姉、祖父母と共に屋台を巡る
2023/04/05 誤字修正をおこないました。
教えてくださった方 ありがとうございます
街の入り口からまっすぐと走る大通りを見ると左右には沢山の屋台と街の人で溢れており、馬車の中でどの様に回るかを話し合った結果
気になるお店はその都度立ち寄り覗く事に決まり、はぐれない様に気をつけゆっくりと歩き出した。
目に付いたのは、
「お祖父様、お祖母様。あちらのお店はディランとフレディと祭りに回った時にいただいた果実のお店です」
領にきて初めての春の神事と時に立ち寄った屋台で、話をしていると店主さんと目が合ったので手を振ると店主さんも覚えてくれていた様で軽く手を上げてくれた。
ディランとフレディと寄った魔法石のお店も出店しているようで、ディラン達と立ち寄った事を話すと
「それは気になるなぁ」
お祖父様の言葉にお祖母様も頷きので3人で立ち寄り、店主さんに声をかけ1つぶ1粒手に取り太陽に掲げ鑑定をさせてもらう。
少し白くくすんだ魔法石から透明度の高い魔法石まで揃えられており、見るだけでも楽しくお祖父様は気になる石を数点買う様で、屋敷への手配の話をしていた。
人混みに流されないように気を付け、時折1歩後ろを歩いているお祖父様にも話しかけ、人の集まりが多い屋台が目に入り好奇心に惹かれ立ち寄ると
「これはエスメ様」
屋台の内側から声をかけられ
「こんにちは」
挨拶をし屋台に近寄ると紙刺繍工房の屋台で、お客さんの相手の隙をみて皆が声をかけてくれ
「大盛況ですね」
次から次へ売れてゆく刺繍を見ながら話しかけると
「ありがたい事に、春の神事で買えなかった人や噂を聞きつけ近隣の領から買いに来てくれる方もお見えでして」
少し眉を下げながら言葉に
「何か困った事がありましたら、こちらで対応しますのですぐに連絡をくださいね」
不安をとり除ければと返事を返すと、
「ミランダさんからも同じ言葉をいただいておりますので大丈夫かと」
声を潜め返ってきた言葉に小さく頷き、視線を少し離れた場所に居るお祖母様とお祖父様に向けると、ご婦人も釣られる様に視線を向けた後、あっと驚いた声を上げ慌て頭を下げた後、
「何かありましたら、ご報告しますね」
人が多くなった事もあり、邪魔になると離れる旨を伝えお祖母様とお祖父様の元へ
「今回も紙刺繍は好評の様で、近隣の領にも屋台の話が届いているそうで買いに来ていただいているそうです」
聞いた話を報告すると
「そう。好評な事は良い事だわ」
嬉しそうに微笑むお祖母様の言葉に頷きしばらく様子を眺めた後、
「そろそろ昼食はどうだ?」
お祖父様の言葉にお祖母様と共に頷き、ご贔屓のレストランへと向かう道中も気になる屋台を見つけつつ歩き見ていると、ミラが勉強を教えている子供達が楽しそうに笑い合う姿に、
手を振ってくれる顔馴染みの店主さんなどをお祖母様とお祖父様に紹介しながら歩き進め目的のレストランに入り案内された部屋は初めての時に訪れ部屋とはまた違う部屋に案内して貰い、
椅子を引いてくれたオーナーさんに
「ありがとうございます」
お礼を伝えると、微笑み小さく頷いてくれたのを見て椅子に腰掛けた。
お祖父様とオーナーさんのやり取りの後、淹れて貰った紅茶で喉を潤し運ばれてくる食事をいただきながら、
この後の計画をお祖母様の意見を取り入れながら計画を立ててゆく。
噴水の広場で屋台を巡り、大道芸を見学し、お祖母様のお気に入りのカフェで休憩を取る。
ここまでは自分が行きたい見たい屋台を中心に動いてしまった事を気にして告げれば
「良いのよ。日頃エスメがお世話になっている人達とご挨拶ができて良かったわ」
お祖母様の言葉と
「エスメの顔の広さに驚いたよ。もしかすると領民全員と顔見知りかもしれんなぁ」
お祖父様の言葉には首を振り
「全員かは分かりませんが、ありがたい事に皆に良くして貰っております」
返事を返すと、
「明後日には領を離れるので。私達の事は気にせず挨拶ができる人には挨拶をするように」
お祖母様の言葉に王都へ行く事を思い出し
「分かりました」
頷き返した後、食事をいただきながら明日立ち寄りたい場所を考えデザートであるプリンをいただき紅茶を飲み一息ついた。
第310話
新年度が始まりましたね。新社会人の方おめでとうございます。
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
https://ncode.syosetu.com/n4082hc/
フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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