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姉、今日の今が大事と気づいた


ドレスを作るとディランは言った。


ドレスと言えば、貴族籍の淑女が

夜会に身に纏う華やかなドレスが思い

浮かが、この世界に生まれてきてから

散歩用のドレスにお昼から着るドレス

夜は家で過ごすためのドレスに夜会用の

華やかなドレス。


1日何度も着替えているアメリアやお母様

にお祖母様に尊敬しつつ、


自分は貴族ではなくて良かった。


と心から思った。


けれど、貴族ではない自分様にドレスを

作るというのは何故か?


首を傾げつつ隣に座るディランに視線で

尋ねると


「来年の卒業式で身に纏うドレスです」


予想もしていなかった返事に、更に

首を傾げると


「今までが急に入り用になるのが多く

お針子たちに無理なお願いを通してきました」


ディランの言葉に思い出したアメリアの屋敷

でのお茶会の思い出に、


「確かに1ヶ月もかからない内に制作し届けて

くれたわね」


「ええ。あの時はお母様のご友人が快く快諾して

できましたが、今回は時間をかけて作ろうと

思いまして」


お母様の学園でできたご友人は多く、皆

優しく朗らかで、己の知識と技術で嫁入した

家を支えたり、起業したりと生き生きと

生活している。


夜会を仕切るのは妻の勤め。


様々な問題を起こらないように仕切り、

時に起こった問題もなんでも無いように

解決すれば、家名の評価は勿論、自分の

評価も上がる。


勿論、現状が1番楽しいと言うご婦人の

手腕も素晴らしいと聞く。


それぞれの考え、捉え方、生き方。


皆違う生き方をしている人達が集ま中

人徳を得るのは難しい。


勿論、嫌だ、大嫌いだ、合わない。


など合っても良い。


沢山の人が集まる場所だもの、あって

当たり前。


マナーとはそんな個人の感情を置き

大勢の人達か心を煩う事が少なくする

行動と言葉のことを指す。


その中に自分もドレスを見に纏い

入って行くのかと思うと、早くから

気持ちの整理と心構えを持てるのは

有り難い。


「姉様はこれから流行るであろう、

膝上辺りまで膨らみのないドレスも

お似合いになると思うのです」


ディランの中で候補がある様で、

来年度の流行りを読みながらの言葉に


「それだと体型管理が必要ね」


マーメイドドレスの事だと思い、

自分が来ている姿を想像するも、

胸と腰と下腹部あたりが心配り

返事を返すと


「姉様は素晴らしい体型ですので

似合うと思います。それとも肩を

出すデザインが良いですか?」


ならばと次の候補を提案してくれた

ディランに微笑みつつ


「そうね。想像だけでは難しいから

デザイン画を描いて貰って3人で

検討しましょう」


お母様のご友人のお店ならばメイドと

して振る舞う事はせず、屋敷にいる様に

フレディも含め話し合いをしても良い

だろうと伝えると、


「そうですね。皆で話し合いましょう」


ディランも頷いてくれ、


「お役に立てるように頑張ります」


フレディからも同意を貰え、


まだまだ何があるか分からない未来より

今日の今を楽しみのが先決よね。


気持ちを切り替え、目的の店に到着

するまでドレスの流行りを中心に会話を

楽しんだ。


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