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姉、お茶会を満喫する


お茶会も終盤に入り、スタンドにある甘いお菓子をいただきながら

クラスであった事などを交え会話を楽しんでゆく。


時折、カップをソーサーに置く時にカチャリと小さな音が聞こえるけれど

こちらは要練習何で、声に出して注意する事はない。


ディランもその事は理解しているので、多少の音が鳴っての表情も態度も出さず、

申し訳なさそうにするマリーに


「置く際にソーサーとカップの間に挟んだ小指の抜き方は、何度も練習すれば

自然とできる様になるのでお気になさらず。ここで沢山連取をしてください」


微笑み伝えていたので大丈夫。


ルイもミランダの部屋で何度も練習をして身に付けたから、


「最初は誰だってできないもんだぜ。俺も結構練習したしな」


普段と同じ様に笑いながらマリーに気にしない様に言い、


「私もディランもいっぱい練習して習得したわ。マリーも何度も失敗して

経験を積んでこうね」


自分達の体験談と共に、最初から完璧にできていた人はこの中では居ないのだと

伝え、マリーの気持ちが少しでも軽く慣ればど、笑顔で伝え


「私もうまくできずにマルチダに良く教えて貰ったなぁ」


朧げになっている幼い頃の記憶を引っ張り出し、ポッリとこぼした後


「その姿をディランは見ていたからか、ディランは習得が早かったんだよねぇ」


込み上げてくる懐かしさに、無意識にディランの頭に手を伸ばしかけたが、

お茶会だと思い留めると


「姉様の行動を真似しマルチダの言葉を実践しただけですよ。成功者の真似が

1番の近道ですからね」


先程までの感情が分からない微笑みではなく、懐かしそうに微笑んだディランが

可愛くて抱きしめたくなったものの、この場はお茶会なのだと自分に言い聞かせ

ディランとマリーとの会話に耳を傾けていれば、


「程々にしてやれよ」


ルイが私にしか聞こえな小さな声で伝えてきたので、笑顔で返事を返した。


塩気のある菓子から甘い菓子へとなった時に、紅茶は甘めのミルクティーから

ストレートへと変えお菓子同様に紅茶の香りと味も楽しんでゆく。


その頃にはマリーもディランに慣れてきたのか表情も柔らかくなり、

話も弾んでおり、友人としての気安く話しかけやすいと判断して貰えたと

思っても良いと思える。


来年か再来年にマリーが貴族クラスへ編入になった際、アメリアだけではなく

ディランもマリーの友人として何かあった時に助けを求められる存在になって

くれれば良いな。


いつか来るかもしれない日はミランダが警戒し注意をして欲しいと手紙で

綴る程に警戒しており、いずれルイにも説明し協力を仰ぐ事になるかも

しれないと心の中で重い息を吐き出し、気持ちを切り替える為にフラップジャック

を口の中にいれ甘さとドライフルーツの酸味を楽しんだ。


程ほとにお腹がいっぱいになり自然とお菓子には手が伸びなくなり、会話が

中心となり、ディランとルイは互いの学校生活や武術の話で盛り上がり

マリーと私はディラン達の話を微笑ましく思いながらも違う話題で話し込んだりと

すれば気がつけば傾いており、


「そろそろかしら」


寂しく思いながらもこれ以上伸ばすのはマリーにもルイにも良くないと判断し


マルチダに視線で馬車の準備とお土産の準備をお願いすると、頷き近くで

控えてくれていたメイドさんに指示を出してくれ、準備が整うまでの間は

余韻を楽しむ様に


「また、来月あたりに開催したいわ」


そう提案をすれば、


「よろしいのではないでしょうか」


ディランが頷いてくれたので


「マリー、ルイ。来月も招待状を送るから是非来てね」


招待客である2人に声をかけると、互いに顔を見合わせた後


「ありがとうございます。楽しみにしております」


2人から返事を貰えたので屋敷に戻ったら早々に計画を立てることをにし

間を見計らっていた様にフレディから


「馬車の準備が整いました」


方向を受けたので、全員で馬車が待機している玄関口まで歩き、


「マリーこれお土産なの。是非、教会にいる皆で食べてね」


沢山焼いたじゃがいもパンの一部を蔓で編んだバケットに入れ手渡すと


「ありがとうございます」


笑顔でお礼を伝えてくれ受け取ってくれたので


「ルイ。良かったら明日の朝や小腹が空いた時に食べてね」


同じ様にルイにも手渡し、馬車に乗り帰る2人を


「また、明日ね」


いつの別れの挨拶をしディランと共に見送った。


「バケットのレシピに気づいてくれると良いですね」


ディランにエスコートされ自室へ戻る途中の言葉に、


「マリーなら絶対気づいてくれるわ」


自信を持て返事を返すと


「そうですね。明日の報告が楽しみですね」


小さく笑い返事を返してくれた。


第383話


間も無く8月も終了し、実りの秋である9月がやってきます。今年も芋栗の秋の味覚を楽しみです。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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