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姉、日常に戻る


街へ出かけたのは昨日。


目が覚めれば過去の事であり、

始まるのは日常。


毎日行っている起床後に1杯の果実水を

飲み、脳を目醒めさせてから仕事をする為に

机へと向かった。


生活魔法工房の書類と紙刺繍工房の書類


印を押す事や、再確認を知る様な書類ではなく

今後の予定や販売数など現状と来月の予想数値が

書かれており、いつも通り目を通す。


大きな数字ではあるものの、何があった様な

数字は無く、いつもの様に封筒にしまい、次に

ミランダからの手紙に手を伸ばす。


私用と工房の話が書かれている手紙は領の

出来事や祭りの話に働いている皆の事も書かれ

懐かしく思いつつ、


返事を書く為に羽ペンを手に取りインクをつけ

季節の挨拶の後、お礼と感想と共に街で感じた事

と共に思いついた事を書いてゆく。


現時点で未定だけれども自分とディランが

提案書をお父様に出して、お祖父様へ伝わり

親方さんやミランダへ話が伝わり、許可が

降りれば採用となる。


そうだわ。親方さんにも手紙で簡単に知らせて

おかなきゃ。


正解で一つだけのティーセットを作りたい。


紙刺繍でそれぞれが持つ紋の刺繍ができたら

どうだろうか?


それぞれに考えている事を書き出し、何度も

自分の考えた伝わるように確認し、


いつもの様に朝の準備を手伝いに来てくれた

マルチダにも確認をし、インクが乾くのを待って

封筒に入れ蝋で封をする。


その場の雰囲気と勢いで思いついた事なので

無理だと言われても当たり前で。


まぁ、できたらいいな。


と軽く思いつつ身支度を整え呼びに来てくれた

フレディに朝の挨拶を交わすと、


顔をじっと見られた後、安心した様に微笑まれ

たので


「ご心配をおかけしました」


昨夜の事で心配をかけた事を思い出しまずは

謝罪を口にすると


「いいえ、突然の事です。心構えは出来ていても

行け入れられるかどうかは別ですから」


ゆるりと頭を振られたのちの言葉に

確かにそうだったと納得し頷き、


「昨日マルチダにも話したのだけど」


昨夜、マルチダに告げらディランの婚約者の

理想を言葉にすると、


「まるで、エスメ様のようなですね」


小さく笑いながらの言葉に


「全然違うわ」


どれ1つ合っていないと否定すれば、

笑みを深めただけで返事を返されたのち


「そろそろ参りませんとディラン様がご心配

されますよ」


話を変えられてしまったものの、ディランに

心配をかけるなんて事はできるはずもなく、


「そうね。急いで行かなきゃ」


隣の部屋であるが小走りに部屋を出て、

フレディがノックし開けてくれたドアから

勢い良く入り


「おはよう。ディラン」


飛び付かんばかりの勢いで近づけば


「姉様、おはようございます」


少し手を広げながら挨拶をしてくれたので

勢いを少しだけ抑え抱きつき、


「昨日はありがとう。とても楽しかったわ」


背中に腕を回し力いっぱい抱き締めると、

そっと腕が背中に回され抱きしめてくれた。


「体調はいかがですか?」


部屋に来る事が遅くなってしまったからか

普段尋ねてこない言葉と優しさに


「お心使いありがとう。とっても元気よ」


いつもの声で返事を返すと、体から力が抜けた

様で、心配をかけてしまった事への申し訳なさと

少し嬉しく思いつつ


「ディランはどう?疲れてない?」


自分の為に昨日の為に予定を組み直し無理をした

のではと尋ねると


「ありがとうございます。いつも通りです」


耳元に聞こえた声は少し掠れており、


声変わりね。


ディランの大人への変化に少し寂しくなりつつも


「体調に変化があったらすぐに私やフレディに

言ってね」


隠す様に伝えれば


「はい。そういたします」


ディランの返事に頷き名残惜しい気持ちもあるが

朝食の準備をして待って貰っているので、切りをつけ

ディランの背中かられを離すと、同じ様にディランの手も

自分の背中から離れ


朝食をとる為にフレディが引いてくれた椅子に座り


「いただきます」


顔を見合わせ食事の挨拶をした後、焼きたての白パンへ

手を伸ばした。



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