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姉、思い出に浸る



暖かな温もりと柔らかな布団に

包まれ、いつもの夜明け前に目を覚ました

ものの、自分の部屋では無いのでしばらく

どうするか考えたものの、


「二度寝の気分でもないし、申し訳いけれど」


音に気を付けベットから起き上がり

サイドテーブルに置かれているガラスのポット

から水分を注ぎゆっくりと飲み干しお代わりを

したのち、ソファへと移動した。


まだ薄暗い部屋で思い出すは昨日のクロエ様と

アメリアの会話。


クリエ様とのお茶会途中からアメリアも入り

何やらクロエ様は心配事がある様で、注意を

促していたが当のアメリアはどこ吹く風で

聞き流していた様に見え、少し心配になるも


親子の事で心配の元も分からない私が口を

挟むのはその場を混乱させてしまう。


そう思い、美味しい紅茶とフードをいただき

淑女の微笑みで対応していたが、気が付けば

数年後のドレスの型や布の流行をどの様に

作り、諸外国との関係を深め、また国益を

どれだけ見込むかなど、自分には聞くだけで

精一杯の話は進み、


お王妃様のご友人で登城しているクロエ様


殿下の婚約者で登城してくるアメリア。


お城では王妃様や殿下を交えこんな難しい

話が毎日繰り広げられているのね。


甘いミルクティーのおかわりをいただき、

2人の話に耳を傾け、ふっと思い出すは


前の人生での流行。


洋服は10年単位で巡り、子供が楽しそうに

雑誌を読み、買い、着ていた服を見て

懐かしさを感じた事もあった。


飲食は他国の郷土料理や大手食品メイカーの

新商品などどこか統一感を感じつつも、

美味しくいただき目からも楽しんだ。


どこか工作的な意図をあったのかもしれないが

その場との時に楽しい時間が送れたので

気にしない。


むしろ、友人や夫に子供達に笑顔と楽しい時間を

いただきありがとうございます。


感謝を伝えたい。


懐かしてく愛おしい思い出に浸りミルクティーを

飲んでいると、


「エスメ」


急に名前を呼ばれ、慌てカップから口を離し顔を

上げると、クロエ様とアメリアの視線が自分に

向けられており、


どうしましたか?


そう口を開きかけたものの、


「夢中になる程にクックが作るフードは口に合ったの?」


少し呆れ混じりのアメリアの言葉に、話かけられていた

事に気づき


「すみません」


一言目で気付けなかったことへの謝罪をすると、


「気にしないわ。貴女の屋敷はとても美味しい食事が

出ることで有名だもの。日々食べている人の舌を

満足させる事ができたなら、クック達に褒め褒美を

与えないとね」


どこか興味深けで面白そうに話すクロエ様の言葉に


「フードだけではなくいただいた食事は全て

美味しかったです。特に」


クロエ様の気遣いに、話を聞いていなかった罪悪感

はあるもののいつもでも引っ張る訳にはいかず、

自分から話題を振る。


1品1品、味や食感など話し美味しかった事を熱弁

すると、2人は嬉しそうに聞いてくれ、

時に、自分が好きな食べ物や気になっているカフェの

メニューも話しに交え盛り上がっているたが、


気がつくと、以前アメリア達に出した

クレープシュゼットの話になり


「初めて食べたましたが甘すぎず、とても爽やかで

とても美味しかったですわ」


アメリアが思い出頬を染めながらの言葉に


「食べてみたいわ」


羨ましいと言葉に出すと、2人から期待の

視線が送られ、


作るのは構わないけれど、こちらのクックや

キッチンメイドの仕事の妨げになるのは。


すぐに頷く事ができずにいると、


「お母様。クック長に話をつけてくださらない?」


アメリアが心情を読んでくれた様でクロエ様に

提案をすると、


「そうね」


頷きと共に返事が返り壁に控えていたメイドさんへ

視線を送ると、心得ましたと一礼をして部屋から

出ていく姿を見送った。


そこからは、


ジャガイモのマッシュポテトが食べたい。

プリンも食べたい。

野菜スープも食べてみたい。


沢山のリクエストを貰い、できる限り作る約束をして

お茶会から晩餐へと入り就寝まで3人で過ごした。


昨日の事を思い出し、何を作るかを改めて整理し

作り順番を頭の中で組み立ててゆく。


作る品が多いから効率的に作らないと。


1日中キッチンにいる事は気にならないが

自分の屋敷ではない。


こちらがキッチンをお借りしている身。


いかに邪魔にならない様に効率よく仕上げるが。


何度も何度も頭の中で手順を繰り返す。


そうしている間に太陽が顔を出し、

起床時間となり、聞こえた3回のノック返事をし

入試雨との許可を出すと、


「おはようございます」


この2日間お世話になっているメイドさんから

朝の挨拶に


「おはようございます。本日もよろしくお願いします」


同じ様に挨拶を返した後、予定外の宿泊にも

笑顔で対応してくれた心優しいメイドさんに

促され朝の身支度を整えて貰う。


モーニングドレスを身にまとい、髪はサイドを

食事の邪魔にならない様に編み込んでくれ、

軽くお化粧もして貰い、


着替える度に違う顔になる自分に驚きながら

喜ぶとメイドさんも嬉しそうに微笑んでくれ、

部屋を出てアメリアとの朝食の部屋へ向かった。



気が付けば周りが田植えを終えてました。忙しいと疎くなりますね。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/


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