表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

511/752

姉、協力は惜しまない


アメリアの気遣いで違う話題に移り

会話を楽しみながらも頭の片隅では

ディランのお嫁さんの事を考えていた。


ディランを大切に思ってくれる人が良い。


できればお母様やお祖母様の様な人が良い。


考え始めた時からこの考えは変わらないけど、

最近は、マリーやアメリアの様な人が良いな。


と、思う事が増えてきた。


お母様は学園在籍中のお父様の婚約者となり

卒業後結婚。


お祖母様は才女だと噂を聞きつけたお祖父様が

数日で口説き落とし攫う様に領に連れてきて結婚。


ディランはどんな結婚をするのだろうと想像するも

全く思い浮かばず、お父様もお母様もディランの

婚約者を決める動きは無いらしく、


ディランに判断を任せているのかしら?


心の中で重い息を吐くも、目の前にアメリアがおり

自分の屋敷では無い事を思い出し重くなる心を一度

切り離し、アメリアに意識を向け直し


「マリーは今、魔術省で魔術の練習中なのね」


初めて知った事に驚き返事を返すと


「ええ。光の魔術を少しでも使いこなして

貰いたいと王族の方々や魔術省がマリーに伝え、

マリーは頷いてくれましたわ」


ほんのりと圧も感じ取りつつ、マリー本人が

頷いたならと思いつつに、


「よろしければ別日にマリーさんも招いてお茶会を

開いても良いですわね」


自分がマリーの心配をしている事に気遣いの

提案に


「アメリアが良ければ私の家で開催したいわ」


前回のアメリア主催の楽しく面白かったお茶会を

思い出しアメリアの提案に頷く事は簡単だけど

ご招待ばかりは気が引けるので、提案をすると

嬉しそうに微笑み


「まぁ。なんて素敵な提案かしら」


声を弾ませながらの言葉に、


帰ったらディランとフレディに相談しよう。


実行できる様に動く事を決め、


「その時は、是非来てね」


言葉だけの約束を告げると


「必ず参りますわ」


力強い頷きと約束を貰え、


この休み中は無理でも来年の休みにでも

開催できるようにしないと。


開催する意欲を強くする中、


「実は、マリーさんが淑女教育の一環にお茶会を

主催するのですが、エスメに手伝って欲しいの」


突然の言葉だったが


「勿論よ。私が役に立てるのなら協力を

惜しまないわ」


すぐさま返事を返すと


「予定では休みの最後の週で場所は我が屋敷で

教育係の婦人の元で行う予定よ」


詳細は決まっていないものの、アメリアが自分に

声をかけてくれたと言う事は、まずは流れを掴む

最初のお茶会で、失敗があってもマリーの評価を

落とす人物では無い人が選ばれるのだろうと考え


「予定は今の所は無いから日にちが分かり次第

教えて貰えると嬉しいわ」


そんな事は無いと思うけれど突然予定が入るかも

知れない事を伝えると、


「ええ。決まり次第、マリーさんから招待状が

届くと思うわ」


「楽しみに待っているわ」


再びドレスと宝石を身に付ける憂鬱もあるけれど

頑張っているマリーのためならば自分の我儘に蓋

をし、笑顔で頷き返事をした。


淑女教育も数ヶ月の渡り行われているが、

アメリアの言葉や行動を見るとマリーはまだまだ

の域の様で、


マリー自身にアメリアも


「わたくしは、物心つく前から教育を

受けておりますの。数ヶ月で全てできると

思わないでちょうだい」


そう、励まし時に


まぁ。こんな短時間で基礎を覚えましたの?

流石ですわ


時に褒め、


わたくしと比べようなぞ、身の程を知りなさい。

ですが、目標にするのは大いに結構よ。


時に発破をかけマリーに付き添っている姿は、

良い教育者であり戦友を育てている様にも見え


仲の良い2人をルイと共に眺めてきた。


休みに入って1ヶ月程なのにもう昔の事の様に

感じるだなんて。


やだわぁ。


そう心の中で呟きつつ、紅茶のお代わりを淹れて

貰い、一口飲み気分を変えていると、


「ですので、ドレスは我が家で用意する事に

決めましたの」


自分の考えに耽っていた為に聞きのがして

しまった部分があったが、聞こえてきた言葉に

慌て顔を上げると上機嫌なアメリアといつの間

にか用意された数着のドレスに意味が分からず

にいると


「さ、エスメはどのドレスが好きかしら?」


話についていけないまま立つ様に促され、

数名のメイドさんが手に持ったドレスと

体に当てられアメリアとアメリアの専属

メイドさんが、何やら話ながら次々に

ドレスが運ばれ体に当てられてゆく。


真剣な表情のアメリアとメイドさん達に

声をかける勇気が無く、言われるままに

体を動かしていると、


「リア、入って良いかしら?」


扉越しに聞こえたクロエ様の声に


「勿論ですわ、お母様」


アメリアが返事を返すと、クロエ様さ颯爽と

自分の近くまで来たと思えば、


頭の先から足の先までじっくり見られ


「わたくしのドレスも持って来てちょうだい」


何やらメイドさんに指示を出すと一段と慌ただしくなり

なんだか分からないなりに、覚悟が必要なのだと

理解ができた。



昨日は母の日でしたね。

カーネーションを手に持つお子さんを沢山見て微笑ましかったです。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ