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姉、匂いに気づく


寒空の中、1回目のピクニックは成功に終わり

一緒に行ったクラスメイトは皆口を揃え、


「今度は薔薇の季節に行きたいです」


嬉しそうに頬を染め気持ちを伝えてくれるので


「是非、行きましょう」


笑顔で頷き返し、2度目のピクニックの日となり

前回で上手くいかなかった時間配分を改めて見直し、

頭から抜けていたお弁当も自分で作り、


「良ければお昼にでも食べてね」


ディランとフレディの分も一緒に作り、同じ様に

葡萄の枝で編んだバスケットに入れ手渡すと、


「お心使い、ありがとうございます」


嬉しそうに口もを緩め受け取ってくれたディランに


「ディラン様。折角です、私達も外でいただくとしませんか」


フレディも嬉しそうに頬を緩めつつも提案をすると


「そうだな。準備を頼む」


楽しそうに話しているディランとフレディを見ていると

羨ましくなりつつこぼれそうになった言葉を喉の奥に飲み込み

微笑ましく見ていると


「姉様のご都合の良い日に庭でピクニックをしても良いですね」


「そうですね。屋敷の中なら天候が急変してもすぐに対応ができますし」


ディランのお誘いとフレディの言葉に


「楽しみだわ。帰ってきたら日にちの調整をするわね」


嬉しくなり頷き返し、頭の中で予定の無い日を上つつ

ディランのエスコートされながら馬車に乗り込み、

前回同様、ディラン、フレディ、マルチダに見送られ

目的地の公園近くで下ろしてもらい、2つのカゴを持ち

集合場所となっている入り口に到着するも、まだ誰も居らず


今回も早すぎたけれど、すぐに皆来てくれるでしょう。


入り口に立ち止まっている自分を興味深く眺めながら公園へと足を

踏み入れる人達を眺めつついたが、すぐに


「遅くなってしまい、すみません」


クラスメイトの1人が小走りで来てくれ、


「まだ集合時間前だから謝らないで」


言葉の勢いのまま腰を曲げそうになるので手を取り


「今日は来てくれてありがとう」


その場の流れで決まってしまったが一応提案者として礼を伝えると


「い、いえ。私もエスメさんとお話したいと思っておりましたので」


はにかみ笑いが彼女の幼さと可愛さの引き立たせた。


可愛い。

ディランのお嫁さんもこんな可愛い子がいいなぁ。


2人きりで会話をするも数分後にはクラスメイトは集まりだし、

マリーも到着し、全員揃ったので公園内へと足を踏み入れ、

入り口から花々に眺め、時に足を止めつつも会話も楽しんでいると、


甘い匂いがするわ。

どこからかしら?


ふんわりと匂う甘い匂いに周りを見渡すも、足元には水仙が咲き顔を

上げれば白樺が見えるので、甘い匂いがする物は見当たらず


誰かの香水の残り香かしら?


自分達以外の人達は遠くに離れており


だとしたら中々強い香水を使っているのね。


得意では無い匂いなのであまり吸わないように気をつけていれば、


「ボーイック?」


クラスメイトの1人の言葉に会話が止まり皆が彼女を見ている

方向を見れば、ボーイックと女性が並んで歩いており


「デートかしら?」


「最近、夢中な人がいるって言ってたけどあの人かな?」


様々な憶測が飛び交う中、


「クリマスローズを持ってるわ」


誰かの言葉に皆が目を凝らしボーイックの手を見ると言葉通り

クリスマスローズが握られており、


「これ以上の詮索は止めましょう」


どんな関係にしろ憶測で言うのは2人に失礼になるので、

熱が上がる前に止めれば、全員が頷き


「そうですね。憶測をする事は良いとは言えませんね」


マリーの言葉に熱が冷めきり、その場を離れ

食事と摂る場所へと移動した。


それぞれが持ってきたお弁当を広げ、前回同様にマフィンを配り終えると

再びアメリアからダリオルの差し入れと美味しい紅茶をいただき、

昼食後はその場を離れる事なく会話を楽しみ、

日が暮れる前に解散となった。


第431話


最後の1ヶ月となりました。あっと言う間にここまできてしまいました。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/


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