姉、学ことの理由を理解する。
柔らかく暖かな日差しが、ゆっくりと眩しさ暑さを増してきた頃、
「カーテシーは合格点まででき明日ので次は食事マナーを細かく身に付けていただきます」
ミランダの言葉に不思議に思い
「できていると思っていたけれど？」
問い掛ければ、
「できておりますわ。ですが、細かな所を治せばもっと綺麗になります」
微笑みなからの言葉に、いまいち納得ができず頷けないでいると
「エスメさんは成人するお歳です。大人として扱われる歳でもあります。領主様は学園卒業後はエスメさんの独り立ちをさせるのではと思っておりますの」
思いも付かなかった言葉に、ハッとし
「独り立ちは生活面だけではなく、仕事面も含まれているのだと私は考えております」
力強く伝えてくれるミランダの言葉に、
身だしなみや挨拶は自分を助けてくれる武器になるのよ。
挨拶１つで相手の印象が良い方に変わる武器になるのよ。
お母様とお祖母様の言葉が思い出し、思い起こせば挨拶をしっかり行った後は皆、優しかった。
確かにマナーができていれば、相手を不快にさせる事は少なくなる。
食事マナーも以上を極めていれば印象が良くなるということね。
ミランダの言いたい事、伝えたい事が分かり、
「目上の人と付き合うならは１つでも多く好印象が与えれるものがあれば良いものね」
返事を返すと、
「ええ。特にマナーに重きを置き、付き合い方の基準にされている方々には絶大な効果がありますのよ」
頷き、返ってきた言葉に、
「ミランダ、私頑張るわ」
力強く頷期返すと
「私も持てる全てをお教えいたしますわ」
その言葉通り、その日の夜からナイフとフォークの持ち方と贖罪によっての動かし方、
「口のかけたから、上下に小さくて開けると宜しいですわ」
自分が頷いたばかりにルイやミラまで巻き込んでしまった事に詫びを告げれば
「別に気にしていない」
「学園に行くのに必要な事なのでしょう？」
ルイもミラも自分にも必要な事なのだと理解しているのだと言ってくれ、安心しながらも
明日の晩御飯は何を作ろう？
今日はお肉をメインにしたけど、明日は魚がメインが良いかな？
食事の内容に頭を悩ませ、つい
「クックはどうメニューを決めていいるのかしら？」
ポツリとキッチンとランドリーの間にある朝食時にこぼすと、
「クックとの面談時間を取りましょうか？」
ハンナさんの問いかけに、
「いえ。そこまでしていただく事では無いのですが、少し気になりまして」
今まで何も考えずに食べていた食事を、改めて見直し意識して食べる事にもなり
マナーの練習て意識も変わってくるものなのねぇ
パンを小さくちぎり小さく上下に口を開け食べながらも、ぼんやりと他所ごとを考えていると
「エスメ様、どこかの店で食べるという事も勉強になるかと思います」
ハンナさんの言葉に意識を戻し、視線で合わせると
「外で実践するということはミランダさんの手助けができません。本番と同じ状態での食事となり、反省点なども見つけやすくなります」
何より、メニューを考えなくてもいいのは良いことです。
微笑みながらの言葉に、驚きつつ
「ありがとうございます。ミランダに話してみます」
助言をくれたハンナさんにお礼を告げ、食後はランドリーで勉強をした後、いつの模様にアパートメントに集まった時に
「外で食事なんてどうかな？」
ハンナさんの言葉を伝えれば、
「よろしいかと思いますわ」
ミランダの頷きで、コナーさんが帰ってきたら皆で食べに行く事を決め
「おすすめのお店だから楽しみにしていてね」
初めてディランとフレディと行って以来、良くティーフードのお願いをしているお店に案内をし、
それぞれが注文を行い、
「格式があるわけではございませんが、お気を付けてください」
コナーさんの言葉に3人が頷き、運ばれてきた料理をマナーに気を付けつつ食べ終える事ができた。
「全員、合格ではありますが、食事は楽しむ意味も含めますと、もう少し頑張りましょうと言ったところですわね」
ミランダの言葉に
「マナーに気を取られ、会話や味を楽しむ余裕がありませんでしたもの」
コナーさんの柔な笑みと優しい音で綴られた言葉に、確かにと頷き、
「ですが、この短期間に習得できたことは素晴らしいことですわ」
ミランダの励ましに
「ありがとう」
力無く微笑み返しお礼を告げる事しかできなかった。
過信してたんだと反省し、落ち込んだ気持ちを整え
ミランダは基本はできていると言ってくれたもの。
明日から頑張ればいいわ。
沈んでしまった気持ちを深呼吸して整え直し、
「明日からも頑張るわ」
自分に言い聞かせるように声に出すと、心が浮上するのが分かった。
第221話
急に冷え込みが来ましたね。衣替えが追い付いておらず大変焦っています。体調にご自愛くださいませ。
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ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。
お時間ありましたらお読みください。
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