


「無事に終わって、なによりですわ」


その言葉から始まり、


「いつもとは違う動きはいかがでしたの?」


アメリアはメイドとして働いていたマリーへ

感想を求めると、真剣な表情で小さく頷き


「今、思い出すとああすれば良かった。

こうすれば良かった。と、思いますが、

あの時は思いつく全部をやりました」


後悔を感じさせない言葉に、


「ええ。良い給餌だったとわたくしも

思っておりますわ」


アメリアも微笑みと共に頷き、

言葉を返した。


「エスメさんの動きも良かったの

ですが、動きすぎましたわね」


クラスメイトを心配したゆえでしょうが


様々な意味を含まれた言葉と共に

こぼされた息に、


「反省をしております」


自分が動いた事により、招待客の

視線が自分に向き雰囲気に水を差して

しまった。


アメリアの言う通り、女性生徒が

上手く対応してくれたので大きな

事にはならなかったが、下手をすれば

感情を煽る事になってしまったかも

しれない。


自分もまだまだで

経験不足


を感じた。


「と、言ってもエスメさんはメイドと

して働く訳ではありませんし、

良い対応だったと思いますわ」


アメリアの言葉に、確かにと

頷きつつ


そういえば、学園を卒業してからの

事を考えて無かったわ。


あたらめて気づき、


帰ったらディランとフレディに

相談しよう。


心に留置、アメリアからメリーへの

給餌を受ける側と給餌をする動きを

誘導する心得に耳を傾けた。



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