表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

462/751

姉、お茶会へ行く



「行って来ます」


迎えに来てくれた馬車をルイの手を借り下り

出迎えをしてくれたフットマンに手渡すし、

中を確認して貰い、促されるまま屋敷の中へ。


自分の屋敷とは似ている様で似ておらず、

建物の至る所に気品と重厚な感じを感じ


我が家も同じぐらい歴史があるはずなのに

住む人が違うと建物の雰囲気も変わるのね。


緊張し強張る心と体を誤魔化す様に意識を

違う方向へ向けつつも、案内をしてくれる

メイドさんの背中に着いて行く。


少し奥の部屋へ案内される様で失礼にならない様に

気をつけつつ窓から見える外へ視線を動かすと


暖かくなり出した日々を歓迎する様に

水仙に早咲のチューリップが咲いており

春の訪れた様で見ていて心か和んだ。


庭は来客を楽しませる様に作られており

ルイに歩く方向などを委ね庭を見入っていると


「こちらでございます」


声と共に立ち後まった動きによそ見をしていた

事が見つからない様に、動きに気をつけ

ノックの後に聞こえたアメリアの声に

促され開かれた扉をルイと共に潜った。


「招待、ありがとうございます」


護衛として居るルイと気持ちも込め

感謝を伝えると、


「こちらこそ、来ていただきありがとう」


扉付近で出迎えてくれたアメリアの言葉に

微笑み返し、テーブルでは立って迎えてくれた

マリーに視線を送りメイドさんに引かれた椅子へ

腰掛けた。


全員揃ったので主催であるアメリアの合図で

ケーキサーバーにティーセットが運ばれ、

カップに紅茶が注がれれば良い香りが広がり


「いい香りですね」


マリーの紅茶への感想に


「ええ、お母様から茶葉をいただいのよ」


アメリアの返事が返り、3人同時にティーカップを

手に取り一口飲みマリーが紅茶の感想や産地の話をし

アメリアが頷き微笑みながら、補足を追加する。


淑女マナーの後のお茶会やディランとのお茶会とは

全く異なり、形式に沿って行われるお茶会に

コルセットの息苦しの中で自分もマナーに合わせ

微笑み紅茶談義に混ざりつつ、アメリアの動きに合わせ

サンドイッチへの手を伸ばす。


野菜の新鮮な噛みごたえにと共にお肉の美味しさと

胡椒の刺激が重なり、


美味しい。

けど、コルセットで苦しい。


ミランダとお母様の教えを思い出し縦に小さく口を開け

サンドイッチをいただいていると、


「マリーさんのドレスは王妃様がご準備されたと聞いたわ」


アメリアからの話にマリーが微笑み


「はい。お言葉に甘え作っていただきました」


少し申し訳なさそうに眉を下げながらの言葉では

あったものの、


「マリーにとても似合っているわ」


髪の桜色に合わせた生地はとても似合っており

頷いていると


「エスメさんはご家族の見立てかしら?」


話の流れのでアメリアから尋ねられ


「はい。弟に見立てていただきました」


ディランの前を出しそうになり、自分の立場を思い出し

微笑みと共に言葉を変え伝えると、


「弟さんは、素敵なセンスを持っているわね」


言葉だけ聞くと嫌味に聞こえる言葉も、アメリアの

柔らかく微笑ましい微笑みと優しい声の音に誉めて

くれているのだど分かり


「自慢の弟です」


自分もディランへの愛情をたっぷり込め言葉にし

伝えると、マリーもアメリアも知っていると言わんばかりに

微笑み、これから始まるドレス談義に備え

紅茶で喉を潤しつつ、改めて纏っているドレスに

視線を向ければ


自分の目の色の緑と青のドレスはディランとフレディが

似合う様にと沢山考えて、お針子さんと案を出し合い

作ってくれた。


アクセサリーはディランがお母様の宝石箱から選び

付けてくれ、少しだけ首を動かすと耳につけた宝石が

揺れ動くが、


選んでいるディランの真剣な表情と付けてくれた時に

見せてくれた滅多に見られない微笑みで、


宝石を落とす怖さなど粉砕した。


そっとカップを置きアメリアとマリーに視線を向ければ

アメリアの言葉が始まりの合図となった。


第462話


大寒を終え立春になったといえまだまだ冷え込む日々ですね。どうぞご自愛ください。


誤字脱字を教えていただき有難うございます。修正が遅れており大変申し訳ございません。

また、ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ