姉、休みに入る
いつもの時間に起きて、乾いた喉を潤し
ベットから起き上がり閉じていたカーテンを
開け外を見れば、
満開のバラや花々が見え、目を楽しませてくれた。
色とりどりのバラを遠目から楽しんだ後、
窓から離れ机に向かい椅子に座り、置かれている
手紙に手を伸ばした。
いつもの様に生活魔法工房と紙刺繍工房の報告書。
それと、ミランダとミラからの手紙。
2つの報告書に目を通した後、ミランダからの手紙を
封筒から取り出し書かれている文字を読んでゆく。
日々変わりない生活の中でも、嬉しかった事に
楽しかった事、驚いた事などが書かれており、
ミラの成長が著しく、これからが楽しみ。
そう締め括られており、勉強にマナーにダンスを
習得したミラはかなりの速さで言葉使いになども
治りつつあり
あの、子供らしい大人の真似をした口調と可愛さが
見れないと思うと寂しく感じつつも
「子供の成長は早いわねぇ」
しみじみと呟きをこぼしす。
引き代からレターセットを取り出し、学園であった
嬉しい事、楽しい事、驚いたことを書きつつ、
ディランが夜会へと参加し始めた事も書き、
成長が嬉しいけれど、少し寂しくて
もう少し子供のままでいてくれても良いのに。
そう思ってしまった事も書きつつ、
夜会に出る様になれば香水が必要になると思うけど
詳しくないのでディランに合う香水もしくは匂いは
どれが良いのか分からない。
そんな事も書いていると、10枚近くになったが
いつもの事なので気にせず、インクが乾くのを
待ちつつタイミングを測った様に聞こえてた
ノックに返事をすれば、
「エスメ様、おはようございます」
織り目正しい礼と共に朝の挨拶を貰い、椅子から
立ち上がり、
「おはよう、マルチダ。今日もお願いね」
マルチダの元まで歩きつつ挨拶を返し、朝の準備を
マルチダの手を借り整えてゆく。
今日から2ヶ月学園は休みに入るので、着替えるのは
紺色の制服ではなく、私服である生成色のワンピース。
1年続けてきた生活を変えるのは、なんだか不思議な
気持ちになるけど、いつもと違う日が始まる事に
楽しさが心を締め
今日1日、何をして過ごそうかしら?
沢山ある休みも、時間が倍ぐらいに早くなって
いるのではないかと思う休みだもの、
アレコレやりたいな。
次々思い浮かんだ事を実行できる様に計画を立てつつ、
朝の準備を整え終えると、
こちらも見計らった様に聞こえたノック音に
返事を返せば
「エスメ様、おはようございます」
フレディが微笑みなから挨拶をくれたので
「おはよう、フレディ」
挨拶を返した後、先程まで使っていた机に近ずき
開いていない手紙を手に取り、
「フレディ、ミラからの手紙よ」
いつもの様に1つの封筒の中に入っていた
ミラからフレディ宛の手紙を手渡すと、
「ありがとうございます」
挨拶の時より少しだけ優しげに微笑み受け取った
かと思えばすぐにシャツの胸ポケットへ入れ、
3人で隣の部屋にいるディランの元へ向かった。
フレディが開けてくれた扉を入り、
「おはよう、ディラン」
窓を背中に出迎えてくれたディランに挨拶をすると
「姉様、おはようございます」
窓から入る太陽の様に輝いた微笑みと共に挨拶を
返して貰え、
「今日のディランも可愛いわ」
心の中に収まりきれなかった感情をこぼすも
「ありがとうございます。姉様も素敵ですよ」
さらりと返事が返され、数歩だけのエスコートを
受け引かれた椅子に座りディランも座ったのを
確認し前に置かれた朝食に手を伸ばす。
「姉様、本日はお世話になった方から夜会の招待状を
いただきましたので、出かけて参ります」
今日の予定を互いに話していると、ディランから
言葉に驚いたものの、
「楽しんできてね」
どこか緊張しつつも嬉しそうな表情をしている
ディランに愛おしく思い微笑みながら返し、話を聞くと
両親もディランと一緒に行くとの事で、
学友との交流って大事よね。
前の人生で体験した事を思い出し、焼きたての白パン
を噛み締めながらしみじみと思い出していると、
「姉様は、本日の予定は?」
ディランの問いかけに
「大方さっき終わらせたから、庭の散歩をしたり、
魔法石に魔力を込めたり、久しぶりに箒で空を
飛んでも見たいな。なんて考えているわ」
ざっくりとした計画を伝えると、
「では、庭でお茶会はいかがですか?」
ディランからの提案にすぐさま頷き
「素敵、楽しみ」
了承したことを伝えればディランの視線は壁側に
控えていたフレディとマルチダに視線を向け、
準備お願いしていルのを視界にいれ、
お茶会を楽しみに食事を終え、食後のお茶を
楽しんだ後、
「ディラン、また後でね」
「はい。お待ちしております」
互いに別れの言葉を交わし、自室に戻り
「庭の散歩は明日にして、魔法石に
魔力を込めるわね」
一緒にも取ってきあマルチダに伝えると、
「かしこまりました。ご準備いたいします」
本棚の1画に置いてある木箱を持って来て
自分が座っているソファのまで届けてくれたので
「ありがとう」
お礼を伝え、木箱を開け魔法石の選定に入った。
第 話
リニューアル画面が慣れず困惑しつつ更新しております。早く慣れたいな
ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。
ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
https://ncode.syosetu.com/n4082hc/
フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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