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姉、成長は嬉しいが寂しい


お父様と学園に手続きに行っていたルカが帰ってきた。


「お帰りなさい」


マルチダと共に出迎えを下もののルカの表情に疲れがみえたので、お茶に誘いつつ学園の話を聞くことにする。


「まぁ、話には聞いていたけど大変そうだな。と、思ってさ」


ミランダのアパートメントでいつもしていた形式でお茶を飲み告げられて言葉に、首を傾げると


「クラスは平民と貴族とで分かれるが、校舎は一緒なんだってさ」


スコーンを食べながらのの言葉に、頷き次を促すと


「良く、問題が起こるらしい」


音量抑え告げられた言葉に、


「なるほど」


血気盛んな歳もあるし、血筋や立場を自分を基準にした物差しで計る人もいるだろう。

分かっているなら離せば良いではないか。と、なるがそうでもない。

学園は街や社会を縮小した空間。

自分達だけが生き生活をしている訳ではない。


多様性。

感受性。


自分だけではなく他の人も一緒に生活しているのだから勉強だけではなく、受け入れ方と捉え方、心の折り合いをつける方法、この人はこの性格と考え方なんだと知り自分を守り方を学ぶ場所でもある。


人の心の大きさ柔らかさは全員違う。


似ているを勘違いして一緒だと思ってはいけない。


沢山の事を学ぶ場所だったと前の人生で親になって気がついた。


だからと言って自分ができているかと言うと、


できていない。


美味しそうに食べるルカを眺めがら紅茶を飲み考えを切り替えようとすると、聞こえてきたノックに視線を向け返事をすると、マルチダが対応してくれ


「ディラン様がお帰りになりました」


告げられた言葉に頷き返し、ルイに視線を向ければ頷いてくれたので、足取り軽く出迎えに行き、抱きしめてディランを堪能するも、どこか複雑そうな表情をしているディランの頭を撫ぜ


「ディラン。今、ルイとお茶を飲んでいるのだけど一緒にいかが?」


お誘いをすると、


「ありがとうございます。では、着替えを済ませましたらお邪魔させていただきますね」


良い返事をくれたのでディランの部屋の前まで一緒に行き、


「応接間で待ってるね」


急かさない様に気をつけながら伝えると、


「分かりました。終わりましたら向かいます」


ディランとフレディと別れルイの待つ応接間に戻り、ディランの椅子を準備し新しく淹れて貰った紅茶とショートブレットをルイと共に楽しんでいると、聞こえてきたノックにルイ顔を見合わせ


「ディラン。フレディ、どうそ」


扉に向かって呼びかけると、フレディが姿を見せた後ディランも部屋に入って来たので立ち上がりディランを席に案内をし、


「生徒会の仕事お疲れ様でした」


マルチダが淹れてディランの前に置いたのを見てからショートブレッドのお皿を置くと、顔を赤たものの


「ありがとうございます。いただきます」


微笑みお礼を伝えてくれた。

全員で紅茶を飲み、ディランが一息ついたのを見計らい


「ディラン。生徒会はどうだった?」


質問をすると、


「滞りなく準備は終了致しましたので、明日の入学式は楽しみにしてください」


満足げに頷き返ってきた返事に


「ええ。楽しみにしているわね」


笑顔で頷くと


「姉様。実はご学友の方々から、姉様が作ったショートブレットが食べたいとお願いされまして。お時間がある時で構いませんので作っていただけませんか?」


遠慮しながらのディランのお願いに


「勿論よ。沢山作るから楽しみしてと伝えてね」


嬉しくなり、ショートブレッドだけではなく色々作ろうと思案していると


「ディランも大変そうだな」


ルイの言葉に、苦笑いで返したディランを見つめ、


授業だけではなく生徒会として働くのだもの大変よね。


ルイの言葉に心の中で深々とに頷き紅茶を飲み干すと、


「ルイ。手合わせの約束してただろう。これからどうかな?」


ディランの言葉にルイが嬉しそうに笑い頷いたので、全員で席を立ち屋敷の裏にある広場に移動すると


「騎士団長」


懐かしい人物の姿に思わず駆け寄ると、


「無事のお帰り心よりお喜び申し上げます」


片膝をついて騎士の最上礼で迎えられ驚いたものの、すぐに心を整え


「ありがとうございます。騎士団長もお変わりがない様で安心いたしました」


礼に対する返事を返しマナーとしての会話をした後、


「騎士団長。こちらはルイと言います」


話をしている途中に合流してくれたルイの紹介をすると


「ええ。聞き及んでおります。大旦那様より指導を受けていたとか」


初めて知る情報におもわるルイを見ると、


「剣の基本を教えていただいただけです」


恐縮し返事を返すルイに、思わずディランを見ると知っていた様で小さく頷きと微笑みで返してくれた。


そっか。ディランとルイは手紙で交流をしていたから私の知らない事も知っているのね。


騎士団長とディランとルイと話、手合わせの許可が貰えたようで3人移動する姿を見送り


「ねぇ、フレディ」


自分の元に残ってくれたフレディに声をかけ、


「ディランの制服姿、カッコ良かったわね」


騎士団長の声の後ディランとルイの手合わせが始まり、互いに楽しそうにしている2人を眺め告げると


「お会いできなかった間にディラン様も成長された。と、言う事かと」


記憶の中にあるディランと目の前にいるディランの違いに寂しさを感じるも、フレディの言う通りだと思うも


「いつまで抱きしめさせてくれるかな」


寂しさにポツリと言葉を溢せば


「これからずっと、抱きしめさせて貰えると思いますよ」


普段聞かない柔な声の言葉に、


「そうね」


短く返事を返したが


「嫌がる姿も可愛いから、気にせず抱きしめるんだけどね」


なんだか湿っぽくなってしまい、振り払うように明るく言うと


「確かに。いつまで経っても可愛いですからね」


フレディも同じ様に返してくれ、手合わせが終わったら抱きしめに行く事を決め、楽しそうな2人の手合わせの姿の見学を続けた。





第319話


昨日の夏日に来ている服を間違え、夏服の衣替えを早急に計画しました。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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