表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

315/751

姉、帰ってきた事を事を実感する

2023/04/22誤字修正をおこないました。

教えてくださった方ありがとうございます。



思う存分ディランを抱きしめて堪能すると意気込んだものの、晩餐に来ない自分達をみにきたお母様に


「エスメ。ディランは学園終わり、ルイは長旅でお腹を空かせているのよ。育ち盛りの子達に無体な事をするのが姉の役目ではないでしょう」


フレディやマルチダから散々ディランから離れる様にと告げられて首を振り続けてきたが、お母様の言葉に唇を尖らせ返事を返さないでいると、


「クック長達はあなたに食べて欲しいと朝から仕込みをして待っていたのよ?エスメが席につかないと食事も進まなければ、働く者達の仕事が終わらないわ」


その事を分からないエスメでもないでしょう?


呆れながらの何処か怒りが混ざった言葉に、渋々ディランから離れ


「ごめんなさい」


自分勝手で我儘をした事に謝ると、ディランの手が労る様に背中を撫ぜてくれ、


「さぁ、お父様がお待ちよ」


お母様のその言葉に立ち上がり晩餐が用意された部屋へ歩く中


「どこの母さんも強いんだな」


ポツリとこぼしたルイの言葉に、


「ええ。母親ですもの」


お母様は嬉しそうに微笑み返していた姿に前の人生の自分の姿を思い、子供達が恋しくなっていると


「姉様。いかがなさいましたか?」


隣を歩き心配そうに自分の顔を見ているディランの言葉に


「お腹空いたなって思って」


微笑み、なんでもないと言葉を返すも繋いでいた手を強く握られ


「クックの力作が並ぶはずです。楽しみにしてくださいね」


同じ様に微笑み返し話してくれた言葉に頷き返し、全員で晩餐を楽しみ食後のお茶の時間には領でどんな事をして過ごしていたのか、ミランダやミラの話しをしたり、辺境伯との出会いや祭りを回った事や街の人達の反応を話しているとお父様がお腹の辺りと摩りつつ、時をり頬を引きつらせている姿に首を傾げるも、


「それで、エスメはどうしたの?」


お母様の問いかけに答えて話を進めてつつ時折、


「ルイはどうだったの?」


ルイに話を振ると、


「祭りの時は警護にあたっていたけど、辺境伯とエスメの話は次の日に知った」


街でもその話で持ちきりだったぞ。


自分も知らなかった事を聞き、


偉い人が来たんだもんそうなるよね。


納得していれば、お父様の顔位をが悪い事に気が付きお母様に視線を送るとにっこり微笑まれ


「お父様と辺境伯様は幼馴染なの」


返ってきた言葉に首を傾げると


「苦労してたんですね」


ルイの言葉にお父様とお母様が苦笑しており、さらに首を傾げていると


「なんでも話せる気心知れた仲だと思います」


ディランの補足が入り、納得でき頷き


「ルイとミラとよく似た関係ね」


歳の差が近いので例えに出すと、


「あー。うん。そんな感じだな」


ルイの返事に我ながら良い例えをしたと頷いていると、


「そろそろ、就寝の時間かしら?」


お母様のいきなりの言葉にマルチダとフレディに視線を向けると小さく頷かれたのと


「そうですね。部屋に戻ります」


ディランの言葉に手に持っていたカップをソーサーに戻していると


「明日、ルイは私と一緒に学園へ手続きと寮の準備に行く予定だ。そのつもりでいてくれ」


お父様の言葉に、


「お父様。私もルイと一緒に行く事はできますか?」


今まで自分の事ばかり考えていたが、ルイはご両親やミランダやミラから託された、お祖父様やお祖母様から手助けをするようにと言い使っていた事を思い出し、お父様に尋ねれば


「では、エスメも一緒に行こうか」


少し間があったが同行の許可が貰え、ソファから立ち上がり返事を返しディランの手を取り


「ルイ、部屋まで一緒に行きましょう」


ルイを誘い、


「お父様、お母様。おやすみなさいませ」


もう少しこの部屋で過ごすようなので挨拶をし部屋から出て、


「ルイ。ディラン。明日の朝食は3人で一緒に私の部屋でどうかな」


廊下を歩きながらお誘いをすると、


「別に構わないぜ」


ルイから返事を貰え、


「ご招待ありがとうございます。ですか、よろしければ僕の部屋にしませんか?」


ディランからの提案に、ルイへの心遣いを感じ


「分かったわ。では明日ディランの部屋にお邪魔するわね」


頷きとと共に返事を返し、ルイを客間に送り担当となる従者さんにお願いをし、ディランと部屋に届け、マルチダと共に自室に戻り、ソファに座ると


「楽しかったぁ」


帰ってきたと言う実感と久しぶりの家族での食事の感想を漏らすと、


「それはよろしゅうございました」


マルチダの言葉に微笑み返し、促されるまま入浴をし寝る準備に入りベットへ入ると


「おやすみなさいませ」


一礼をし扉を出てゆくマルチダに


「おやすみなさい」


就寝の挨拶を済ませ静まった部屋に居ると、じんわりと帰ってきた事を自覚し


そっかぁ、しばらくは領の屋敷に帰る事も無いのね。


ディランに会いに来ては領の屋敷に帰る事をしなくて良いのだと思うと嬉しくなり無意識に笑ってしまい、

中々眠る事ができなかった。





第315話


花水木が満開に咲き誇っている姿を見つけました。雨の後の散歩は沢山の発見があり楽しいです。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ