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弟は愛おしく思う



「ディラン、フレディ、マルチダ。ただいま」


頬を赤く染め、笑顔で馬車から自分の手を握り

下りた姉様はピクニックが楽しかった様で、御者にお礼を

伝えた後、


「聞いて。あのね」


自室に向かい始めたと同時に話だし、


公園で見た水仙が綺麗だった事から始まり、

街で話題になっているカフェに雑貨店。

クラスの誰か恋をしている事。

誰かが働く部署での出来事や対人悩み事。


自分に話しても良いのかと思う話をもしてくれたが、

情報として必要かも知れないと頭の片隅に入れつつ、

頷き時に質問を加え姉様の話を聞いていると、


「なんと、公園でボーイックが居たの!」


しかも、クラスの子が言うには貴族クラスの生徒らしいのよ。


昼間に報告を受けた彼の名前に内心驚きつつも、頷きで返すと


「肩が打つかる程に近くの距離で皆で色めきあってね」


その光景を思い出しているのか、微笑ましそうな表情の言葉に

余程内密な関係に見えた様で、フレディに視線を送り


「もしかするとデートだったのでは?」


詮索が苦手な自分がおこなうよりフレディを会話に引き入れた方が

より深き聞けるのではと願ったが、いきなりの確信をつく言葉に

慌てたが


「そうなの。皆に諌めたのから言うのは引けるのだけど

2人雰囲気も良くてね」


少し眉を下げ困った様に微笑んだ姉様からの言葉が想像できず

少し首を傾げたが


「話によると、伯爵様のお孫さんの忘れ形見と養子に入った

平民の子らしくクラスに馴染めてない様なの」


遠目から見ただけの人物を心配げに話す姉様の心の広さと深さが

微笑ましく感じつつも、クラス内に広がっている噂と同じ事が分かり

学園中に広まっているのだと分かった。


「いきなり貴族になれとマナーを習得しろは難しいですねぇ」


フレディと姉様の会話は続いており、


「少しの不作法ならば目を瞑ってくれてもと思うけれど」


「貴族社会と言うより学園は小さな社交界ですので、無理ですね」


「そうなのね」


ため息と落としつつ悲しそうに眉を下げた姉様に釣られる様に

彼女に同情の心が生まれ、改めて気にかけるように決め


「そう言えば、ボーイックが彼女に入れ込んでドレスやら宝石などを

貢いでると言う話も聞いたのだけど」


注意するべきかしら。


彼を心配し、再びため息を落としながらの言葉に


「姉様、それは彼の両親が行う事で姉様が行うことではありません」


彼に怒りを覚えきっぱりと返事を返すと、


「そうね。友達と言え出過ぎた事よね」


少し憂いは晴れた様ではああったがまだ完全に取りきれていない様で


「彼は大商会と言われる程の家の跡取りです。もしかすると

彼が自分で働き稼いだお金かも知れません」


姉様と同位置に置くは嫌だが、姉様の憂いが晴れるならばと告げれば

笑顔が戻り、


「そうね。自分で稼いだお金ならば使い方は自由よね」


いつもの笑顔に戻った姉様の心の中で安堵の息を落とし、

まだまだ話し足りないと身振り手振りで話す姉様を見ている後ろで

フレディが何か言いたげの視線を送ってきたが無視をする事に決め


「姉様、時間はまだありますので少し喉を潤してください」


姉様の楽しく笑っている表情は大好きだが、喉の心配もあり

声をかけると、


「ありがとう。ディラン」


今日見たん中で1番嬉しそうに笑った表情に、嬉しく思いつつ

自分も同じ様にカップに手を取り少し甘めのミルクティーを

飲み込んだ。



第434話


朝夕の寒さと日中の気温差に洋服が悩む日々です。ダウン着てもいいのかなぁ?


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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