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姉姉、親友の新たな面を知る


「そういえば、入学式前に殿下にぶつかったという女子生徒とは

その後、お会いになっていますか?」


突然の尋ねられた人が思い出せず、首を傾げたものの記憶を探れば


「いいえ。入学式以来、姿を見ていないわ」


該当する女性生徒の記憶は無く、ミランダに尋ねられるまで

忘れていたが


「何か気になる事があった?」


あまりにもミランダの表情が良く無いので尋ねるも首を振られ


「気になりましたが、処分は出ているとの事」


大丈夫ですわ。


力無く微笑むミランダの姿が気になるが本人が言わないのなら

無理して聞く事もできず、気分を変えるために紅茶を飲み干し、

席を立ち置いてあるティーポットに新しい紅茶の葉を入れ、火の魔法石が

ついているポットに手をかざし魔法石を発動させお湯を沸かし、

2杯分の紅茶を作り新しいカップに入れ、ミランダの前に置き

空のカップを片付けた。


お礼を貰えたもののミランダの表情は晴れる事は無く、

何か違う話題と必死に頭を動かすと、


「そうだ! ミランダとコナーさんとミラの魔法石を渡すのを

すっかり忘れていたわ」


寮に来た目的を思い出し、慌てワンピースのポケットを探り

火の魔法石と風の魔法石を3人分ミランダに差し出し、


「これからもっと寒くなるから、良かったら使ってね」


魔法石のかけらのまま手渡すと、少し驚いた表情をしたものの


「ありがとうございます。助かりますわ」


嬉しそうに目元を緩め笑ってくれたミランダに心の中で安堵の息を吐き


「他に欲しい魔法石があれば今からでも作るから遠慮なく言ってね」


少しでもミランダの心が晴れればいいと願い、自分にできる事を言葉に伝えた。


いつもなら何事も無かったように微笑み己の中に考えや感情を隠してしまうのに

何か気になる事があるのか不安の色が取れないミランダを気にしつつ


「そういえば手紙でゴーフルが人気沢山のカフェや屋台で食べれる様になったと

書いてあったのだけど、ミランダは食べた?」


初対面の人や間に距離がある人なのど誰でも返事が返しやすい食べ物の話題に

切り替えると


「ええ。食べたわ。塩味のゴーフルは基本だけれども

そこに甘い蜂蜜をかけたり、ジャムをかけたりとお店に

よって味が違って中々1店舗だけに絞るのは難しいわね」


聡いミランダはこちらの考えなどお見通しのようで申し訳なさそうに微笑み

ゴーフルの特徴を教えれくれた。


「どれも美味しそう。他にも食べ方ができそうね」


生地にじゃが芋をするおろして焼けばモチモチのゴーフルになるのでは無いかしら?


ふっと思い浮かんだ事を伝えると、


「噛みごたえはありそうだけれども、皆が好むかしら?」


モチモチとした食感は意外に苦手という人が多く、前の人生でモチモチした食感を

好んだのでつい自分好みの食感にしたくなるが


「そうね。確かにそうかも」


頷きと納得したとミランダに伝えれば


「悪い案ではないもの、奥様にお話しして試してもらうといいわ」


試食し周りの反応を見てはどうかと言う案に頷きハンナさんが戻ってきたら

話をしようと決め、


「ミランダはどのゴーフルが好き?」


沢山の食べ方があるようでおすすめを聞く気持ちで尋ねると


「そうね。基本の塩味も好きだけれども蜂蜜をかけるのが好きだわ」


シンプルな食べ方で頷き、食べてみたくなると急に色々なアレンジ方法が浮かび


「ねぇ、ミランダ。ゴーフルのサンドイッチとかどうかな?」


勿論、生地の味は塩味でそこにローストビーフなど味の濃いものを挟み

食べれば美味しいのでは?


そう思い提案してみると、ミランダには予想できなかったようで驚いた後


「サンドイッチは思い付かなかったわ。試してみましょう」


深く頷いてくれたミランダに


「もしゴーフルが余ってしまったら、一口台に切って少し火を落とした

釜で焼いて15分程焼いて食べても美味しそうね」


無意識に前の人生で食べたワッフルラスク提案してしまい、

心の中で慌てふためくも、表情は微笑みなんでもないフリをし

ミランダの反応をみると、


「焼いてあるお菓子を更に焼くとは、どう言う事ですの?」


不思議そうに首を小さく傾げ尋ねてくるミランダに

ディランやフレディとは違う反応に焦りつつ


「えっと、モチモチした食感の反対でカリカリに焼いたのなら皆好きかなぁ。

と、思いって。説明しにくいので実際作った方が早いかもしれないわね」


あいにくここにはゴーフルが無いので屋敷で試してみるわ。


そう言い、話題を変えしょうと必死になっていると


「なるほど。逆の発想という事ですのね」


真剣な表情で考え込んでしまったミランダに申し訳なく思いつつ、


ディランやフレディは頷いてくれ即実行が多かったけど、

ミランダは自分の中で落とし込んで納得できてから動くのね。


今まで気づかなかったミランダの事が知れ嬉しく思いつつ


「いただけるのを楽しみにしておりますわ」


考えに納得と答えが出たようで、微笑み返事を返してくれた。



第404話


ひと雨ごとに秋が深まっているようで季節の変わり目を感じます。暑さが戻って来ませんように


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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