弟、姉への大好きと心配
朝食を摂り馬車に乗るまでの時間は紅茶を楽しみ、準備が整い次第馬車に乗り
学園へと向かう。
日に日に寒さが強くなる中、乾燥からか
「ディラン。お水飲んだ?」
自室から馬車へ向かう間に姉様から尋ねられた言葉に首を傾げつつ、
「先程、ひと口いただきました」
そう返事を返すと満足そうに微笑み頷き返してくれた。
数日前の事など何も無かった様に過ごす姉様をエスコートし馬車へのり
毎日話しているにがまだ話題がある様で沢山話を聞く。
姉様のクラスの様子
授業の進み具合
休憩時間でルイやマリー嬢とボーイックという青年の話を聞き、
少しだけ自分の過ごしているクラスの話をすると、楽しそうに目を輝かせ
嬉しそうに微笑み、返事を返してくれる。
日々、同じことを繰り返しているので大きな変化はないけれど、
姉様にとっては小さな違いも大きな事の様で、
毎日同じ様に過ごしているけれど、朝食が違ったり、天気が違ったり、
馬車から見ている風景でも歩いている人が違ったら、もう昨日とは違う事が
起こっているのだから同じでは無い。
そう言い日々を楽しく過ごしている姉様のお考えは誇らしくもあり羨ましいくもある。
だか、そこに箒があったからと空を飛ぶなど思いつかないし、
飛ぶという発想すら思い付かない自分はどんなに羨んでも同じになれる訳は無く、
ただ、どんな時でも自分を1番に考え大切にしてくれ愛し慈しんでくれる姉様と同じは
難しくても、その半分でも自分も姉様の事を大切に思い愛しているし、
姉様が望んだ事は極力叶えたい。
ルイに姉様を託し、フレディの手を借り馬車を降り朝の挨拶をくれる学友に挨拶を返し
殿下達の到着をするのを待ち、生徒会室へ入ってゆく。
話し合うはマリー嬢の事。
魔術見学の授業以来、何も無かった様に上辺は何もなく過ごす生徒も
魔術の誤発動させた生徒達は学園に来ておらず、密やかに彼女らの
動向は囁かれているも、それよりも光の魔術が使える者が現れた事が
大きく話が回っている。
そうなる様に国王様と殿下が腕を振るったので爵位のある者達は従ったまでだが、
マリー嬢の噂は、冷静になれば嘘だと分かる噂まで飛び交っており
すぐに貴族クラスへ編入させなくて良かった。
姉様の判断に感謝しつつ、今日から始めるマリー嬢の淑女マナーの時間に
姉様が同行したいと伝えると、アメリア嬢は数度の瞬きの後
「わたくしは、ご一緒でもかまいませんわ」
マナーのお手本の様に穏やかな微笑みと共に許可をくださり
「ありがとうございます。十分に言い聞かせますので、ご迷惑はかけないかと思います」
何かあればすぐおっしゃってください。
そうつけ加えアメリア嬢に感謝の気持ちを伝えれば
「昨日の所作で王宮マナーも完璧にこなしてらしてましたわ。
何もご心配する事は無いと思いますが」
ほんの少しだけ首を傾げたアメリア嬢と同意だと頷くルーク殿下に
姉様の所作ではなく発想と突然思い付いた時の突破てきな行動です。
そう言えれば良かったのだが、言える訳はなく無事に終わる事を祈りつつ
時間がきてしまった為、教室に行き授業を受ける為に自分の席に腰に下ろした。
姉様の話を聞くかがりでは自分と姉様と同じ教科を受けても内容が違い、
冷静になるとマリー嬢の編入を延期し良かったと生徒会全員が良かったと思い、
ルーク殿下やルカ様に姉様への感謝の言葉を貰え、嬉しく思っていると
「相変わらずだよな」
ザッカリーの呆れた様な言葉に頷く事はせず無言で返事を返す。
相変わらず、姉様の名前を呼ばれる事は無いが存在を認めて貰えている気遣いに
感謝しつつも揶揄われる必要は無いので無反応を貫き通す。
午後の授業を終えれば放課後になる。
様子を見に行く事はできないので気になるものの、アメリア嬢に託し
後は姉様が突拍子も無い行動をしないように天に祈る。
第358話
天候が不安定で蒸し暑く高温注意報も出ております。水分補給をしっかりおこなってくださいね。
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
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フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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