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姉、喋る


放課後の淑女教育は続けられており、

基本の立ち振る舞いにお茶会での基本の

マナー、この国の歴史から領の特産に

歴史など


学んでも学んでも終わりが無い気がするが

マナーは基本を覚えあとは実地と経験が必要

なので王宮でも高位貴族のご婦人方を教師に

迎え実地を行いつつ


「各領の傾向と特産は覚えているようですわね」


アメリアの言葉にマリーが安堵の息を溢し


「後は、顔を覚え知識と一致させればほぼ

終了ですわ」


紡がれた言葉にマリーが表情を怖ばせつつ

無言で頷き返しており


分かるわ。

私も顔を覚えるの苦手だから、クラスメイトと

ディランのお友達とその従者さんとアメリア

しか覚えきれてないもの。


心の中でマリーの心情に賛同し、応援を送る。


会う事ができない今はアメリアからの人物像に

特徴を聞き覚える様で、


はちみつたっぷりの甘いミルクティーを淹れよう。


終了時のお茶会の紅茶を決め、邪魔にならない

様にポットを水を入れ、火の魔法石を発動させ

沸いたお湯をティーポットに入れ温めつつ

茶葉にはちみつ、ティーフードを準備し


終わるを待ってたが、マリーの集中力が落ち

てきた事に気づき、ポットを温めていたお湯を

カップに入れ、茶葉を数人分とお湯を入れ、

香りで終わる様に促すと、


「今日はこれで終わりにしますわ」


アメリアには意味が伝わった様で、感謝と

申し訳ない気持ちで準備を終えた蜂蜜入りの

ミルクティーに温め直したスコーンをテーブル

に運ぶと


2人とも嬉しそうに微笑んでくれ、ルイが

運んでくれた椅子に座ると



「さぁ、いただきましょう」


アメリアの言葉に全員で蜂蜜入りのミルクティー

に手を伸ばし一口飲み、甘さを堪能した。


疲れている時は甘い物に限るわね。


体の中にほっと息を落とし、スコーンに

クリームとジャムをたっぷり乗せほうばると

とても幸せな持ちになりつつアメリアの話に

耳を傾けると


「そういえば、街へ出かけたと聞きましたわ」


顔を向けられ、話を振られたので、


「そうなの。すっごく楽しかったしディランが

かっこよくて可愛かったの」


できるだけ簡潔にと考え返事を返すと


「あらあら。その話はご本人は聞いていないわ。

でも、沢山お買い物をしたと伺いましたわ」


アメリアのは話し方もマリーと過ごす様になり

少しつづ変化があり、時に平民が使う言葉なども

交え話してくれるからか、


「そうなの。手に取る物を全て買ってしまって」


感情を隠す淑女ではなく、ため息混じりで返事を

返せば


「ようやく訪れた機会ですもの。好機は見逃さず

動けるのは素敵な事ですわ」


楽しそうに小さく笑うアメリアとは違い、驚き

と戸惑いの表情を見せており、


「マリーさんも覚えておくと良いわ。わたくし達

貴族はお金を使い職人の技術へ敬意を示しますの」


スッと淑女の表情と高位貴族の雰囲気を纏い

告げた言葉にマリーは戸惑いながら頷き


「支払ったお金で職人は材料や彼らを支える

家族の生活が潤う」


どこからともなく取り出した扇を広げ、口元を

隠し、


「職人だけではありませんわ、生産者皆に回る様に

金銭を使ってこそ貴族の仕事」


真剣な声と表情て紡がれる言葉は重く


「なんでも買って良いと言う訳ではなくてよ。

目利きをし価値をつけるのもわたくし達、

貴族の役目でもあるわ」


広げていた扇を閉じ、マリーを真っ直ぐ見つめ


「マリーさん自体は買い物をしないかもしれない

けれど、役目の1つとして覚えて頂戴」


見惚れる程の微笑みと共に告げられた言葉に

マリーだけではなく自分もルイも頷いており

圧倒されていると、


「硬い話はここまでにしましょう。

話の続きが聞きたいわ」


見慣れた親しみのある笑顔と柔やかな声に

慌て頷き、ディランの服装から街での行動に

心使いをくれた優しさ。


言いたかった話を全部話、満足をし紅茶を飲むと


「楽しかったのが3人が思い浮かぶ様だわ」


小さく笑いながら感想をくれたアメリアに


「本当に。自分もその場にいる様に気がしました」


楽しそうに笑うマリーに、いつもの事だと

無言の反応をしたルイとそれぞれから言葉を貰い


「そう言ってもらえると嬉しいけれど、

本当にカッコ良くて可愛かったから見て欲しかった」


悔しく思いながら伝えると、


「その機会を楽しみにしておりますわ」


アメリアのさりげない心使いに頷き


「そろそろじゃないか?」


ルイの言葉に帰る時間が迫っている事を知り


「まだまだ話したいから、機会があった聞いてね」


そう締めくくり、お茶会に使ったティーセットの

片付けに手を伸ばした。



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