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姉、感謝を言葉にする


今日は嵐のような日だった。


ディランの部屋でゆっくりと晩餐をいただき

食後の紅茶を頂くとホッと息を吐き出した。


ミランダからルイへの贈り物を手渡し、

教室に入り上がった話題はミランダの話し。


出会った日から毎日会っていたのに知らない

ミランダの話に心乱れ隠しきれずマリーにアメリア、

ディランにもフレディにも心配りを貰った。


自分の心を制御するのはとても難しく、

ミランダやアメリアは沢山の感情を知り沢山練習をしたのね。


紅茶を飲み干しカップをソーサーに戻し、


そう言えばディランも感情の練習をしているのかしら?


隣に座るディランに顔を向けると、ディランもこちらを見ていた

様で目が合う。


数ヶ月離れてはいたがそれこそ生まれた時から一緒に居るので

ディランのどんな小さな変化も感情も分かる自信はある。


じっくりとディランの顔を見ていると、2杯目の紅茶を

テーブルに置いてくれた様で、フレディの困った様の

笑った気配を感じディランからフレディに顔を動かし


「紅茶、ありがとう」


お礼を伝え、視線はそのままでディランの手を取り


「ディランもフレディも今日は心配りをありがとう」


ごめんなさいよりありがとうを伝えると


「いいえ。お気になさらず」


ディランからの言葉と胸に手を当て一礼で返事をくれた

フレディに


「今日は自分の知らない事を聞いて、驚いてしまったけれど」


フレディから視線を外しカップに手を伸ばし一口飲むと

甘いミルクティーで、フレディからの心使いに微笑みつつ


「自分が知っている事、見た事、体験した事を大切にする

モノだと分かったわ」


煙が無い所に火は立たない。


そんな言葉はあるけれど、それだと全てのモノを

取り込まなければならない。


私にも処理できる容量があるもの。


申し訳ないけれど、忘れる、聞かなかった事にする、一時保留

などして今、1番大切な事が埋もれさせてはいけない。


その時が来た時、遅かろうがなんだろうが動き出せばいい。


ゆっくりとこの1日で感じ考えた事を言葉にする間、

ディランは少し力を込めて手を握ってくれ、フレディは

目を細め優しく見守ってくれ


「姉様の思うままに」


「エスメ様のお心のままに」


上手く言葉にできなかったけれど、ディランもフレディも

この考えでいいのだと頷いてくれた事に無意識に体に力が

入っていたのか息を吐くのと同時に力が抜けたが姿勢は

そのままに、誤魔化すようにミルクティーを一口飲み


「毎日同じ日が無い事はわかっていた筈なのに

いざ体験するとこんなに大変なのね」


ほんの少しだけため息と共に自分の弱さを出すと

ディランから抱きしめてくれた。


第414話


朝晩の寒さに着るものを迷っていると気が付けば金木犀が終わりを向けておりました。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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