表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

541/751

姉、帰宅の途に着く


マリーの淑女教育も恙無く終わり

3人それぞれの礼をアメリアにし


「ええ。また明日ね」


アメリアからの挨拶を貰い部屋から出て

それぞれが帰宅する道を歩く。


新年度の初日の今日は思いがけない事も

あったけれど、こうして3人で他愛の無い

話をし笑い合い


「では、私はここで」


「今日はありがとう。気をつけてね」


「また、明日な」


街の教会に住むマリーは門へ向かう為に

別れ、ルイと2人でフレディが待つ馬車へと

向かう。


長期休暇前はクラスでの出来事や気になる

会話に授業の話など話題が沢山あり会話が

止まるなんて無かった。


が、今日は何を話したら良いのか戸惑いつつも

いつもの様に話をす出すとルイも心の内が

分かっている様で、相槌を打ちつつボーイックの

話はしないで会話を進めてくれ、


「新年度ですぐにテストとは気が抜けないよな」


教授の言葉からでた今日の驚きの言葉を話題に

話を進めてくれるので


「本当ね。一年で習った全ての範囲と教科は中々

の量とは」


重い息を吐き出しルイへの返事を返しながらも

足を進めると馬車と出迎える為に外で待っている

フレディの姿が視界に入り、


「テスト前に屋敷で勉強会をするのはどう?」


ルイに提案をすると


「お、良いな」


感じの良い返事を貰えたので、テスト前日の

休日を提案すれば、予定がないとの事なので


「後でディランにも話してみるわ」


フレディにも会話が聞こえる距離まで近づき


「ただいま。フレディ」


数歩前にいるフレディに挨拶の声をかけると


「お帰りなさいませ」


瞬間、目を少し見開いたけれどいつもの様に

挨拶を返してくれたの、


「分かるわ。ルイの身長の高さよね」


フレディの驚きの原因を言葉にすると


「ええ、朝は遠目でしたので気付かずでしたが」


少し微笑みながらお言葉に改めてルイへ視線を

向けると、自分の身長は追い抜かされており、

体つきも少し厚みが出てきており、顔も幼さより

大人へと変化しつつあり、


少年から青年へと変わろうとしていた。


会えなかった2ヶ月


ルイに様々な変化が起こっており、その事に

ついても話したかったが話す機会を逃してしまい

今ようやく口にした所でルイは不思議そうに

首を傾げるだけなので


「あっという間にフレディを追い抜かすかもしれ

ないわね」


揶揄い半分と本当にそうなりそうだと思いながら

言葉にすると、


「そうかもしれませんね」


ルイの成長が嬉しい様で微笑ましく返事をする

フレディにルイが少し照れくさそうにしつつも


「そう願ってるよ」


返してくれた返事が愛おしさが増し、フレディと

微笑んでいると、


「エスメ様、そろそろ馬車の中へ」


空へ視線を向けた後の言葉にルイと共に空を

見れば灰色の雲はいつの間にか色濃くなっており


「分かったわ。ルイも気をつけて帰ってね」


雨が降りそうだと言葉なくとも行動で教えてくれた

フレディに感謝しつつ、雨に降られる事なく寮まで

帰れる様にルイに言葉をかけ、フレディの手を借り

馬車の中へ入った。


暫くし、扉を叩くノック音に返事を返せば扉が開き


「お待たせし、申し訳ありません」


ディランが謝罪の言葉と共に姿を見せたので


「お帰りなさい」


出迎えの挨拶をすると


「ただいま帰りました」


正面に腰を下ろし挨拶を返してくれ、普段と

見慣れないディランの顔を見て安堵の息を

体の中に落とし、フレディの合図で動き出した

馬車は屋敷へと向かい


ようやく1日が終わろうとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ