姉、お茶会を満喫する
時間の半分以上、私がディランの話をして
しまい高位貴族主催のお茶会を楽しむと言う趣旨から
離れてしまい、アメリアの助言で軌道修正ができたものの
1度緩んでしまった空気は完全に戻す事ができず、
最後の方は淑女マナーでのお茶会の様な和やかな雰囲気で
終了時間を迎えた。
「とても楽しかったですわ」
主賓であるアメリアの言葉に、
「とても勉強になりました」
真剣な表情で返事を返したマリーにアメリアは困った様に
微笑み返しただけで、
明日の淑女マナーはこのお茶会の振り返りかな。
2人の話を聞きつつ壁端に控えているルイに視線を送れば
同じ事を思っていたようで小さく頷かれた。
楽しそうに話している2人を見つめつつ、新しく淹れて貰った
紅茶をいたけば、違う茶葉の様で香りも渋みも心地良く
楽しく高揚した気持ちを落ち着けてくれる様に感じ、
ゆっくりと二口目をいただき、
紅茶もだけれどもティーフードも綺麗で盛り付けも可愛くて
美味しくて美味しかったなぁ。
ピンクを主としたマカロンに季節を先取りまだ入手が難しい苺も
合って、これからやってくる暖かな季節を先取りした彩とフードに
心弾ませたし、アメリアの感性の良さも出ていて
これがお茶会を主催すると言う事なのね。
知識としてあった事を体験して実感すると、記憶にある
お茶会という知識が増え関心と共に知識が増えた事への
喜びに心が湧きたった。
それと同時に、
私が主催は無いけれど、マリーはこれから回数をこなして
王妃様の指導の元で行うことになるのね。
マリーのこれからを思い心の中で少し重い息を出し、
心配をしつつも
アメリアも王妃様もついているのだもの。
何かあってもしっかりと補佐して貰えるはずだわ。
やってこない未来に憂いても何も始まらないと、
気持ちを切り替え、試験の内容へと話題が移っており
耳を澄ませば、
「クラスの皆、順位は変わらなかったのですが点数が上がり
教授に褒めて貰え嬉しかったです」
嬉しそうの目を細め笑うマリーに、
「聞いておりますわ。マリーさんのクラスメイトは
卒業後は本格的に各省庁で働く人達。
皆さんの将来が楽しみね」
品良く微笑み褒めてくれたアメリアにクラスメイトの努力が
認められている事が嬉しくて、マリーと顔を合わせ笑い合い
「明日、皆さんにアメリア様が褒めてくれた事を
伝えないと」
跳ねる様に嬉しそうに笑うマリーの言葉に
「そうだね。皆、喜ぶね」
同じ様に笑い返事を返すと、
「今回だけではなく卒業まで維持していただかなければ
困りますわよ」
はしゃぐ私達に落ち着く様に告げた言葉に
「はい。頑張ります」
マリーと共に返事か返すと、アメリアは数度瞬きをした後
「期待しておりますわ」
ゆっくりと見る者を魅了し虜になるような微笑みを
向けてくれた。
いつもでも楽しい時間を過ごしたいが、窓から差し込む
太陽に光は傾いており、そろそろ終わりの時間を迎える。
話題は自然と明日の授業の話へと流れ、
「明日の放課後に」
そう言葉が続けば終わりを示しており、
3人同時に席を立ち、準備が整った馬車へと乗るために
部屋を出る。
それぞれに護衛の騎士がおり、またお茶会の部屋を警護する為が
数人が配置されていた騎士も同時に部屋を出る姿に、
時期王妃のアメリアと唯一光の魔術を持つマリー
国の重人の警護なのだ当たり前なのかもしれないが、
お茶会の時は気にならなかったのに、凄いなぁ。
護衛騎士の存在感が一気に出た事で、改めて2人の
立ち位置を知ったものの、自分の中で何かが変わった
訳では無いので、
優しくて気立の良いマリー
気品もあり恥ずかしがりやなアメリア
2人共、頑張り屋で努力家。
私の親友
そのままで、歩きながらも楽しそうに会話をしている
姿を見守っていると、あっという間に玄関ホールに到着し
「今日はありがとうございました。とても楽しかってです」
マリーが馬車に乗り前にアメリアにお礼を伝え
「そう言っていただけて嬉しいわ。こちらこそ
楽しい時間をいただき、ありがとう」
見送りに出ているアメリアの返事の後、マリーは
護衛騎士の手を借り馬車に乗り、王宮へと戻っていった。
「エスメさん」
マリーの馬車が見えなくなるまで見送っていると、
アメリアに呼ばれ振り返れば
「こちらはお土産ですわ。ぜひ弟さん達と
召し上がってちょうだい」
アメリアの後ろに数人のメイドさんが立っており、
ルイの手にバスケットを渡しており
何個もバスケットが馬車に積み込まれるのを見て
ディランだけでは無く、ルイの分もあるのだと
伝えてくれるアメリアに
「お心遣いありがとうございます。
弟達といただきます」
嬉しい気持ちと感謝の気持ちを伝えると、
「最新のドレスと刺繍を拝見させていただけ
嬉しかったわ」
少女の様に微笑んだアメリアの言葉に
「ありがとうございます」
ディランとお針子さんが褒められ嬉しくなり
笑っていると、
「公式なお披露目の日が楽しみだわ」
悪戯っ子の様に笑い告げるアメリアの言葉に
困った様に微笑み
「お待ちいただければ幸いです」
そう告げたものの、販売の話は聞いておらず
帰ったらディランへ伝えなければど心に止め
ルイの手を借り馬車へ乗り込み
「明日、会えるのを楽しみにしているわ」
窓からアメリアへ顔を向けると、横に護衛きした立っており
アメリアを微笑ましそうに見ている姿を視界に入れつつ
「はい。私も楽しみにしております」
互いの約束をした後、馬車はゆっくりと屋敷へと動き出した。
第465話
奇跡の3連休だと聞きました。中日ですが皆様はいかがお過ごしですか?
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
https://ncode.syosetu.com/n4082hc/
フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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