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姉、帰宅する


太陽が傾き周囲が暗くなり始める前。


到着した時には数名の紳士と貴婦人が

散歩を楽しんでおり、少し離れた場所には

付き添えであるシャペロンの姿も見えた。


相手側にはディランとフレディに自分の姿も

見えている様でディランが相手に軽く頷く様に

挨拶をすると同じ動きで挨拶を返してくれ、


ディランの印象が悪くならない様にメイドと

して付き添うには少し離れているのではないかと

思う程に開けた。


これから暗くなる時間。


ディランとの関係を知らない人達が良からぬ噂を

立てない様につま先がら頭のてっぺんまで神経を

尖らせマルチダに教えて貰った所作を思い出し

ながら動く。


付かず離れずの距離を保ち、ディランと自分の

間にはフレディを挟み歩く。


奥までは行かず、出入り口付近のバラを鑑賞して

いると


「ディラン様」


背後から聞こえてきた馴染みある声にゆっくりと

振り向けば、


「失礼いたします」


普段とは違い身なりを整えている姿に驚いたものの

表情や態度に出さない様に注意し、騎士団長に為に

数歩下り場所を開けると、目礼をくれたのち


「公園内はどなたもおりません」


秘密を告げる様な小さな声で告げられた言葉に

ディランは小さく頷き


「ありがとう」


お礼を伝えると、


「姉様」


なぜか自分を呼んだので早足にならない様に

気をつけ数歩近づけば


「参りましょう」


腕に手を添えるように動かしたの、戸惑いつつも

そっとディランの隣に立つと


「エスメ様、大丈夫ですよ」


騎士団長から声をかけられ視線を向けると


「公園内は我らだけです。存分に楽しんでください」


力強い笑みと共に伝えてくれた言葉に頷きつつ

問う様にフレディに視線を向ければ小さく頷いたので


力強くディランの腕に手をのせ、


「お心使いありがとう。楽しみね」


自分達が短い時間でも安全に散歩ができるように

騎士団長やみんなに身辺警護お願いした事へのお礼と

ディランの気遣いの嬉しにお礼を伝えると

微笑みで返事を返してくれ、ゆっくりと歩き出した。


ディランのエスコートの元、公園の入り口から程近い

場所を他愛のない話をしながら歩き


時に足を止めバラの見つめ感想を言い合う。


ディランと共に歩くとクラスの皆でピクニックをした

時の記憶も思い出し、


あの時はここでこんな話をした事、


ここでクラスメートの子達が仲良く話をしてたのを

微笑ましく見ていた事、


もう少し奥にある広場でみんなで食事をした事、


思い出を流れる様に話、ディランが頷き時折疑問や

戸惑いを見せつつも聞いてくれるので、


今年も、来年もみんなで行けたら嬉しいわ。


残り少なくなってきた学園生活思い言葉に出すと


「そうですね。クラスの皆さんは職を

お持ちですから前回の様に何回かに分ければ

参加しやすいと思いますよ」


ディランが返事を返してくれ


「そうね。早めに聞くだけ聞いてみるわ」


計画は何1つ決まってはいないが、遊びに行く

ならば、何も決めずにその場の雰囲気で決める

楽しさも遊びの1つ


何もりも前の自分も今も花より団子の所がある。


みんなで集まりtのしく過ごせるのならば場所は

どこでも良い。


「ディランのクラスはみんなで集まって

何かする事はあるの?」


フッと思った疑問を尋ねると


「全員で集まるのは授業でしょうか。

それぞれに皆様お忙しいので個人的にと言うのは

中々ありませんね」


上位貴族のクラスは皆がそれぞれ役目があり、

アメリアも平日は学園、休日は施設への手伝いや

城へ行くとも、淑女教育のお茶会で話してくれた。


「皆、忙しのね」


以前会ったディランのお友達を思い出して、

言葉を漏らせば


「ええ、皆様お忙しい身ですから」


困ったと微笑みと共に相槌をくれた。


会話が途切れたのを見計らっていた様で


「ディラン様、エスメ様そろそろお時間かと」


フレディの言葉に周りが暗くなり始めている事に

気づき


「そうね。名残惜しいけれど、そろそろ帰らないとね」


同意をしディランを見ると


「そうですね。では馬車へ移動しましょう」


ディランの言葉に頷き、4人で馬車へ移動し

そのまま乗り込み屋敷へと戻った。



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