表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

306/751

姉、前世の苦い出来事を思い出す

2023/03/28 誤字修正をおこないました。

教えてくださった方、ありがとうございます。


男性雇用


初めての試みとなったが、彼の性格が穏やかなのとご一緒に住んでいるのがお祖母様と言う事もあるのか、ご婦人達には受け入れてもらえ、可愛がられているとコナーさんとミランダから報告を貰い、


話を聞いた他の男性の就職希望者が現れるのかと思ったが1人もおらず、


「固定概念と言いましょうか。やはり男は力仕事をするが先に思い浮かびますからね」


お祖母様との勉強を終えたミランダの言葉に、


「彼の考え方が柔軟なのね」


紅茶を飲み返事を返せば、


「そうですね。得意な事を上げ、そこから選別し紙刺繍工房へ就職と考えになったと本人は申しておりました」


ミランダの言葉に納得し頷き返事をしていると、


「現時点で彼は続けられそうですか?」


技術試験や仲間内での関係。

考えれば、これから起こりそうな色々な事思い浮かび出た言葉に


「現時点ではお返事は難しいです」


彼はまだ基礎を習い始めた所ですので。


淑女の微笑みと共に返ってきた言葉に、自分の言葉の失敗に気づき


「すみません。そうですよね」


教えてくれてありがとう。


そんな意味も込め返事を返すと、先程の微笑みとは違い柔らかな微笑みの後、


「彼も工房で働く者として早く馴染める様にと動いておりますので、皆で見守る事に決めました。何か問題が起こりましたら報告させていただきますね」


言い終わるとカップを手に取り紅茶を飲み、話題の切り替えの雰囲気となったので、これから販売する夏の花の話とデザインなどを軽く話を進め、


「8割ほどできましたら1度デザイン画をお持ちいたしますので、ご確認をお願いいたします」


バラにツツジにラベンダーにキングサリ。それに最近話題となっている紫陽花


沢山の刺繍の候補と大まかなデザインを決め、聞き慣れた言葉に頷き返した。


8割の完成。


お祖母様曰く、完璧と思い、いざ提出したら手直しの指示が出たら、心情が受け入れ難いので、


完成では無いけど、見て貰って意見を貰おう。


の、気持ちで来た方が、意見を受け入れやすいし、自分の中で納得する時間も取れ良い方向に転換しやすいのだと教えて貰い、


紙刺繍工房と生活魔法道具工房では実行している。


ありがたい事に、デザイン画の工程で大きな問題や喧嘩になったという報告は受けていないので、このままの方針を続ける事になっている。


話を聞いた後、


完成したと思っても一夜開ければ手直しが入れの繰り返しなんだから無理に近いのよ。


ポツリと溢された言葉に、前の人生の出来事を思い出し苦笑した事を思い出し、紅茶を飲み気分転換を図る。


間も無く、夏がやってくる。


紙刺繍工房の引き継ぎはなんなん終わりを迎えつつあり、秋の花を選ぶ話も出てきている。


学園で必要な物はお母様が準備してくれていると手紙で書いてあった。


マルチダの手紙には以前使っていた自室の掃除と洋服の入れ替えもできていると書かれていた。


お父様からは、ルイの学園の事にも触れられており興味深い手紙だった。


フレディからはあまり楽しみな気持ちも分かるが無理をしないようにと書かれており、


ディランからは、制服姿を拝見できるのを楽しみにしていると書いてあった。


久しぶりに家族に会えるのが楽しみであっという間に1日が終わってゆくのが寂しくもある。


初夏に出発なのか夏の終わりに出発なのかは、まだ分からないけれど


準備はしっかりしておかないとね。


ミランダが手土産にと貰ったスコーンを食べ、楽しみすぎて落ち着かない気持ちを沈めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ