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姉、リズム感が無い事を知る


体を動かすことは嫌いじゃない。


前の人生もそこそこ運動はできたし、晩年は健康の為に2時間程ご近所を歩いていた程で


決して運動が苦手という事は無い。


なのに、


「エスメさん。動きが遅くなっておりますわよ」


ミランダから習っているダンスは体がついていけなかった。


運動というよりリズム感の問題かもしれない。


1つ1つの型や動きは覚える事ができたものの、手を叩くリズムになると途端に動きが狂いだす。


「最初は誰もができないものです。何度も練習をしてすれば自ずと踊れる様になりますわ」


優しい微笑みと共にミランダから励ましを貰い初日のダンスの練習は終わったものの、


体力が底をついかけており、ミラの手前見栄を張って元気な振りをしたものの、家に送くり玄関口で分かれるのだが、


「ミラ。申し訳ないのだけれども箒を貸して欲しいの」


力の入らない顔でなんとか微笑みを作り、


「箒?構わないと思うけれど」


少し待っていて。


何か察してくれたようで走り家の裏へ向かったと思うとものの数分で箒を手に姿を見せてくれ


「これしか無いのだけれど、大丈夫かしら?」


現役の箒は左が斜めになっていたが、持ち手の所はヒビも無くしっかりしているたので、


「ありがとう。明日返すので今日は借りてもいいかしら?」


持って来てくれたお礼と共に改めて貸してほしい胸を伝えると、


「大丈夫よ。お母さんにはそう伝えておくわね」


頷き返してくれたので、改めてお礼を伝え


「また、明日ね」


「ええ。またね」


お互い明日の約束と別れの挨拶をし離れ、人目が少くなった場所で箒に跨り風魔法を発動させ空を飛び屋敷に帰える。


途中、集中力がきれフラフラと上下左右に動きを乱したものの、なんとか玄関にたどり着き、箒から降りるとノッカーで扉を叩くと、すぐさま扉が開き


「ただいま帰りました」


いつもの様に微笑み出迎えてくれたメイドさんに向けるも、驚いた表情を瞬間したが


「お帰りなさいませ」


柔なか微笑みと言葉で返してくれたのを聞き、自室へと歩いて行くとすれ違う皆が驚いた顔をするものの直ぐ様表情が微笑みに変わるので不思議に思いつつ、自室の扉をノック開けてくれたテアさんに


「ただいま帰りました」


自室に来るまでに何度も交わした挨拶をすれば


「エスメ様。前髪が大変な事になっております」


微笑みと共に告げらて言葉に


「箒に乗って帰ってきたからですね」


だからすれ違う人皆が驚いた顔をしたのかと手櫛で前髪を整え、手に持っていた箒を本棚に立てかけた。


もう自室から出ることもなければ、テアさん達以外に会う事もないと思い適当に前髪を整え、ソファに腰掛ければ、


すかさずミルクティーが置かれ、一口飲むとミルクの甘さと蜂蜜の甘さに疲れた癒されるの感じつつ


「本日は大変お疲れのご様子。ご親友達とは何をされたのですか?」


優しい声での質問に、


「ダンスを習ったのですが、中々踊れなくて」


苦笑いしなから返事を返せと、


「ダンスは覚える型も多ければ曲によって振りも変わりますので初日に完璧に踊れる方などおりません」


キッパリと言い切ってくれたテアさんに頷き


「そうなんですよね。1番簡単で基本の動きを習ったのですが、立ち方や手に位置など覚える事が多くて」


つい、疲れに甘んじてポロリと言葉をこぼすも、


「ミランダもテアさんと同じ事を行ってくれたのですが、何度も同じ事を教えて貰うのは心苦しくて」


このままではせっかくミランダが自分の為にと教えてくれたのに愚痴をこぼしてしまうと話を切り替える方向で進めると、


「お疲れかと思いますが、今日はダンスの復習をした方がよろしいかと思います」


テアさんの自分の考えを理解してくれたのか話を進めてくれ、


「そうですよね。何度も反復をして体に覚えさせた方が良いですよね」


できないのならは繰り返し練習をするしかない。


途中で止めて仕舞えばできないままだけれども、できるまで続ければ踊れるようになる。


練習拒否しかけた心を叱咤し、


「テアさんはダンスはできますか?」


できれば教えてえ欲しいのだと告げれば


「私もですがハンナさんもボニーさんも全てのダンスを習得をしておりますので、お役に立てるかと思います」


胸を張り告げてくれた心強い言葉に


「ご教授しただければ嬉しいです」


頭を下げお願いをすると、


「頭をお上げください。喜んでご協力させていただきますわ」


心強い言葉に


「ありがとうございます。早速お願いします」


このままでは口約束だけになってしまいそうな気がしたので疲れて動きたくない気持ちと体を無理矢理動かし、ソファから立ち上がり、


「今日習ったのは、立ち方と手の動かし方と基本のステップです」


部屋の空いている場所に立ち、ミランダから教えて貰った事を伝えれば、


「では、立ち方の基本を覚え、直ぐにできるようにいたしましょう」


テアさんの指導をもらい細かく直し、翌日ミランダの前で披露すれば


「まぁ。凄いですわ。完璧にできております」


お褒めの言葉を貰え、嬉しさと少しやる気が出てきた。




第235話


昨日は全国的に夏日だったそうで、体調管理が難しくなり増すね。皆様ご自愛下さいませ。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/


フッと思い付き新しい話も書きました。お手隙の時間ありましたらお読みいただけると嬉しいです。


お兄様、隣に居る令嬢は誰です?婚約者のお義姉様はどうなさったの?大変!廃嫡とざまぁを回避しなければ!

https://ncode.syosetu.com/n9341hw/


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