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姉、思う


放課後の淑女教育も半分は試験の為の

勉強に使われ、アメリアと共に3人で

集中して勉強を行い、最後の30分程は

今まで通りにお茶の時間に使い

教室であった事や他愛のない話をし楽しむ。


が、最近の話題は


「下位の女子生徒の皆様が困っていると言う

話は聞きますわ。ですがどれは当人が決め

行動をしているので、わたくしは何も言う

つもりはありませんの」


結果も評価も己が決めた行動の後に付けられる

モノですもの。


甘いミルクティーをいただきながらのアメリアの

言葉に、納得できるが当人達は不快に思いだろうけど

注意や助言をしたくなるもので、


重い息を体の中に落としつつ返事を返せないで居ると


「ですが、相手に怒られようとも声がけをしても

良いのではと思います。そこで気づく方も居るかも

しれませんし」


マリーが自分の気持ちを代弁する様にアメリアに

返事をすると


「ええ。そうかもしれませんわね。

でも、それはそれぞれの婚約者や友人が行う事で

あって第三者のわたくしが行う事ではありませんわ」


目尻が上がっている故に冷ややかな感じに取られて

しまうアメリアの表情と、普段聞かない固い声に

マリーが下を向いてしまう中、


「まぁ、最上位が出てきて問題解決をしてしまうと

小さな出来事も大事になって、俺達子供達だけの

問題では無くなり両親が出て謝罪なんてめんどくさい

事になるからなぁ」


ルイの言葉にマリーは何かに気付きハッと顔を上げ

アメリアの顔を向けた後


「すいません。考えが足りませんでした」


頭を下げつつ告げた言葉に、


「気にしていないわ。何よりマリーさんの

優しさでもあるもの。貴族籍持ちは難しいけれど

同じクラスの生徒ならば問題は無いはずよ」


立場の事もあるがボーイックは大商会の跡取りとして

学び伝を増やす為に学園に通っている平民。


マリーも光の魔術が使えるが地位は、まだ平民。


貴族籍ならば地位に名誉に権力など問題に

なりやすいが平民同士のならば問題はない。


あまりにも酷い様ならば注意をする事に決め、

ミルクティーを飲み終える頃にお茶会も終了の

時間となり、アメリアと別れの挨拶をし3人で

教室を出て歩き出す。


「1度、一緒に勉強をしないか声をかけてみます」


マリーもアメリアの言葉に思う事があった様で

強い視線と共に告げられた言葉に


「そうね。1度誘ってみましょう。

それで断られるならば仕方ないわ」


頷き返し、明日声をかける事を決めた所で

マリーとは別れる場所に到着し、


「エスメさん、ルイさん。また明日」


「ええ。また明日ね」


「気をつけて帰れよ」


3人で別れの挨拶を交わし、マリーの背中を

見送り、ルイと共にフレディの待つ馬車まで

歩き、


「フレディ。ただいま」


外で待っているフレディに手を振りながら

声をかけると、周りにいる従者さん達の

視線を集めたものの、


「こんにちは」


挨拶をすると、微笑ましいと笑いながら

皆が挨拶を返してくれ、


「聞いて。今日ね、休憩中に試験勉強をしてたらね

クラスの子から勉強を教えて欲しいて言ってくれて、

一緒に勉強したのよ」


フレディが馬車の中へと告げる前に、今日の出来事を

話だす。


フレディを始め周りの従者さん達も見守る様に聞いて

くれるのでつい喋りすぎてしまうも、隠す事など

何1つも無く、アメリアと過ごした時間もマリーとの

帰り道の会話も全部話終え、


「今日は色々あったし気になる事もあるけれど、

嬉しい事も楽しい事も沢山あって楽しかったわ」


そう締めくくると、


「それは良かったです。気になる部分はおいおい

解決すると思いますし、見守る事も必要です。

何より、体験しなければ分からない事もありますからね」


さ、馬車の中へどうぞ。


そう促され、一通り話した事に満足し勧められたまま

馬車の中へとフレディの手を借り入った。




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