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姉、気付く


ゆっくりと瞼を開け数度瞬きをした後、

腕を布団から出すと、身を震わせる様な寒さを

感じつつ布団なのなで全身を伸ばし、体を目覚め

させた。


いつもならばやらない伸びをなんとなくの思い付き

でやってみたら気持ち良く


「明日もやろう」


ポツリと感想を溢し、火と風の魔術を発動させ

自分とディランの部屋を温める。


程々に温めた後、ベットから起き上がり厚での

カーテンを開ければ、今日も曇り空で


「雨、降らないといいなぁ」


また、ポツリと感想を漏らし、送ら報告書と手紙

を読む為に机に向かい椅子に座る。


変化の無い報告書は親方さんやミランダや

職人さん達が努力をしてくれているからで、


感謝しつつ


個人的に送られた手紙に目を通すと、前かとは

違う内容が書かれており、皆が毎日同じ様で


違う日常を送っているのだと実感し


ミランダも、ミラも、お祖母様も元気そうで

良かった。


毎日、同じ時間に起きて同じ行動をしていても、

違うことが多くあり、


「なんだか新鮮だわ」


小さく笑いながら手紙を横に置き、返事を書き

出した。


学園の事、クラスメイトと話した内容、

マリーのお茶会デビュー


ミランダに書く内容とお祖母様に書く内容は同じ、

でも言葉使いや表現の仕方など違いもあり、


なんとなく無意識に行なっていた事に気づき、

可惜な発見に驚きつつ手紙を書き終え、インクを

乾かす為にテーブルに広げていれば、


聞こえてきたノック音に


「どうぞ」


入室許可も昨日はただ返事で返したのに今日は

違う言葉で


あらまぁ。


思わず指先で唇を抑えているよマルチダが入室し


「エスメ様、おはようございます」


手本の様な一礼とともに朝の挨拶を貰え、


「おはよう。マルチダ」


挨拶を返し、いつも通り着替えをしドレッサー

の前に座り髪に櫛を通して貰う。


そう言えば、毎日髪型をしている気がするわ。


鏡に自分の映る姿を見つめていれば、今日は

サイドを編み込んでくれており鷹色のリボンで

結ばれた。


ディランの色だわ。


この数日、悩んでいた自分へのマルチダからの

気遣いの様に思え嬉しくなり笑っていると


「何か良い事がありましたか?」


感情の無い声のマルチダの問いかけに


「ええ。沢山合ったわ」


笑顔で頷き返事をすると、


「それはようございました」


ゆっくりと頷きと共に返事を返してくれた。


この後、フレディが呼びにきてディランの部屋に

行き朝の挨拶を交わすけれど、


どうしようかな。


悪戯心と自分の行動にどんな反応をディランも

フレディも返してくれるのか楽しみになり、


できれば、驚いて欲しいけれど。

良い驚きがいいわねよ。


マルチダの慣れた手つきを鏡越しに眺めつつ

考えた。



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