姉、頭を使う
2022/12/25 誤字報告修正いたしました。教えてくださった方、ありがとうございます。
キッチンとランドリーでの朝の勉強を終え、自室に戻ると本日はハンナさんが担当らしく、
「今日もよろしくお願いします」
入浴前に挨拶をし、今日はバラの蕾が浮いておりふんわりとバラの香りがしており
「なんだか豪華だなぁ」
入浴中についバラの蕾を手に取り、遊びほぐしながら体を温め終えハンナさんが待つマッサージ台へうつ伏せに寝転んだ。
毎日必ず、足の指先から頭の先までマッサージを受けているが、
もしかしてこれはエステなのでは?
甘くてどこかスパイシーなマジョラムの匂いとハンナさんの手の動きに加え、体が温まりだし微睡の中考えるが
前の人生ではエステと呼ばれているけれど、今はこれをマッサージと言うのかも知れないわねぇ。
どこか夢現の中意味のない考え事をしていると、
「お疲れ様でございます」
あっという間に終わってしまい、
「ありがとうございました」
お礼と共に体を起こすとすかさずハンナさんがバスタオルをかけてくれるので、体に巻きつけ立ち上がり、
ドレッサーへ移動し、ヘアオイルを塗り髪を整えてくれる。
眠気の残る中、鏡腰に迷いなく動くハンナさんの手を眺めつつ
メイドと言う仕事は技術もだけど体力も必要な仕事だよね。
ハッキリしてきた意識の中、真剣にハンナさんの手の動きを見ている解れない髪型が出来上がり、準備した洋服に着替えた。
後は、本格的に紙刺繍工房を動かすのに必要な書類はお祖母様のサインが入り完成した物が届けられ、イルさんの説明と解説を聞きながら書類の意味を理解してゆく。
次に何か発案し販売する時に必要だと。
お祖母様のご指示だそうで、イルさんのわかりやすく解説をしてくれる。
できればノートに取り書いて覚えたいが、聞いて覚える事が基本らしく、必死にイルさんの言葉を聞き覚えるが
「エスメ様。1度に全て覚える事はできません。分からない箇所は何度でもお聞きください」
イルさんの言葉に頷くものの、できれば忙しいイルさんを煩わせたくないので覚える様に心がける。
何枚もある書類の全て説明を聞き終え、自室を出てゆくイルさんの背中を見送った後、思わず机に伏してしまい、
出かけた言葉を喉の奥で止め、重く感じるあ頭を上げると
「お疲れ様でございます」
ハンナさんの労りの言葉に力無く微笑み返すと
「ひと息いかがですか?」
紅茶の香りに誘われソファに移動し座れば、ディランから送られた飴を1つ手に取り口の中で溶かし紅茶を一口飲む。
飴の甘さが紅茶の味を引き立てるのと同時に甘さが心身を癒してくれ、ホッと息を吐き出す。
自領に来る前に寄った街でディランからお土産に貰った飴は無くなる頃合いに手紙と共に送ってくれ、ディランの心使いが嬉しく思いつつ
そういえば、ディランに送る魔法石を選ぶのをすっかり忘れていたわ。
本棚に置いてある魔法石の欠片が入った箱に視線を向けると、ハンナさんが手に取り届けてくれた。
「ありがとうございます」
お礼を伝え、受け取った箱の蓋を開ければ、大小様々な形をした魔法石を1つ1つ手に取り眺めてゆく。
ディランもだけどルイにも入学お祝いとして送ってもいいかも。
となるとミランダもコナーさんにもお世話になったお礼をしたいし、
ミラも皆とお揃いの物だと嬉しいよね。
お祖父様、お祖母様にも贈りたいけれど受け取って貰えるかしら?
1つ1つ、太陽の光に当て透明度を見てゆく。
ハンナさんテアさんボニーさんにも贈りたいし、イルさんにも贈りたい。
頭の中でうも言うかべ、魔法石を選抜してゆくも以前フレディに渡した様な透明度の高い魔法石は無く、片付けながら、
親方さんの所にお願いをしないと。
今後の予定として予定を立てる。
冷めてしまった紅茶を飲み干し、
「友達のと事へ行ってきます」
言葉と同時に立ち上がり、ハンナさんと一緒に玄関にまで歩き
「行ってきます」
見送りをしてくれたハンナさんと近くにいたメイドさんに挨拶をし歩いてゆく
「今日はダンスのテストをすると言ってもの頑張らないとね」
冷たい風が吹く中、早足でミランダのアパートメントへ向かった。
第242話
しし座流星群が見頃で今日も数は少ないけれど流れると聞きました。何を流れ星に願いますか?
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
https://ncode.syosetu.com/n4082hc/
フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。
お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!
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