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姉、宣伝をする


ディランとフレディと別れ、ルイと教室に向かう。

太陽が顔を出し始めているとは言え室内は火の魔法石が

数え切れない程、設置されており明るい。


時にランプで照らされている箇所もあるが、魔法石の

大きさが不揃いなのを見ると加工で出た魔法石をしようしている様で

明るさにばらつきがあるものの、


「エスメ、真ん中は暗いから少し端を歩け」


ルイから注意の声を貰い


「ありがとう。気をつけるね」


お礼と共に1歩半窓側により教室に向かって歩き続ける。


すれ違う同級生に上級生に下位貴族に朝の挨拶をしつつ

教室に入るとマリーが先に席に座っており、


「マリー、おはよう」


驚かせない様にある程度近づいてから声をかけると、

嬉しそうに微笑み振り返ると共に


「エスメさん。ルイさん。おはようございます」


元気に挨拶を返してくれ、


「昨日いただいたダリオル、とても美味しかったですね」


待ちきれないとばかりに話し出したマリーに頷きつつ


「ええ。紅茶と合ってとても美味しかったわね」


少し嬉しい感情を多めに入れ返事を返すと、


「子供達も、美味しい美味しいと残す事なく

食べてくれたんです」


様々な事情で教会に暮らす子供達の中では食が細く

成長を遅らせている子もいるらしく、その子が初めて

美味しいと言い、残す事なく食べてくれたのだと。


飛び上がらん場がりに嬉しそうに声を弾まるマリーに

自分も嬉しくなり、


「そうなのね。今度お邪魔する時に私も持って行くわ」


色々なお土産を考えていたが解決策を貰い、告げれば


「そんな。気にせず来てください」


慌て首を振るマリーの仕草が可愛くて、


「ありがとう。日にちを合わせてお邪魔させて貰うわね」


笑顔を貰いつつ、教会にお邪魔する口約束を取り付けながら


「でも、本当に美味しかったから、もう一度食べたいのだけど

ダリオルはどこで売っているのかしらね?」


ほぅと息を吐きつつディランの嬉しそうな微笑みを思い出し、

ダリオルの話題を続けると


「多分ですが、大通りのお店かカフェで買えるかと」


マリーが悩みながらも答えをくれたが


「大通りとなるとカフェもお菓子屋もあるから探さないとダメね」


王都の大通りとは繁華街の事を表すので、数十店舗の中から

ダリオルを探し出すのは骨が折れると思い、マリーと共に

困っていると、


「あの、ダリオルとはどういった食品なのですか?」


クラスメイトの1人が見かねて声をかけてくれたのをきっかけに

その場にいる全員がダリオルを売るお店があるか記憶を照らし

合わせてくれ途中、登校してきたボーイックも交え店舗の

候補を上げつつ、


「そんなに美味しいなら食べてみたいです」


女子生徒が強く興味を持ってくれ、それに釣られる様に男子生徒も

意識を向けてくれたのを見てとれ、


これでほんの少しだけれどもアメリアにお返しができたわ。


心の中で安堵の息を吐きつつ、


「販売するお店を見つけたらお教えしますね」


女子生徒の優しさと心使いにお礼を伝え、そろそろ教師が

来る頃だと言う男子生徒の声に皆がそれぞれの席に座り、

授業の準備をしだすが、


「お前は食べなかったのか?」


ルイの言葉に顔を向けると、ボーイックが眉を下げつつ


「人と会う約束が合ってその手土産にさせて貰ったんだ」


貰ったのに悪かったよ。


後頭部に手を当てつつ謝るボーイックにルイは何も思っていない


「お前にやった物をどうこう言うつもりは無いさ」


さらりと流し話題を終わらせ、互いに席に座り授業の準備に

取り掛かった姿を見て、


男の子同士のやり取りってこんな感じなのかしら?


ディランとフレディのやりとりを思い出すものの

2人との関係性が違うので比べる事はできず、

不思議に思いつつも、授業が始まったので集中する為に

羽ペンを握った。


第427話


寒い日が多くなってきましたね今週末は12月下旬の気温だとか。どうぞご自愛ください。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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