弟は姉に甘い
全身から楽しい事だと訴え楽しそうに笑い、
瞳を輝かせ、
無邪気な子供の様な姉様の登場に、
驚きと乱れていた感情が消え去ったと同時に
また突然何を思いついたのか。
と、呆れの感情が生まれたもののそんな感情を
表に出す事はせず、ソファに座って貰い尋ねると
「ルイとマリーとも街に行くけど、ディランとも
一緒に行きたいな。て、思ったの」
フレディも入れて5人で一緒にどうかな?
無邪気に伝てくる姉様にどう返事を変えそうかと
頭を回転させるが、まずは疑問を解かねばと
「とても嬉しい提案ですが、なぜ姉様がメイドに
なる必要があるのですか?」
貴族籍の無い姉様は平民ではあるが、
公爵家の血を引く事には違いな無い。
勿論、貴族籍があってもメイドとして働いている
人がいることも知っている。
だけど姉様には働くという事をしなくても良いよう
動いてきた。
それなのになぜ。
今までの自分の頑張りが認められていない様で
悔しく奥歯を噛み締めていると、
「ディランとフレディとも一緒に街に行きたいから
どうすればいいか考えたの」
自分の気持ちを上回る言葉に、どろりとした感情が
一瞬にして消し去る。
姉様は自分と一緒に街に行く為に考えてくれ答えで、
自分の為に、考え導き出した提案だと。
何か満たされてゆく様な感覚と緩み出す頬に力を
入れ、
「そうでしたか。ありがとうございます」
溢れそうになる感情を抑える為にお礼を伝えつつ
「ですが、マリー嬢を含め5人というのは難しい
かもしれませんね」
自分を落ち着けるために現実に意識を戻し姉様の
提案に結果を伝え、すぐさま
「マリー嬢は光の魔術を使える者として王家の
庇護に入っております。マリー嬢と一緒にと
なると、王家の許可を貰い身辺警護をつけての
出かける事となります」
理由を伝えると、姉様は唇を尖らせつつ
「そうなのね」
不満だと表情にだしつつも理解したと返事を
返してくれ苦笑しつつ
「ですが、まだ学生ということもあり住まいを
王城へ移してはおりません。街へ行ける可能性も
あると思っても良いと思います」
マリー嬢にとって平民としての最後の思い出作り
として許可が出る可能性がある。
許可が出るなら姉様とルイのみで自分は立場で
許可は出ない。
当たり前であり、社交界や貴族の関係を考えれば
マリー嬢にも自分にも噂が出回る事は互いの為、
良く無い。
「大人数で街は警護上難しく、もしかすると
3人なら許可は貰い易いかもしれませんね」
断る理由と共に代案を伝えると、
「そっか。一緒に行きたかったけど残念だわ」
理解と共に納得をしてくれ心の中で安堵の
息を溢しつつ、一緒にいけない事を残念にも
思っていると
「なら、私達3人で街に行けばいいわよね」
閃いたとばかりの姉様の言葉に、嬉しく
頬を緩みそうになるのをぐっと堪え
「ディランどうかしら?」
お伺いを立ててくる姉様に、わざと
困った様に微笑み
「それは楽しそうですね」
あえて濁した返事を返したものの
「なら、決定ね。日にちはディランの
空いている日にしましょう」
両手を合わせ楽しそうに笑い予定を決定
してゆく姉様に
嬉しいと思う自分と
頭の中で即座に予定の組み直ししている
姉様に甘い自分の呆れていると、視界の端で
肩を振るわせ耐えているフレディの姿が入り
恥ずかしくて怒りを覚え、姉様に気付かれ
ない様、睨みつけると耐えきれないとばかりに
背中を向けられ、
一言もうしてやろうと思ったが、
「ディラン。あのね」
姉様に呼ばれ、意識をフレディから姉様へと
移した。
台風が近づいている話を聞きました。進路にお住まいの方々、お気をつけください。
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
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フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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