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姉、長くなった夜を楽しむ


1日があっという間に終わり夜の時間が少しづつ長くなっている日々に、もっと外で色々やりたい事ができずもやもやする気持ちが生まれるけれど夜になると暖炉の間にディランと座り本を読みながら色々話したり意見を出し合ったりする時間も楽しくもあり。


太陽が出ている時間が短くなってしまったので午前中のイルの授業を午後にし、剣術の練習を午前中へと変更し過ごす様になった。


「太陽の出ている時間がこんなに短くなるだなんて思いもしなかったわ」


パチパチと薪がはせる音を聞きながらクッションを沢山重ね置いた床に座りがなら隣に居るディランに話しかけると、


「ええ。書類や本に書いてありましたが想像以上の速さに驚いております」


火の暖かさが体の表面を暖めてくれ部屋の寒さなど感じる事なく過ごせば自然と話の花が咲き、


「明日はお祖父様とお祖母様と街に買い物に行くんだよね?ここに来るまでに色々な街を見てきたけどどの街も楽しかったから楽しみ」


道中の事を思い出し笑いながら話すと


「そうですね。領主の色が濃く出ておりとても勉強になりました」


代表として挨拶や晩餐に領主案内で街を巡った事は良い思い出だったのか少し頬を緩めたディランに


「食事1つ取ってもマナーが違ってとても新鮮だったわ」


「王都では皆、王都流に合わせまから」


暖炉の中でゆらめく炎を眺めながら肩を寄せ合い続けてゆく。


「それぞれの領の特産物は同じ物なのに味や形が違たりして凄かったね」


「ええ。それぞれが考え趣向を凝らした特産物は勉強にもなりましたし工程を見ていても楽しかってです」


「お父様もお母様も皆お土産喜んんでくれて嬉しかったなぁ」


手元にある2通の手紙に視線を向けながら言えば


「お変わりないようで安心いたしました」


普段より嬉しい表情のディランに両親と離れやっぱり心細かったんだと思うもそれを隠している弟の心に従いそっと目を閉じ、


「明日もお父様とお母様に何か届けられる物があると良いね」


先程の流れのまま話を振ると


「そうですね。何か良い物があると良いのですが」


頬に手を当て自領の特産物を思い浮かべるが


「お父様もお母様も特産物を贈っても喜んでくれるだろうけど毎年届いてるしねぇ」


「そうなのです。何か近年で新しく入り出した物が1番良いのですが」


同じく少しだけ考え込んでいるす表情と声に


「頑張って探そうね」


「そうですね」


お互い微笑みながら頷き合う。


日が暮れてから就寝の時間までの間たわいの無い話をしたり、生活魔法道具に使えそうな案を出し合い話を詰めて行くのは楽しくて直ぐに


「ディラン様、エスメ様。就寝の時間になります」


フレディの声がかかり、素直に返事を返せる時もあれば


「もう少しだけ。後少し話を詰めたいの」


我儘を言い就寝時間を押す事もあるが今日は明日の街散歩の為に素直に返事をし


「ディランまた明日ね」


「はい。楽しみにしております」


笑い合い互いに


「おやすみなさい。良い夢を」


そう挨拶を交わし別れた。


自室に戻れば今までメイドがしてくれていた就寝の準備を自分で行う様になった。


洋服からナイトドレスへの着替え。


ドレッサーに座り髪と梳きヘアオイル塗ったりとを手入れする事も


明日の朝に着る洋服の用意もする。


イルから話が行き渡っているのでメイドも最低限の手助けをしてくれ為に壁側に控え見守ってくれている。


慣れるまではゆっくりと丁寧にと1つ1つゆっくりと教えてくれるメイド達の教えに従い少し髪を掴みオイルを塗り櫛で解いていく。


右側の髪が終われば左側。


最後に後頭部を漉いてゆくも見えない部分と右腕が疲れただけ震え出すと、そっとメイドがそばまで来てくれ


「残りは私が」


持っていた櫛をそっとメイドへ手渡し後頭部部分をお願いしつつ鏡越しにメイドの姿を眺め


「いつもありがとうございます」


本当ならば自分で全部できなかった事への謝罪を言葉にするのだが、


「謝罪よりもお礼の言葉が何倍も嬉しいです」


と告げられて以来、お礼を言葉にしてできないことは素直にお願いの言葉を言う様にしている。


焦らず少しつづできることを増やしていこう。


あっという間に髪の手入れを終えたメイドに再び礼を告げると


「明日ですが奥様より洋服をお預かりしておりますので、準備が整いましたら私達がお着替えをいたします」


返ってきた言葉に少し驚くも、


下手な髪型をして街に行く訳にはいかないものね。


毎朝手直しが入る髪型よりはメイド達に任せた方が良いと納得でき


「お願いします」


頷き返せば、メイトは一礼したのち退出し1人の時間となる。


ベットに入り今日の楽しかった事や勉強をしたことを思い出すも、明日の街散歩が楽しみで


「寝れるかなぁ」


目が冴えてしまい寝返りを打ち布団の中に顔を埋めた。



第64話


冬なので夜の過ごし方を書いてみました。姉弟仲良しです。


柊の蕾だったのか気がつくと花が咲いておりました。良い匂いがして大好きです。


ブックマークに評価をいただきありがとうござます。とても嬉しいです。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤のディランの心境と日々を書いております。

よろしけれお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/

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