姉、説明を受ける
「夜会?」
突然のディランの言葉に首を傾げれば
「と、言いまして招待状が必要な夜会ではなく、
親しい人やお世話になっている人を招待し
一緒に食事をする、夜会です」
分かりやすく説明してくれた言葉は、
マリーが習った夜会とは違う様で、
「勿論、招待状を送り工房関係で取引のある
方々をお呼びする夜会も開催いたしますが、
今回は親しい人達のみの夜会です」
疑問に思って言いた事を読み取ってくれ、
先んじて説明してくれたので理解ができ、
「1週間後に開催されるのね?」
確認を取ると頷きで合っていると返してくれた。
親しい人達が集まる。
そうディランは教えてくれたが、自分は不参加なので
部屋にいれば大丈夫だと思うけれど、
「その日、私は部屋にいれば大丈夫なのね?」
確認の為に尋ねると
「はい。姉様には申し訳ないのですが」
申し訳なさそうに眉を下げてしまったディランに
「気にしないで。ディランのお友達も来くるのでしょ?
目一杯もてなしをしないとね」
気にしていない事を伝えると頷いてくれたものの、
申し訳なさは消えいようで、
「そうだわ。良かったら私が料理を作っても
良いかしら?」
少しでも気が晴れればと提案をすると、困った様に
微笑みつつ
「お母様にお伺いをしますね」
その言葉に
「私もお母様にお願いしてみるわ。
そうだ。ディランは何か食べたい物はある?」
屋敷を仕切るお母様の許可は必要なので自分も
ディランと共にお願いの手紙を出す事を決め、
許可がでた時の為に尋ねると
「姉様が作る料理は全部好きですが、そうですね」
数少ない作れる料理の中で色々と出してくれたので、
「任せて。頑張って作りから楽しみにしていてね」
材料の手配を考えつつ、
「夜会、楽しみね」
自分は参加しないけれど、裏方として参加できる
かも知れない事が嬉しくて、ディランに伝えると
「はい。精一杯勤めを果たせる様に頑張ります」
力強く頷きと共にくれた返事に微笑み返し、
生姜の辛味が効いたパウンドケーキを食べつつ、
違う話題へと話を進めた。
大変短い話で申し訳ありません。切り所がココしかありませんでした。
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
https://ncode.syosetu.com/n4082hc/
フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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