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姉、楽しみで待ちきれない


高揚した気持ちのままベットに入ったら

あっという間に朝が来た。


寝れないと思ったけれど、お母様からいただいた

サシェを枕元に置き瞼を閉じたら朝を迎え


「中に何が入っているのかしら?」


サシェをまじまじと見つめるも、


「ダメだわ。気になるけれど今日は街へ出かける

用事があるもの」


解いて中を見てみなくなったが、待ちに待った

ディランとフレディとの街へのお出かけの日。


学園に行くより遅い時間とは聞いているが

準備もある。


早く書類を終わらせなきゃ。


サイドテーブルの果実水を一気に飲み机に

足早に向かい、綺麗に整えてある書類に手

をつける。


売上の数字に生産数

どの店にどの商品を卸し、どれだけ売っているか。


季節によって作る商品が違うので、次の次の

季節の生産商品が書かれており、どちらの工房も

順調に売り上げを伸ばしていると書かれていた。


今日、この書かれているお店にどれかに立ち寄れ

たら良いなぁ。


王都から初めて領へと行く道中。


骨を折っていた関係で街に出られなかった

けれどディランやフレディから生活魔法道具

の販売するお店の雰囲気や手に取る人の

反応を聞いた。


当時は発売したばかりで、上位貴族の方々や

商会の方々が購入と言う高級家電の様な扱い

だった。


だが発売して数年。


数も出回り、お金を貯めて買う平民の人達の話も

耳に入ってきた。


商会での取り扱いも最初と変わって来ているはず。


「楽しみだなぁ」


運が良ければ購入している場に出会えるかも

しれない。


高鳴る胸を押さえつつ、書類を終わらせ

お祖母様とミランダからの手紙を封筒から

取り出し読む。


季節の挨拶から始まり近状報告が始まる。


お祖母様の手紙には綺麗に咲いた庭の花々を

眺めお祖父様とお茶会を楽しんだとの書かれ

ており、楽しかったと締めくくられて、


ミランダの手紙にはミラや街の子供達と教会や

本屋の店主さんの元へ行き勉強を続けている事、

ミラの成長が著しく、また年上として振る舞い

と感情の操作が上手くなった事が中心に書かれ

ていた。


ミラも王都に来て学園に入る様にお祖母様と

お母様に相談とお願いをしても良いかも。


相変わらず、ミラの夢ばフレディのお嫁さんの

様で自分磨きに余念が無い事も書かれており


会えるのが楽しみだわ。


おしゃまだったミラが大人へと変わろうと

してる。


ミラの恋を成就させてあげた。

けれど私がけで判断できるものではない。


一途に思うミラ。


大人になれば心変わりをすると思っている

フレディ


見守るしか無いのはもどかしいけれど、

ミランダもお祖母様もお母様も見守ると

言うならば、自分も見守るしかない。


良い方向へ動き出すことを祈りつつ羽ペン

を置いたと同時にノックの音が聞こえ返事を

するとマルチダが入室し


「エスメ様、おはようございます」


「おはよう。マルチダ」


互いに朝の挨拶を交わし、準備に取り掛かる。

見計らったようにフレディのノックの音が

聞こえ、対応したのち隣の部屋のディランの

部屋で朝食を取り、食後の紅茶をいただく。


落ち着きがなくなる程に楽しみにしている

のがディランだけではなくフレディやマルチダ

を始め屋敷で働く人達にも伝わっているようで

恥ずかくしく思いつつも、


楽しみなのは消えず。


「エスメ様、着替えをいたしましょう」


マルチダの言葉に


「ええ!」


淑女らしからぬ大きな声を笑顔で返事をし


「ディラン。またお後でね」


普段歩かない足の速さでディランの部屋を出て

自室へと向かった。



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