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姉、手紙を綴る

2023/04/22誤字修正をおこないました。

教えてくださった方ありがとうございます。



学園に入学式の準備に行くディランを見送り、今度は私の部屋でお父様から声を掛かるのを待とうと提案するも、

「どっか体が動かせる所は無いか?」

ルイの言葉に、本当ならは走り込みや素振りがしたいと思うも、それは夕方にディランが帰って来てからとお願いし


庭の散歩を提案し2人で行く事となった。


夏の終わりといえ、ひまわりはまだまだ太陽に向かって咲いており楽しむ事ができ、

ここまでの出来事を思い出し2人で話しながら歩いている途中、


「ルイ。領に送る手紙があったら私に渡してね」


早速お祖母様へ手紙を送る話を頭の中で纏めおり、折角ならばと告げると


「そうだな。お願いするよ」


1度だけ視線が彷徨ったものの頷いた姿に、頬が緩みそうになりつつも


「レターセットは後から届けるからご両親やミランダに王都に着いたと報告の手紙を書こうね」


思いった時にすぐに書ける様にルイに数セットまとめて渡す事も決め、庭を歩き屋敷へ戻ろうかと話をしているとお父様の従者が声をかけてくれ、足早にお父様の部屋に行くと


「済まない。エスメは連れて行けない事を忘れていた」


申し訳なさそうに眉を下げ告げるお父様にルイと視線を合わせた後、


「理由をお聞きしても」


首を傾げつつ尋ねると


「ルイが入る領は男女が分かれておりエスメが入る事ができないんだ」


納得できる話に、


「なら、仕方ありませんね」


頷きお父様の微笑むと


「お父様がうっかりしていたよ。本当にすまない」


再度謝罪の言葉をくれたので


「お父様気にしないで。屋敷でお帰りをお待ちしてますわ」


ゆるりと首を振り


「お父様。ルイをよろしくお願いします」


自分が行けない分、ルイの事をお願いすると力強く頷いてくれ


「きちんと対応して学園にもお願いしてくるよ」


言葉での約束を貰え、


「ルイ。お父様から離れない様にしてね」


遠回りに迷子にならない様に気をつけてと告げると


「ああ」


短い返事とどこか緊張をしている姿に


「お父様はとても優しいわ。そんなに緊張しなくても大丈夫よ」


緊張が和らげばと声をかけるが、先程同様に短い返事しか返らず馬車の中で待っても良いので同行しようかとお父様を見も首を小さく振られ、


「ルイ。僕はエスメとディランの父親だ。そして君が王都にいる間の仮の父親でもある。まだ慣れないと思うけれど馬車の中で沢山話をして互いに知っていこう」


お父様の言葉に、数度口を開けては閉じてと言葉を作り考えている様で見守っていると


「あの。俺、敬語とか丁寧な言葉で話せないのですが」


尻ボミながらのルイの言葉に


「気にしないよ。君は君らしく話してくれればいい」


お父様は嬉しそうに微笑み


「懐かしいなぁ。僕も領から出て来たばかりは敬語なんて使えなくてねぇ」


懐かしそうに目を細め話し出した言葉にお祖母様から聞いたお父様の幼い頃の話を思い出し、


「領内を走り回りお祖父様といつもどこかに出かけて泥だらけで帰ってくるとお祖母様からお聞きしましたわ」


お父様の思い出話に言葉を加えると


「多分、ルイとよく似た生活を送ってたと思うよ」


懐かしいなぁ


そんな言葉をこぼしていると、どうやら馬車の準備がきた様で聞こえたノックの音に3人で立ち上がり壁側に控えていたお父様の従者さんが扉をかけて対応してくれた後、玄関へと歩き馬車に乗り込むお父様とルイにお父様の従者さんに


「いってらっしゃい。気をつけて」


声をかけると


「行ってくるよ」


お父様の言葉に頷き手を振った。

ディランの時と同様に見えなくなるまで馬車を見送り、急に空いてしまった時間をどう過ごそうかと悩みながら自室に向かい、


お祖母様やミランダ達に手紙を書こう。


座り慣れた椅子に座り引き出しを開ければ、刺繍が施された数種類のレターセットが用意されており、


マルチダね。後でお礼を言わないと。


インクと数本の羽ペン取り出し、数人分の手紙を書いてゆく。


会えなくなった分、王都の様子が分かる様に細かく書いておかないとね。


お祖母様にはお父様を中心とした家族や屋敷に皆が元気だった事を中心に書き、


ミランダにはルイの道中の様子とお父様との会話を中心に少し緊張している様子を書き、


ミラにはフレディの事を中心に書きつつもルイの話も交え書き上げた。


3人分もありかなりの枚数になったものの、まだまだ書き足らないがこれ以上は封筒に入らないので一旦止め


「フレディが帰ってきたら封をして貰わないとね」


夕方に行われるディランとルイの剣の稽古を楽しみに残りの帰りを待った。



第317話


雨の後は若葉が勢い成長するようで気がつくと生き生きとした木々が目に入ります。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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