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姉、1日を始める。


朝日が昇り時間がくれば、晴れでも曇りでも

雨でも雪でも


新しい1日は始まる。


眠りから醒めて、どんな夢を見ていたのかすら

覚えていない、むしろ見ていないかと思う程に

何も覚えておらず


今日もよく寝たわ。


スッキリ目覚め、果実とハーブがつけられた水で

喉を潤しベットから下りて、窓まで歩き厚での

カーテンを開ければ、粉雪が舞っていた。


これが最後だと良いのだけど。


少し暖かさを感る日もあれば、今日の様に雪が

降る日もあり


体調管理を気を付けないと。


前の人生の様に風邪をひいたら医者に診断して

貰い最新科学の元で作られた薬を処方されると

言う事は無い。


ハーブの力を借り、寝て治す。


これが治療法となっているこの世界。


水の確保が難しかった数年前に比べ魔術を生活に

取り入れる事が浸透してからは生活が良くなった

とは言え、


万病も元には変わりない。


ディランやフレディ、お母様、お父様にも

気を付けていただかないと。


椅子に座り、いつもなら工房の報告書を手に取る

けれど今日は両親に、体調に気をつけて欲しいと

言う旨を手紙に書き始める。


短文で書き、インクを乾かす為にテーブルに置き

机に戻り、ようやく工房の報告書を手に取った。


いつもと変わりのない報告書もよくよく見れば

数字の変化などもあり、


変動はあれど許容範囲という事ね。


工房を作ってから毎日届く報告書も毎日見て

ようやく教えて貰った事が理解できる様になり

親方さんやミランダの運営方法が少しだけ

解る様になってきたので、2人が次にどう動くのか

が予想できる様になり、


私も成長していると言う事ね。


しみじみと嬉しさを噛み締め、親方さんと

ミランダに返事を返す為に羽ペンを手に取った。


報告書の返事を書き終え、次に個人的な手紙を

綴ってゆく。


ミランダからの学園での心配する言葉を貰っていた

のでお礼と現状方向を自分が感じたまま書き、

ほんの少し、誰にも言えない


ディランの名を言った女子生徒が何をしたいのか

想像ができず、心配なのだと。


書き、一旦羽ペンの動きを止めたが書いてしまった

文字は消せる訳は無く、続けて


自分が勝手に気を揉んでいる事も書き、心配を

しないでほしいと描きた後は、楽しかった事や

笑った事、嬉しかった事を沢山書き、


最後に体調に気をつけて過ごして欲しいと書き終え

インクを乾かす為にテーブルに広げたが、


マルチダが見たら心配させてしまうわね。


本音書かれれた手紙を早く乾く様に風の魔術で

乾燥させ二つ折りにし封筒の中へ入れた所で

ノック音が聞こえたので


「はーい」


返事をし入室の許可を出すと、身なりをきっちり

整えたマルチダが姿を見せ


「エスメ様、おはようございます」


手本通りのお礼と共に朝の挨拶を貰い


「おはよう。マルチダ」


いつも通りに挨拶をした後に手紙の封をしてくれる

様にお願いし、手に持っていた封筒と


「これをお母様とお父様に渡して欲しいの」


テーブルに広げていた手紙もお願いすると


「かしこまりました」


頷きと共に封筒に手紙を入れてくれ、エプロンの

ポケットに入れた後


「まずは身支度を」


その言葉に促され、寝巻きから制服に着替え

ドレッサーの前に移動をした。



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