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姉、楽しみすぎて寝れない


昨夜からの嬉しくて踊り出したくなる気持ちが心を占め寝て起きて窓の外を眺めまだ夜なのだともう1度寝直すも再び起きて窓を見るを両手を越えそうになった頃、窓から見える外が明るくなり始めベットから飛び起き窓に近寄った。


ゆっくりと明るくなる光景を眺め続けているとノックの音が聞こえ返事を返せば


「おはよございます」


昨日と同じメイドが入室後に挨拶をくれた。


「おはようございます。本日もよろしくお願いします」


同じ様に挨拶を返し、2人でドレッサーに向かい椅子に座れば、暖かい布で顔を拭いてくれその後は化粧水などをゆっくりと丁寧に浸透させていく。


1つ1つの順番とやり方を覚え頭の中で確認しながらメイドに任せれば、


「昨夜、動いやすい洋服をとご要望をいただきましたので数点お持ちしたしましたでのご確認くださいませ」


鏡越しで告げられた言葉に頷き


「ありがとうございます。洋服を選ぶのが苦手なのでアドバイスをいただけると嬉しいです」


困った様に笑いながらが髪越しに目を合わせながら返すと


「私達でよろしければ」


微笑んで色良い返事をくれた事に心の中で安堵の息をついた。


淑女の皆さんはドレスや宝石に王都の人気パテシェにカフェに話をさかせるらしいけど、どうしても興味が湧かず、魔法や生活魔法具を作り出すことが何より楽しかった。


お父様もお母様も何も言わず見守ってくれたし専属メイドのマルチダが卒なくこなしてくれたのでいつからか忘れ去っていた。


1人で行うと言うことは洋服選びもそれに合う靴も髪柄も自分で決めると言うこと。


ここでしっかり覚えなきゃ。


心の中で意気込み、ソファに移動後用意されたワンピースの色と形などの話を聞き沢山のアドバイスを貰うも最後はメイドたちの誘導する言葉に頷き洋服と靴が決まった。


どうしよう。

色々教えてくれたのに何1つ理解できなかった。


同じ言葉のはずなのに異国の言葉でみたい聞こえた。


少しぐったりしながら再びドレッサーの椅子に腰掛けると今度は髪が漉かれ器用に編み込まれてゆく。


王都で屋敷にいた時と良く似た髪形だ。


落ち込んでいた心か嬉しくなり気分が高揚すだす。


絡むことも引っ張る痛みも無く編み込まれた髪が結い終わり


「ありがとうございます」


改めて礼を告げると朝食の準備か整えられており流れのまま朝食を食べお茶の時間を楽しんだ後、ソファから立ち上がり自室を出て、数歩歩き目的地の扉をノックした。


「おはようフレディ」


扉の隙間から姿を見せたディランの従者に挨拶をすると、


「おはようございます。どうぞ中でお待ちください」


大きく扉を開け向かい入れてくれる。


「おはようディラン」


ソファーの横に立って迎えてくれるディランに挨拶をすれば、同じく


「おはようございます」


朝の挨拶を返えしてくれ、ソファに座る様に案内までしてくれる。


弟ながらなんて紳士なんだろう。


しみじみと噛み締めがらソファに座りフレディが入れてくれる紅茶と道中に買った果実の飴が置かれ


「ありがとう」


にっこり笑い黄色い飴を口の中に入れてから紅茶を口に含んだ。


薄いレモンティーの味を楽しみつつ


「ディラン。起き上がって大丈夫なの?」


目に座り同じ様に飴と紅茶を楽しんでいるディランに声をかけると


「ええ。昨日、医者から起き上がっても大丈夫だと言っていただきました」


ソーサーにカップを戻しながらの言葉に


「お散歩のお誘いありがとう。すごく楽しみにしてたの」


同じくソーサーにカップを戻し昨夜貰った手紙の礼を改めて言葉にすると、


「街には行けませんが庭園に出る許可をお祖母様からいただきましたので折角ならと思いお誘いをしましたが、喜んでいただけて嬉しいです」


嬉しそうに頬を染め唇を少し上げている姿に釣られる様に嬉しくなり


「動きやすい洋服と動きやすい靴を選んで貰ったらいっぱい歩くわよ」


左手を握り拳を作りながら告げた言葉に苦笑され


「姉様も僕も昨日まで満足に動けていませんから程々でお願いします」


返された言葉に思い直し


「そうね。また無理をしてぶり返したら第変だもんね」


気をつけるわ。


勝手に入ってしまう感情を止め頷き返す。


少したわいのない話をしつつ過ごせば、フレディが近づいてきて


「そろそろ良い頃かと」


ディランに向けて告げた言葉に


「そうか」


一言返事を返すとディランとフレディの視線を向けられるが状況がよく分からずに居るとディランが手を差し伸べながら


「庭師が仕事を終えて休憩に入ったとのこと。姉様、庭に参りましょう」


お誘いの言葉をくれたので勢い良く立ち上がりディランの手を取りエスコートを任せた。


「まもなく雪が降ると聞いています。花は咲いていませんが風景が変われば散歩も楽しいかと」


ディランの部屋を出て玄関ホールで上着をメイドから着せて貰い外に出ると今まで感じた事の無い冷たい風が体を通り抜けた。


「寒い」


体感したままを言葉にすると、


「そうですね。王都ではここまで寒さはありませんでしたね」


歩幅を合わせ歩いてくれるディランの言葉に


「文字や言葉だけで全て知ったつもりになってはダメね」


頷きなから時折吹き抜ける風に身を固めながら返事をすると


「本当にその通りですね。自領に来るまで何度もそう思っていたのですか、まだまだ知識不足ですね」


少しでも風に当たらないように身を挺して守ってくれながら返ってきた言葉に


「そうね。これからもどんどん体験していこうね」


少し身長が高い分ディランに風が当たらない様に体を動かしながら提案をすると、なぜか複雑そうな顔をし


「何事も程々がよろしいかと思います」


重々しく告げられた言葉に首を傾げ、


「頑張ります?」


「なぜ疑問符が付くのです」


すかさず返ってきた言葉に


「え?意味はないかな」


考えもなくなんとなく出たことを言えば、ため息を落とし


「姉様は全力で楽しむ方でしたね」


互いに風除けになろうとして真っ直ぐ歩けずそれでも散歩は進み


「もう葉っぱが無い木が多いわね」


庭の木々を見ながらの感想に


「冬を生き抜く為の準備ですね。春には新芽が出て色鮮やかな風景が見れると思うと待つ事も楽しいかと思います」


同じく足を止め木々を見上げていたディランの言葉に、


「そうね。春になれば木々も芽吹き花々も色付き柔らかいく暖かい風が誘い出しくれる。空を飛ぶのも気持ちいしピクニックも良いそう思うと待つ事も楽しいわね」


笑いながら下にあるディランの顔を見ると、


「冬の寒さを楽しむ方法もあると聞いておりますので体験でいるのが楽しみです」


木々を見ていた視線を横にずらし目を合わせてくれたディランの言葉に、


「いつの間に聞いたの?良かったら私にも教えてね」


「勿論です」


会話をするも少し後ろで控えているフレディの心配する視線と気配にお互い笑い合い


「姉様。そろそろ部屋へ戻りましょう」


「そうね。部屋に帰ったら暖かなミルクティが飲みたいわね」


クスクスと笑い合い部屋に戻る為に来た道を歩き出した。



第54話


ようやく外に出ることができました。

どこか旅に行きたくて動画を見ているのですがどうも食に目が行ってしまいます。


ブックマークに評価や星を押していただきありがとうございます。

とても嬉しいです。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

よろしけれお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/

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