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姉、嬉しさが止まらない


前菜に始まりメインは川魚のムニエル

焼きたての白パンをいただきつつ


話は先程居た店の話が続き、


「生活魔法道具もだけれども紙刺繍も

褒めて貰えて嬉しかったわ」


食事をしながらなのので、先程の様に

喜びを全身で表現しての会話はできな

いけれど、話す言葉を止めらず


「最高の出来だと出してくれた刺繍は

初期から働いてくれているご婦人の

刺した刺繍だったわ」


工房で立ち上げからは働いている

ご婦人は平民の主婦として母として

また必要となり針と取ったと言う人達

で、お針子として働いていた訳では無い。


その人達が毎日練習をし商品を作り上げ

ミランダが指揮を取るようになってからは

ぐんぐん腕を上げていった人達。


働く当たって色々の苦労があったと思う。


工房に毎日いた訳では無いけれど、

様子伺いに行くと皆、笑顔で迎え入れてくれた。


沢山の苦労に心労もあったと思う。


そんな中の店員さんや会長さんの絶賛と

言っても良い言葉。


「本当に、嬉しかったの」


噛み締めるように


心の隅々まで浸透させる様に伝えると


「間接的にしか関わる事ができておりませんが、

僕も会長や店員の話を聞きとても誇らしく

思いました」


普段より穏やかに柔らかい声と雰囲気で

教えてくれたディランに続き


「本当に。こんなに嬉しい事はありません」


フレディの言葉に


「帰ったらミランダとお祖母様に褒めて貰えた

事を手紙書かないとね」


頷き、早々にこの嬉しさを伝えたいと

言葉にすると


「では、食後にレターセットを見に

行きましょう」


ディランの提案に


「良いの?この後の予定を考えてくれたの

でしょう?」


予定通りでは無いはずの提案に伺いを

立てると


「大丈夫です。何軒か選択がありまして

そのうちの1軒ですので大丈夫すよ」


しっかりと頷き返してくれたので、


「ならば、お願いします」


軽く頭を下げ行きたい事を伝えると


「かしこまりました」


先程と同じ表情で頷いてくれフレディが

給餌をしてくれた店員さんに声をかけるの

眺めつつ、料理をいただく。


クックの料理の味と少し似ているかも。


1品1品、お喋りをしながらいただき

全て食べ終わった頃、


「失礼します」


給餌の店員さんの声でも出迎えてくれた

店員さんでも無い声が聞こえ、伺う様に

ディランを見つめると、


そのままで。


視線での言葉に小さく頷き扉から入ってきた

人をみると、白の服に背の高いコック帽を

かぶっており


「私はこのレストランにてクック長を務めて

いる者です」


腰を折りながらの自己紹介に


「頭を上げてくれ。今日もとても

美味しかったよ」


ディランが代表として挨拶を受け取り

返事を返すと


「お褒めいただき光栄でございます」


顔を上げてくれたので失礼の無い様に顔を

見ると、細身の体型に白髪のご年配の男性が

折り


「姉様、彼は屋敷で働いているクックの師

である者です」


ディランの言葉に驚きつつ


「挨拶をいただきありがとうございます。

いつもクックには美味しい食事を作って

いただき感謝しております」


ディランの姉として振る舞い返事をすると


「ありがとうございます。お役に立てている

様で安心いたしました」


交友的な笑顔と共に返事を貰い、ディランと

クック長の会話を聞き運ばれてきた紅茶を

いただいていると、


「失礼いたします」


給餌の店員さんの声に顔を向けると、


「馬車の準備が整いました」


お店に行く準備が整ったとの事で


「姉様、参りましょうか」


フレディがディランの座っていた椅子を

引き、立ち上がり正面に座っていた自分

に声と手を差し伸べてくれたので、フレディが

椅子を引くのに合わせ立ち上がり、


「ええ」


頷きと共にディランの腕に手を乗せ

店の扉前までエスコートをしてくれた。



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