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姉、休息をとる

2022/12/25 誤字報告修正いたしました。教えてくださった方、ありがとうございます。


昨夜から降り続いた雪は積雪し続けた様で、キッチンから井戸へ行こうと扉を開けると腰程に積もっており、

思わず扉を閉じてしまった。


目の前に色がった光景が驚きすぐに受け入れられず、見間違えたのだろうともう1度扉を開けると、


見間違いで無いようで、


「どうしよう」


雪かきをして井戸まで行けばいいのだが、手に持っているのはバケツで途方に暮れてしまう。


考えても良い案が浮かばず、バケツと外の風景を交互に見て、


「ズルをしたみたいになっちゃうけれど」


心にじわりと感じる罪悪感を感じつつ、水魔法を発動させ瓶に水を溜めてゆく。


釜の火が安定をしだすとキッチン全体が温まり、ほっと息を吐きじゃが芋を皮付きのまま蒸してゆく。


今日は寒いのでポタージュを作る。


蒸し上がったじゃが芋の皮を剥き、マッシャーで潰し牛乳を入れ火にかけ焦げない様にかき混ぜ手入れば


「おはようございます」


キッチンメイドやクック達の挨拶に返事を返し、クック長が姿を現したのを見つけ


「おはようございます」


挨拶を済ました後


「実は今日の積雪の多さで井戸に行けなくて、使用する水を魔法で出しました」


井戸の事と水魔法の事を告げると、大きく頷いてくれた後、


「去年はありませんでしたが、たまにある事なのです。水魔法もエスメ様のご判断通りで構いませんよ」


大丈夫だと息を落とし心にあった罪悪感を吐き出し、


「今日はポタージュを作りましたので、お手隙の時に味見をお願いします」


まだ作り途中ではあるものの、最終確認の味見をお願いすると


「かしこまりました」


返事を貰えたので、すぐにポタージュの鍋に移動し朝食の準備を整える。


寸胴鍋一杯に作ったのでお祖父様とお祖母様の分は勿論のこと、使用人全員の分もあるので大きな木ベラでかき混ぜ、途中に隠し味として削ったチーズを入れ、焦がさないようにかき混ぜ続ける。


途中キッチンメイドに鍋を任せ使用済みの鍋や包丁を洗い、ようやく終わり朝食の時間となる。


湯気の出ている白パンに自分が作ったポタージュ。


熱々のポタージュに舌を焼かない様に気をつけつつ、


今日の雪の量だとミランダのところへ行くのは無理ね。


紙刺繍工房もお休みになると思うけど、イルさんに確認しないと。


今日は男性の使用人が手早く食べて休憩をする間もなく出て行く姿に首を傾げつつ、ランドリーに足を運び洗濯をしてゆく。


自分の物を洗い、クロスを洗い、


「今日は洗濯物が多いですね」


何気につげた言葉に、


「皆、朝から雪かきをしているからね。汗で濡れたままだと風邪を引いたら大変だと、こまめに着替えているのさ」


帰ってきた言葉に納得をし、積まれているシャツを手に取り手早く洗ってゆくも


「エスメ様、そろそろお戻りください」


ボアさんの声に


「この1枚を洗い終えたら戻りますので、先に戻ってください」


手に持っていたシャツを見せながら告げると苦笑された後、


「こちらでお待ちしております」


ランドリーの外で待っていると告げるので、洗い残しなどないように気を付けつつ手早く終わらせ、

皆に挨拶をしランドリーを出て、


ボアさんに謝罪し足早に自室へと戻り、お風呂後にマッサージを受け、机に向かう。


「本日、紙刺繍工房は休みにしております」


気になっていた事を書類を届けにきてくれたイルさんに問いかけ返ってきた返事に


「そうでしたか。教えていただきありがとうございます」


早朝より雪の降りが少なくなってきたが、街道は積雪しており領民も家に篭っていると聞き、


「今日は私も屋敷におります」


イルさんとボアさんに告げると微笑まれ、


「本日はゆっくりされるのがよろしいかと」


目を通した書類を手に持ちイルさんが退出してゆく姿を見送り、ボアさんが用意してくれた紅茶を飲む為にソファに座り、一口飲む。


今日は何をしよう。


急に空いた時間をどう使う悩みつつ、紅茶を飲み本棚に視線を向けディランから届けられた本を読むのも良い。


今までできなかった魔法石に魔法を入れるのも良いな。


紙刺繍の夏に使える絵柄を考えるのも良いかも。


色々考えるとやりたい事が沢山浮かび上がり、悩むも


時間は一杯あるから全部やろう。


まずは魔法石で次に紙刺繍の図案、終わったら本を読もう。


やりたい順が決まり、本棚から小箱を取り出し魔法石の選分けをする為に箱を開けつつ、


「ボアさん。今から魔法石に魔法を込めるます。その後、紙刺繍の図案を考えるのでファションプレートを持って来て欲しいです」


壁側で待機しているボアさんにお願いを告げると、微笑みと共に


「かしこまりました」


1礼をし部屋を出て行った。


まずは透明度で分けるべく魔法石をテーブルの上に並べた。




第258話


まもなく冬休みですね、クリスマスにお正月、雰囲気が賑やになってますね。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/

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