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姉、勉強をする


試験日が近付けばみんなも勉強を中心に

なり、今日の学習室の勉強もボーイック以外が

集まった。


勿論、不参加の返事を貰うは分かっていたが、

授業の始まる直前に


「ボーイック、明日はクラスのみんなで勉強会を

するのだけど、一緒にどうかしら?」


声をかけると、


「遠慮させてもらうよ。僕も暇じゃ無くてね」


マリーの時よりかは雰囲気も柔らかく断りの

返事を貰い


「明日の話だものね。急なお誘いをしてごめんなさい」


謝罪と共に気にしていない旨を伝え、最後のと


「ボーイック、明日学習室で勉強をするがお前も来るか?」


ボーイックとルイが暮らす寮の食堂で声をかけると


「君達は揃いも揃って、直前に声をかけるマナーの無さは

どうなんだい?」


呆れとどこか見下しの雰囲気と共に


「悪いが、姫をエスコートするという約束がある。

断らせてもらう」


苛立ちと共に言い捨てられた言葉に、


「そうかよ。悪かったな」


冷静に返事を返し残りの食事を続けたものの、大きな声

だった為に注目を集めてしまったと告げるルイに


「マリーの後に声をかければ良かったわ。

ルイもごめんなさい」


各々が好きな場所で友達同士座り持ち込んだ教科書を

広げている最中にでた会話に、


「気にしなくても良いですよ」


「順位が落ちても自己責任です」


など、周りの声に曖昧に笑い誤魔化しつつも、


「もしかすると、私達と一緒で女子生徒と共に勉強をする

のかも知れないわ」


嫌な方向へと向いた雰囲気を変える為に告げ見ると


「そんな事ないと思いますよ」


「エスメさん優しい」


揶揄いもありつつも雰囲気が良い方向へ向いた事に

心の中で息を吐き出し、


「そろそろ始めましょう」


始まりの言葉を言わなければずっとお喋り続けそうな

雰囲気を断ち切るれば、皆は返事を返して広げていた

教科書へと向き合った。


集中しても解けない問題や理解できない言葉が出てくると

意識は切れてしまうもので、


周りの友達に解き方や解説をする声が聞こえてくる。


両隣のルイもマリーも集中をしているようで黙々と

勉強を続けており、解けかけていた集中力を今一度

取り戻し教科書に意識を向けた。


気が付けば昼食の時間で、寮に住んでいるルイは

呂翁の食堂へ食べに行くか自分が持ち込んだ食事を

汚さないように気をつけつつ食べるかのどちらかで

全員が食事を持ち込んでおり


「これ、おすすめなの食べてみて」


「ありがとう。お礼にコレをどうぞ」


和気藹々と普段出来ないことを楽しんでいる姿を

眺めながら、クックが作ってくれたサンドイッチを

ルイと共に食べ、マリーとお喋りをしていると


「エスメさん、マリーさん、ルイくん」


名前を呼ばれ3人同時に声の主へ顔を向けると


「お気にいるのカフェのお菓子なの。

よろしければどうぞ」


その言葉と共に差し出してくれた一切れパウンド

ケーキを視界に入れた後


「ありがとう。いただきます」


お礼を伝えた後、パウンドケーキに手を伸ばし

一口食べると


「美味しい」


スパイスの効いたキャロットケーキで、


「どこのカフェなの?」


是非、ディランとフレディに食べさせたく尋ねると

嬉しそうに微笑み、大通りから奥にあるカフェだと

教えてくれた。


買いに行かなきゃ。


聞いた場所をしっかり頭に叩き込み、いただいた

キャロットケーキを味わい食べ終わり、食後の休憩を

挟んだ後、再び勉強会が始まり午前中とは違い

分からなかった問題の質疑応答から始まった。


勿論、自分やマリーにルイに尋ねてくるクラスメイトも

居て、自分の教科書は閉じ教える側に周り午後も閉館

時間まで過ごし、皆を見送った後


「マリーも気をつけてね」


迎えに来てくれた馬車に乗り込み、窓から声をかけると


「ありがとうございます。ルイさんもご一緒ですから

大丈夫ですわ」


「そうね。ルイもお願いね」


学園の帰宅時間より遅くなってしまった互いに

気をつけつつ、マリーの立場もあるのでルイの護衛を

任せ、


「また、来週ね」


別れの挨拶をし馬車に動く様にお願いし、

屋敷へと帰った。


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