表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

426/751

姉、お礼を考える


「ダリオルですか?」


淑女マナーのお茶会でお土産としてアメリアから

貰ったお菓子を馬車に乗る前にフレディに手渡し、

ディランと屋敷に戻った後、身支度を解いた後、

紅茶と共に出して貰えばディランは不思議そうに首を傾げたが


「ああ。アメリア嬢からですね」


頷きと共に告げられた言葉に


「ええ。長い夜を楽しむのにお役立てください。

と、いただいたの」


紅茶の葉の香りと味のみのストレートと共にダリオルを

一口食べれば砂糖の甘みが引き立ち、幸福感を感じつつ

ディランへ返事を返すと、


「明日、お礼をお伝えしなければなりませんね」


その言葉の後にダリオルを一口齧り、紅茶との

フロマージュを楽しんだ様で、表情はあまり変わっていないが

美味しかった様でほんの少し頬を緩めている姿に、


「改めて、私からもお礼を伝えるわね」


美味しそうに食べるディランが叫び台程に可愛らしくも愛らしく


こんな素敵なディランの姿を見せてくれたアメリアにお礼もだけど

感謝も伝えないとね。


ふくふく笑いながら、ダリオルを味わいながらディランを眺めつつ

自分の気持ちを分かっているフレディが少し困った様に微笑み

ながらおかわりの紅茶を淹れてくれた。


そんな幸せの時間をアメリアから貰ったので、お返しをするには

何か良いかと考えつつ、入浴後にマルチダに相談すれば


「教室でダリオルの話をしてはいかがですか?」


物では無い答えに首を傾げ尋ねれば、


「流行りというのは人工的に作られます。その初動に

エスメ様の教室でルイとマリーさんとで楽しそうに感想を

伝え合えば自ずとクラスの皆が興味を惹き、早い者は

その日の内に店を見つけ出し購入をします」


淡々と告げられる言葉に、前に生きた時代の流行り物の

きっかけを思い出すと、メディアやネットだった。


「なるほど。アメリアは流行らせ定着をさせたいと言っていたわ。

私にどこまでできるか分からないけれど、興味を惹くきっかけは

できるかもしれないわね」


楽しそうに話をすれば自ずと興味が惹かれ、好奇心が生まれ

言葉が耳に入り記憶に残りやすくなる。


お礼になるかは分からないけれどアメリアの手助けができるなら

と、明日、教室内でルイとマリーと話してみよう。


ルイの手土産には数個入っている大きさだったからもしかしたら

同室のボーイックも食べているかも知れない。


その時は4人で話せは良い。


昨日のボーイックはいつぞやの不安定な様は雰囲気は無く、

始終穏やかに話をしており、マリーやルイと楽しげに

時に笑い合っていた。


仲が良い事は素敵な事だよね。


喧嘩してお互いを知りさらに深まる仲もあるけれど


互いに許すことができず喧嘩別れをしてしまう事もある。


ならば、笑い合っていた方が良い。


と言いつつ、笑い合うことが1番難しい事も経験し知っている。


自分に制御できない感情に戸惑い、よく分からない苛々に

戸惑いつつも、感情が制御できず考える間も無く言葉が

口から飛び出してしまう。


そんな時期なのだろう。


ディランも反抗期が来るのかな?


構ってくれるディランが急にそっけなくなったら

どうしよう。


それもそれでとても可愛いんだろうな。


想像が止まらなくなり、無意識に声が漏れていたようで


「エスメ様」


咎める声に意識を取り戻しマルチダを見れば


「そろそろ就寝のお時間かと」


見慣れた無表情と淡々とした言葉に頷き、

急ぎ足でベットまで歩き、ベットに入り


「おやすみなさい」


ベットに入るのを見届けてくれたマルチダに

就寝の挨拶をすれば


「おやすみなさいませ」


挨拶の返事を返してくれ、部屋を出ていく

マルチダを見送り、


「明日も楽しい日になるわね」


明日の事を想像しポツリと言葉を溢し、

瞼を閉じやってきた眠気に身を任せた。


第426話


冬本番。そう思っても良さそうな予報で慌て防寒着を出しました。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ