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姉、友から教えてもらう


キッチンとランドリーでの朝の勉強を終え、出かける前に2つ工房の現状の報告書を読み、

「生活魔法道具は順調ですね」


作った数、納品した数とそこで動いたお金。


月末にその月の報告が送られ、この月は1年間の売買等を領から国へ申告書類を作り提出する月。


1ヶ月、気を付けてやっていても、気づかない漏れがあり確認したりと忙しくなる。


勿論、工房は通常通り作成をしたままなので職人さん達は動かしている手を止める事はない。


そのための事務、雑務をこなす人を雇っているので楽といえば楽なのかもしれないが、


「紙工房は初年度という事もあり、書類到着の遅れが出ております」


イルさんの言葉に、


「初の事は戸惑いますよね。まだ期限には余裕がありますし、気にしていません」


頷きながらの言葉に、特殊な売り方を提案し実行してしまった事へ申し訳なさが心を占めるが


「ありがとうございます」


一礼をし部屋を出ていくイルさんの眺め、そろそろ出かける時間かと思い椅子から立ち上がり出かける準備を行う。


紺色のワンピースから外出着に替え、本棚の前に立ち数冊の本を抜き取り


「行ってきます」


見送りに来てくれさボニーさんに言葉を掛け足早に噴水の広場まで歩く。


心地よい風と暖かな日光を受けていると、心が踊り出し


こう天気が良いとピクニックとか行きたくなってくるなぁ。


今度提案してみよう。


大きく息を吸い込み、足取り軽く歩けばあっという間に街へ入り、新しくできたカフェでティーフードを買い、噴水広場に出ている屋台を眺め、商品の価格を確かめがなら歩いてゆく。


今日の晩御飯は何を作ろう。


日中は暖かくなってきたけれど、日が落ちると寒いし


商品と値段を眺め、


昨日買った野菜がまだ残ってるし、ミルクを買ってチーズを溶かしたスープでも良いかも。


となれば、売り切れる前に買わないと。


通り過ぎた屋台に戻り、顔馴染みの店主さんから購入し受け取り待ち合わせの噴水に居ると


「もう買い物を済ませたのか?」


驚きの表情と言葉に


「晩御飯が思いついたから売り切れる前に欲しくて」


苦笑しながら返事を返せば


「ま、いいんじゃねぇの」


さりげなくミルクの瓶を持ってくれ、空いた手を繋ぎミランダのアパートメントへ向かった。


「こんにちわ」


顔を合わせ、挨拶をし部屋ね招き入れて貰えば、定位置となった席に持っていた本を置き、紅茶の準備をするためにキッチンへと向かったミランダと一緒にルイもミルクを置きにキッチンへ入っていく姿を視界にはしに捉えつつも


「今日は、どんな本を持ってきたの?」


すでに来ていたミラの言葉に、


「お祖父様が学生の時に使ってた教科書よ」


ルイの勉強に必要かと思って持ってきたの。


椅子に座りながらミラに伝えれば、小さな手が伸び厚紙の表紙を興味深そうに捲り出す。


少しでも学園での勉強を楽になればと、気がつくと本棚に入っていた本を持ってきたのだ。


ティーセットを手に楽しそうに話しながら戻ってきたルイとミランダを加え、少しお喋りを楽しんだ後、


「エスメさん。よろしいですか?」


ミランダの授業が始まった。


今日は、カーテシーの練習をすると言われた時に、首を傾げれば


「挨拶は基本中の基本。細かく直していけばもっと綺麗なカーテシーになりますわ」


綺麗にできれば与える印象が変わるのだと言い手本にミランダのカーテシーを見せて貰うととても優雅で綺麗で、


確かに。これなら印象が変わるかも


理解と納得ができ、手解きを受ける事になった。


「ゆっくりと足を後ろに引きながら、動かしていない足を膝を同じ速させ曲げてください」


体をゆっくりと動かすとどうも重心が崩れ、体がぐらつくと


「エスメさん、動いてはいけません。気を付けて」


すかさずミランダの言葉が挟まれ、最初からやり直しをする。


確かに挨拶で印象が変わるのは身をもって知り、ミランダの合格点が出ても自分が納得のいくまで続けていると、コナーさんが帰宅をし、夕食の時間となった。


手早くミルクとチーズ入りのスープを作りライ麦パンと共に食べ終わると、買ってきたティーフードを出して会話と共に紅茶を楽しむ。


「この本をミランダに預けたいの」


今日持ってきた数冊の本を差し出しながら告げれば、


「ええ。お預かりいたしますわ」


快く引き受けてくれ、


「時より読ませていただいてもよろしいかしら?」


告げられた言葉に頷き短い返事で返せば、


「私も読みたいわ」


ミラの言葉にも


「勿論よ。汚さない様に気を付けてくれれば好きな時に読んで」


ルイが楽しそうに解いていた数式が気になったのか、時折ルイの聞いている姿と声を聞いていたので頷き返すと嬉しそうに笑ってくれ、


「最近、ミィお姉ちゃんから刺繍も習ってるのよ」


告げられた言葉に驚き返せば


「エスメさんとルイが来る、少しの時間だけですが手習に良いかと思いまして」


ミランダの言葉に返事を返せないでいれば


「メイドはなんでもできた方かいいと思うの」


間を開けず告げられたミラの言葉に、


フレディ関係かと納得ができ


「そうなのね。完成したら見せてね」


たわいの無い会話を楽しみ、日が暮れる前に別れを告げ屋敷に帰り今日習ってカーテシーを披露すれば


「綺麗なカーテシーですね」


テアさんに褒められ、ミランダの言葉を伝えると


「ええ。挨拶が綺麗にできるのは強みであり武器でもありますわ」


力強く頷いてくれたテアさんに同意し、少しの時間、勉強を教えをて貰うもあっと言う間に就寝時間が訪れ


「今日も楽しかったなぁ」


1日を思い出すと自然と笑顔になり、無意識にこぼれ落ちた言葉と共に瞼を閉じれば


すぐさま眠りについた。





第72話


夜が肌寒く日に寒暖差が出てきましたね。体調管理が難しくなりますがご自愛くださいませ。


ブッマークや評価、いいねボタンをいただき誠にありがとうございます。


ネタバレを含みますが短編に本編終盤の弟ディランの心境と日々を書いております。

お時間ありましたらお読みください。

https://ncode.syosetu.com/n4082hc/

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