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姉、登校する


2カ月前も昨日も同じで、

同じ時間に起きて、報告書を読み、

身支度を整え、ディランの部屋へ行き

朝食をいただく。


食後の紅茶をディランとソファにで

ゆっくりしながら馬車の準備を待つ。


2ヶ月前の何ら変わらない生活に


案外すんなり戻れるものね。


どこか受け入れ難い心の変化が

あるかと思ったけれど、それも無く


休みが終わる事への残念な気持ちは

あるけれど、学園も楽しいしクラスメイトに

早く会いたいという気持ちもある。


「ディラン様、エスメ様、馬車の準備が整いました」


フレディの言葉に


「ありがとう」


「ありがとう。フレディ」


ディランがお礼の後に自分もお礼を伝えソファから

立ち上がり、ディランが差し伸べてくれた手を取り

馬車が居る玄関へと歩いてゆく。


「いってらっしゃいませ」


どこかへ向かって歩いていたメイドさんに

出かけの挨拶を貰い、


「行ってくる」


「行ってきます」


ディランと一緒に返事を返してしまい、お互い

顔を見合わせ、笑い合いながらも足を進め

馬車に乗り込み学園へと向かう。


懐かしささえ感じる馬車の揺れだけど、正面に

座るディランはどこか違って見え、


「制服、新しくしたの?」


見慣れていたはずん制服とはどこか違う気がし

尋ねると、


「はい。小さくなりましたので」


返ってきた返事に、


「そっかぁ。今回の制服も半年持たないかもね」


成長期で毎日見ていたからか気が付かなかったけど


もっと大きくなるのね。


嬉しく思いつつ揶揄いを混ぜ返すと、


「そうなれば嬉しいです」


小さく笑うディランに、


可愛いと思いうも、


そう言えばディランの友達の中で身長が1番小さく

体つきも細い。


幼く見えて可愛いけれど、ディランの中では思う

事があったのね。


これからの成長を楽しみに思いつつも、


もう少し、ほんの少しだけ見下ろせる可愛さで

あって欲しかったな。


自分勝手な気持ちもどこかにありつつも、


「どこまで高くなるのか楽しみね」


嬉しそうに笑うディランにそう伝えると、

頷きで返事を返してくれた。


楽しく話しているとあっという間に降りる

場所となり、馬車が止まり扉が開きフレディから

下り、ディランの背中を見送った後、


「エスメ様」


フレディの呼びかけを合図に椅子から立ち上がり

フレディの手を借り馬車から下りれば、


何やら真剣な表情でディランとルイが話し込んでおり

首を傾げつつフレディと暫く見守っていると、


「エスメ、久しぶりだな」


話しが終わったのかディランとルイがこちらに

向かって歩いてきてくれたので、数歩前に出て


「ルイも久しぶりね。元気だった?」


再会の言葉を交わし合い、


「じゃ、連れて行くな」


その後、ルイがディランとフレディに向けて言った

言葉に


「行ってきます」


教室へ行くのだと理解しディランとフレディに手を振り

別れの挨拶をすると


「行ってらっしゃい」


「行ってらっしゃいませ」


ディランとフレディからも挨拶の返事がもらい、

ルイと共に校舎へと向かった歩き出した。


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