姉、楽しい計画を考える
クラスの女子生徒全員でピクニックをしようと
提案し、すぐさま日にちは決まったが、
「どうしても都合がつかず、前半後半と別れてしまいまいて」
申し訳なさそうに話す彼女に、
「予定があるのは当たり前の事だもの。そんなに気にしないで」
少しでも気持ちが軽くなる様に声をかけると、
「そう言っていただけると嬉しいのですが、エスメさんと
マリーさんは両日に参加していただく事になります」
彼女の申し訳ないと言う理由にマリーと顔を見合わせ、
「私は両日参加するさせていただける事に嬉しく思います」
マリーが嬉しそうに微笑み彼女に返事を返した後、続けて
「私が皆さんとピクニックがしたいとお願いした身ですので、
両日参加させていただけるのは、とても嬉しいです」
マリーと同じ様に返事を返すと、少し気持ちが軽くなった様で
表情が和らぎ、
「ありがとうございます。皆にその様に伝ますね」
お礼と共に告げられた言葉で、ピクニックの参加日が決定し
「後は、集合時間と場所ですね」
どこからか取り出したメモの見ながらの彼女の言葉に、
「そうね。もし昼食をと言うならばお昼少し前に集まるのが
良いと思うのだけど」
「ですと、各自お弁当を持っての参加になりますね」
時間が絞りやすい様に提案すると、マリーも頷きながら案を
出してくれ、
「そうですね。私の予想ですとお昼前集合してどこかでお弁当を
食べ、そこから動かず会話が続くのではないかと思います」
彼女の言葉に、前の人生で同じ体験をした事を思い出し、
「それも楽しそうでやってみたいわ」
どんな時の友達との会話は楽しい思い出ばかりで、そうなれればと
伝えると、
「では、10時頃に集合をし公園を散策し、その後は昼食と言う
流れでよろしいですか?」
さらりと予定が組み上がり
「ええ。大丈夫です」
マリーが答えと返してくれたので、頷き同意を表すと
「全員にその様に伝えますね」
彼女も頷いてくれ、日にちと集合時間が決まれば
後は流れるまま進むのみ。
楽しみだなぁ。
彼女とマリーが楽しそうに話しているのを眺め時に
相槌を打ったりとしていると、あっという間に休憩時間が終わり
「では、また」
彼女が自分の席に戻る為に動いたその時、
何やら甘い匂いがし、
香水かしら?
心の中で首を傾げつつも、
香水をつけるのは貴族社会では当たり前の事でもあるので、
もしかすると彼女の職場でつけている香水の残り香かもね。
そんな事を考えていれば授業の時間へと変わり、先程の楽しかった
雰囲気から一変、皆が真面目に取り組み教室の中は教授の声を
皆が羽根ペンでノートを取っていく音が聞こえるのみ。
勿論、教授の声も聞きつつノートも取りつつ考えるは、
ピクニックの事で
お弁当を持参という事は、私も作らないといけないと言う事よね。
お母様のキッチンに入る許可をいただかなければ。
その後クック長にも許可を貰って、
お弁当かぁ、久しぶりだなぁ。
前の人生で数十年間作り続けたけれど、今も作る事になるとは
思っていなかったなぁ。
心の中で忍び笑いをし何を作ろうかと考え候補を挙げてゆく。
が、中々絞る事ができず、
ディランとフレディに相談しようかな。
止る事の無い考えを一旦止め、残りの時間は授業に集中をした。
第429話
間も無く12月の師走がやってきますね。年末の予定はお決まりですか?
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
https://ncode.syosetu.com/n4082hc/
フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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