姉、勿体無いと思う
魔法石を割ること数十回
流石に勿体無く感じ始め罪悪感が
出始めてきたので、
先ほど割り粉々になった魔法石
と桶の底に溜まった粉々に魔法石を
見つめ重い息をこぼした。
勿体無い事をしちゃったなぁ。
桶に手を浸し自分の手から落ちる
魔法石の粉を眺めていると、
これって魔力が入っているのかしら?
底に沈澱している魔法石に粉を見つめ
ているとふっと思いった事が気になり
「ねぇ、マルチダ。この砕けてしまった
魔法石の粉に魔力が含まれていると思う?」
近くで手伝を買って出てくれたマルチダに
聞いてみると
「エスメ様の魔力に耐えきれず砕けている
ので、入っていないと思います」
すぐに返事か返ったものの、
私にとってれ割れたという認識でも
マルチダにとっては砕けたという
認識なのね。
違う部分に関心しつつ、
「そうよね」
頷き返したものの、視線は桶の底に
溜まっている魔法石に粉を見つめ続け
「ならば、何かに混ぜて再利用とか
できないかしら?」
魔法石の採掘には沢山に人が関わり
研磨され、選抜され流通される。
そんな魔法石の加工時に出た
捨てられるはずだった魔法石かけらを
沢山無駄にしてしまったのは、
申し訳なく。
何か再利用ができなかと考える。
石臼に引いた様に粉々の魔法石を
採取する為に、桶に入った水を慎重に
捨て、このった水分を取る為に
窓の外へ桶ごとだし、
「粉々になているのだから、何かに
混ぜて使えればいいのだけど」
何か参考になる情報はないかと本棚の
前に立ち、本を手に取りページを捲る。
食べる以外でなにか。
答えが出ないまま数時間が立ち、
名前を呼ばれ本から意識を話し顔を
上げるとフレディが隣に立っており
「晩餐の準備が整っております」
なんとなく怒っている様に感じつつも
「ありがとう」
お礼を伝え持っていた本を棚に戻し
フレディとマルチダと共に自室を出て
隣の部屋に移動すると、
「お待ちしておりました」
ディランからの出迎えに、
「遅くなってごめんなさい」
無意識にでた言葉に心の中で首を傾げる
つつディランにエスコートされるままに
引かれた椅子に腰を下ろし、ディランが
フレディの引いた椅子に腰を掛け、
ルイが自分で引いた引いた椅子に座れば
食事が始まった。
食事をしつつ話す内容は、剣の稽古後
をどう過ごしていたか。
ディランとルイは学園でのそれぞれの
クラスの雰囲気や授業内容を話しをし
ていたのだと楽しそうに話す2人に
「魔力の色を確かめようと魔法石に
魔力を込めていたのだけど上手く
いかなくて」
10個程割ってしまったのだと伝え、
「粉々になってしまった魔法石の粉を
何かに使えないか、考えているところよ」
そう伝えると真剣に話を聞いてくれている
ディランは、
「利用ですか?」
不思議そうに首を傾げなからの言葉に
幼い頃の面影を見つけ、つい頬が緩み
つつも
「ええ。なんだか勿体無い気がして、
再利用できたらいいなって思ったの」
そこの言葉が発端となり、食事を終え
お茶の時間となっても続き、
数時間、思いつく限りの案を5人で
出し合ったものの答えが見つからず
就寝の時間なり、
「おやすみなさい。また明日ね」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみ」
ルイはまだディラン部屋に残る様で
マルチダと共に部屋に戻り、入浴を
すませ、ベットに入り、
やって来る眠りの中、
「塗料に混ぜるのはどうかしら?」
思いつき溢れた言葉に、スッキリ
した気持ちで眠りについた。




